音楽の小部屋

MIDIによるオリジナル曲集(曲の幾つかはMP3でも聴くことができます)(更新:2005/06/26)

主としてピアノ伴奏のついた歌です。稚拙な素人作品で、詩を貶めはしないかと怖れていますが、聴いてみて下さい。MIDIシステムと音源をお持ちの方は下の曲名一覧からお聴きになりたい曲名をクリックして下さい。なお音源はローランドSC-55mkUを想定していますが、パソコン内蔵音源でも鳴らせるはずです。曲の著作権は当ぺージの作者に属します。無断使用はご遠慮下さい。
楽譜をご希望の方はご連絡下さい。pdfファイルとしてお送りすることもできます。


 曲名一覧
曲名をクリックするとその曲の詩が表示され、続いて<MIDI曲へ>をクリックすると曲が鳴ります。
曲の幾つかは<MP3ファイルのダウンロード>をクリックしてダウンロードした後、MEDIA PLAYER等によって再生できます。
(MIDI ピアノの伴奏とVocaloid Meikoによる歌唱のページ)

イギリス海岸 はらっぱ
ほしくさ 春の河
野良道 春の雨
漣は ふきのとう
ふるさとは
聞こえるかしら 朝 に
落葉松 花屋さん
茉莉花 大きな古時計

阪田寛夫の詩による5つのうた/FONT>

おなじ夕方 はなやぐ朝
青い青い秋ですよ 夕日がせなかをおしてくる
かぜのなかのおかあさん


曲に関わる詩とコメント

イギリス海岸(詩:倉持きみ)<MIDI曲へ>
ホルスタインが草原に/寝そべっている/その上を灰色の小さな水鳥が/かすめて飛び去る/つばの大きな麦わらぼうしの/黄色いリボンをひらひらさせながら/子馬を走らせる/たてがみが夕焼けに/金色に揺れている/こころよい足音が/岩の上を響かせる/笹舟の釣り人が/居眠りをしている
(昭和33年頃の『いずみ』という高校生の文芸誌に掲載されていました。詩の作者を探していたところ、平成18年9月に作詩者の御妹様が、このページを見つけて下さり、作詩者がご健在の事がわかりました。作詩者に曲を献呈するべく、ピアノ伴奏部を少し書き改め、Vocaloid Meikoによる歌も新しい伴奏で録音し直しました。)               

はらっぱ(詩:あまのもと)<MIDI曲へ>
花々はないけれど/もみじが黒ずんでいるけれど/今のままがいちばんいい/ほら 原にひろがる/茶っぽい草々が/ピリピリ鳴っている/風の吹くままに

ほしくさ(詩:あまのもと)<MIDI曲へ>
ほしくさの匂いがする/ほしくさの匂いがする/行く手に窓の灯を見ながら/ほしくさの上を歩く/ほしくさの上を歩く/夜は黒く風は寒い/だが 足許にまつわる/ほしくさはあたたかい/ほしくさはあたたかい
(昭和35年頃、東京女子大学の文芸誌に『明子のうた』と題して掲載された詩からとりました。詩の作者を探しています。所在をご存知の方はお知らせ下さい。当時つけたメロディーに数年前ピアノ部を添えました。)

春の雨(詩:高田敏子)<MIDI曲へ>
どこからか/いいにおいが…/ああ あれは沈丁花//アパートの窓から/母と子がのぞいている/湯あがりのような/もも色のほおをならべて…//あかるんだ/西空にむかって/若い人が歩いてゆく/そのカサにも/あたたかな春の雨…
(高田敏子『月曜日の詩集』:河出書房新社、昭和37年刊より。当時つけたメロディーに数年前ピアノ部を添えました。)

春の河(詩:山村暮鳥の同名の3つの詩による)<MIDI曲へ>
たっぷりと/春の河は/ながれてゐるのか/ゐないのか/ういてゐる/藁くずのうごくので/それとしられる

おなじく
春の、田舎の/大きな河をみるよろこび/そのよろこびを/ゆったりと雲のように/ほがらかに/飽かずながして/それをまたよろこんでみてゐる

おなじく
たっぷりと/春は/小さな川々まで/あふれてゐる/あふれてゐる
(『山村暮鳥詩集』:思潮社現代詩文庫、1993年刊より)

