「学校に文句(いちゃもん)をつける」   (3枚)(6年3月時の作)

**さん

 前書き

 学校というのは文句をつけるためにあるのであり、先生は、それに味をつけるために存在する。テストとは学校を嫌わせ、なお一層文句をつけやすくするためにある。
 本文
 
 最近、ホームルームとかいうイミフメイなことをするクラスが激増しているが、どうやら生徒の健康を思い、スイミンを増やしたり一部の人のストレス解消をする時間をつくってくれるらしい。モンブショウアリガトウ。

 しかしまたその内容が笑える。おにぎりとサンドイッチ、海と山どっちがいいかというのを1〜2ジカンつぶしてやる。
 なんじゃコリャ、個人の好みの問題ではないか。

 あともう一つ、ガッキュウホウカイなるものが増えている。ようするに授業態度が非常によろしくなく、生徒がチャブダイをひっくりかえしたりすることをいうらしい。授業中マンガをよんだり、手紙をまわしたり、算数で電卓を使ったり、ガムをかんだりが日常茶飯事になった私たちはガッキュウホウカイなのだろうか。学年主任の先生がもうそういう話が好きでえんえんとしゃべっている。その先生がいうには私らのクラスはガッキュウホウカイだそうだ。先生、わかったから卒業式の練習早くしましょう。
 それから、…(中略)
 あと道徳の教科書ざけんじゃねーぇ。もうその話のチャチいこと。うちの猿(低学年)でさえそのムジュンを見破った。例をあげてもキリがない。一輪者が一日でのれたらクロウはしない。古くてボロくて花がさいている学校より新しい花のない学校の方が絶対いい。花の手入れなんてメンドーだ。環境ハカイはダミですって、この教科書がいちばんムダだ。
 はァ〜もう、やってらんねえ。
 その他にも、給食がマズイ、行事が多い、図書室に本がない、先生の話が長い、校長の顔が大きいなどいろいろと文句がつけられる。
 文句をつけるのもいそがしい。


東京先生のアドバイス
 
 「学校に文句をつける」は、この教室史上にのこる名作で、笑って読めた。
 この作文のいちばんいいところは、学校につける文句のスルドサではなく(それも見事だったが)、それを書きながらちゃんとオチをつけていくという、芸になっているところだ。こういうものは、うまく芸になっていて笑わせてくれないと意地悪文章になってしまうわけで、むずかしいのだ。ところがそれがうまくできているので、感心した。読むこと書くことにかけては、大変におませな**さんだが、かまうことはない。どんどん早熟に突っ走ってくれたまえ。作文教室は卒業だが、今後も書いていくだろうね。大いに楽しんでほしい。
 

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