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[2006-04-22 新聞 第16号より]

謀略だらけの社会
筆者は山本祐司さん


山本祐司
日本最大のロッキード事件で知られる毎日新聞社会部がノンフィクションとして河出書房新社から出版された。戦後六〇年、謀略などの隠されてきた裏面史が初めて明るみに出された。 タイトルは「毎日新聞社会部」で、たちまち重版となった。

日本が世界大戦に敗れ戦後史は国鉄総裁が怪死した「下山事件」、無人電車暴走の「三鷹事件」、列車転覆の「松川事件」を皮切りにベトナム戦争の「大森事件」、沖縄返還密約の「西山事件」とアメリカが謀略が暗い影を落としている。 

さらに謀略が囁かれている田中角栄元首相逮捕の「ロッキード事件」を含めると、これらの事件は常にアメリカの加害者、日本は被害者の構図になる。

筆者は元社会部長でルパン文芸代表、山本祐司さん。謀略にかかった毎日新聞記者は健在だ。下山事件の高橋久勝さん。「松川事件の倉嶋康さんから謀略と聞いた時は体が震えた。謀略は法無視、殺人も厭わない」と山本さん。

「松川事件」では検察が被告を死刑にしようとしたが、最高裁で倉嶋記者とにM検事正が重要証拠「諏訪メモ」を明るみに出したから佐藤一被告らの死刑を含む一七被告が全員無罪。

倉嶋記者に協力したM検事正の役割は極秘とされてきたが、今度の「毎日新聞社会部」の出版でクローズアップされた。

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