野良道(詩:山村暮鳥)<MIDI曲へ>
こちらむけ/娘達/野良道はいいなあ/花かんざしもいいなあ/麦の穂でそろった/ひょいと/ふりむかれたら/まぶしいだらう/でっかい蕗の葉をかぶって/なんともいへずいいなあ
(『山村暮鳥詩集』:思潮社現代詩文庫、1993年刊より)

漣は(詩:北原白秋)<MIDI曲へ>
漣は誰が起こすの。/葦の根の青い鴨だよ。//鴨の首月をあびるよ、/みずかきがちららうごくよ。//くろい影なんでうごくの。/でこぼこの水の揺れだよ。//おや、鴨はどこへいったろ、/波ばかりちららひかるよ。//ほいそうか、鴨がみえぬか、/あまり照る月のせいだよ。
(北原白秋童謡集『からたちの花』:与田準一編、新潮文庫、昭和32年刊より。当時つけたメロディーに数年前ピアノ部を添えました。)

ふきのとう(詩:亡き妹)<MIDI曲へ>
岩と岩との間から/ちょっぴり覗いたふきのとう/そっと撫でてく春風に/肩をすぼめて言いました/意地悪だった雪の子は/あなたの顔を見たとたん/どこかへ逃げて行きました
(先年急逝した妹の40年前の詩による。当時つけたメロディーに数年前ピアノ部を添えました。)

ふるさとは(詩:室生犀星「小景異情その二」)<MIDI曲へ>
ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの/よしや/うらぶれて異土の乞食となるとても/帰るところにあるまじや/ひとり都のゆふぐれに/ふるさとおもひ涙ぐむ/そのこころもて/遠きみやこにかへらばや/遠きみやこにかへらばや
(室生犀星自選『室生犀星詩集』:岩波文庫、昭和36年刊より。当時つけたメロディーをもとに4部合唱とし、ピアノ部を添えました。)

おなじ夕方(詩:阪田寛夫)<MIDI曲へ>
れんげの花/空に映した四月//おちゃわんを/ならべる音がする//ぼく かけて/うちの前まできた//いつだろう/これとおなじ夕方しってる//あれは十年前だっけ?/十年前にぼくはいないし//そつぎょうの日の空かしら?/だってぼくいま三年だし…//まあいいや/おかあさん、雲からいいにおい
(阪田寛夫『てんとうむし』:童話屋、1994年刊より)

はなやぐ朝(詩:阪田寛夫)<MIDI曲へ>
春のはじめの/はなやぐ朝に/みかんのたねを/お庭にまいた/さかなのめだまを/つちにうずめた//おさないわたしは/ゆめみていた/はるかなとおい/あかるい夜に/みかんは熟れて/星になり/わたしのさかなは/空の川をのぼるでしょうと//そう思うだけで/みちみちて/おさないわたしは/かがやいていた/春のはじめの/はなやぐ朝には…・
(阪田寛夫『てんとうむし』:童話屋、1994年刊より)

青い青い秋ですよ(詩:阪田寛夫)<MIDI曲へ>
ぶどうの実のなる ぶどうの木/りんごの実のなる りんごの木/ざんざら風も ふいとくれ/青い青い秋ですよ/秋ですよ

くるみの実のなる くるみの木/かりんの実のなる かりんの木/ざんざか雨も ふっとくれ/青い青い秋ですよ/秋ですよ
(阪田寛夫『てんとうむし』:童話屋、1994年刊より)

夕日がせなかをおしてくる(詩:阪田寛夫)<MIDI曲へ>
夕日がせなかをおしてくる/まっかなうででおしてくる/歩くぼくらのうしろから/でっかい声でよびかける/さよなら さよなら/さよなら きみたち/ばんごはんがまってるぞ/あしたの朝ねすごすな/

夕日がせなかをおしてくる/そんなにおすなあわてるな/ぐるりふりむき太陽に/ぼくらも負けずどなるんだ/さよなら さよなら/さよなら 太陽/ばんごはんがまってるぞ/あしたの朝ねすごすな
(阪田寛夫『てんとうむし』:童話屋、1994年刊より)

