正賞はネーム入りの金時計、副賞は100万円。表彰式はこのほど東京都千代田区永田町のキャピタルホテル東急で作家・北方謙三氏、森村誠一氏ら出版関係者五〇〇人を集めて盛大に行われた。
審査に当たった作家・小松左京氏は「有村さんの『暗黒の城』は面白く迫力がある。五九歳の年齢だそうだが、僕まで勇気づけられたよう。小説をどんどん書いて欲しい」と挨拶をした。小松左京賞は入選が一編しかない厳しさで知られ、今年は一四三作品の応募があった。
有村氏は早くも注文で短編小説を書いた。この日の表彰式で有村氏は小松左京氏に感謝を述べた後、ルパン文芸にふれて、「ルパン文芸に激励されてここまで来ました」と語った。