かぜのなかのおかあさん(詩:阪田寛夫)<MIDI曲へ>
おかあさん/としをとらないで/かみがしろく/ならないで/いつでもいまの/ ままでいて/わらっているかお/はなみたい/

おかあさん/ねつをださないで/あたまもいたく/ならないで/どこかへもしも/ でかけても/けがをしないで/しなないで/

おかあさん/はながさきました/かぜもそっと/ふきますね/いつでもいまが/ このままで/つづいてほしい/おかあさん/
(阪田寛夫『てんとうむし』:童話屋、1994年刊より)

(詩:川崎 洋)よりまず<MIDI曲へ>
鳥を歌おうとおもう/もっとも素朴に/まず くちばし/つばさ/どうたい/ 足/しっぽ/眼/それだけでいい/それだけで/鳥は飛べるのだから/
(川崎 洋 「愛の定義」、現代詩人コレクション 1989年沖積舎刊より)

聞こえるかしら(詩:平瀬美枝子)<MIDI曲へ>
聞こえるかしら/あなたのうしろで/そっとあとで出てくる/秋の子供が/よびかけてるの/きれいな雲に乗って来て/ランドセルには絵具と筆/何百に分けた香りの袋/うば車にはきのこの赤ちゃん/菊のつぼみに/お米やおいもぶどうの子供も/いっしょにねてる/ポケットには木の実がいっぱい//聞こえるかしら/秋の子供が/そっと音楽を奏でてるの/さみしい風も/ちゃんと連れて/あなたの背中に/近づく音が/
(平瀬美枝子・押田房子『だあれ』ふたりの詩画集、2000年刊)

朝 に(詩:立原道造)<MIDI曲へ>
おまへの心が 明るい花の
ひとむれのやふに いつも
眼ざめた僕の心に はなしかける
ひとときの朝の この澄んだ空 青い空

傷ついた 僕の心から
刺を抜いてくれたのは おまへの心の
あどけない ほほゑみだ そして
他愛もない おまへの心の おしゃべりだ

ああ 風が吹いてゐる 涼しい風だ
草や 木の葉や せせらぎが
こたへるやうに ざわめいてゐる

あたらしく すべては生まれた!
露がこぼれて かわいて行くとき
小鳥が 蝶が昼に高く舞ひあがる

(『立原道造詩集』杉浦明平編、岩波文庫、1988)

落葉松(詩:北原白秋)<MIDI曲へ>
からまつの林をすぎて、/からまつをしみじみと見き。/からまつはさびしかりけり。/たびゆくはさびしかりけり。

からまつの林を出でて、/からまつの林に入りぬ。/からまつの林に入りて、/また細く道はつづけり。

からまつの林の奥も/わが通る道はありけり。/霧雨のかかる道なり。/山風のかよふ道なり。

からまつの林の道は/われのみか、ひともかよひぬ。/ほそぼそと通ふ道なり。/さびさびといそぐ道なり。

からまつの林を過ぎて、/ゆゑしらず歩みひそめつ。/からまつはさびしかりけり、/からまつとささやきにけり。

からまつの林を出でて、/浅間嶺にけぶり立つ見つ。/浅間嶺にけぶり立つ見つ。/からまつのまたそのうへに。

からまつの林の雨は/さびしけどいよよしずけし。/かんこ鳥鳴けるのみなる。/からまつの濡るるのみなる。

世の中よ、あはれなりけり。/常なけどうれしかりけり。/山川に山がはの音、/からまつにからまつのかぜ。

(『北原白秋詩集』角川文庫、1999)

花屋さん(詩:高田敏子)<MIDI曲へ>
ここだけは/いつも あかるい/花の窓//どのひとも/心をひらいてむきあう/花の窓// おくりたい人ばかり/飾りたい花ばかり//迷っても たのしい/花の窓
(高田敏子『月曜日の詩集』:河出書房新社、昭和37年刊より)

茉莉花(中国民謡)<MIDI曲へ>
中国民謡集のカセットテープに録音されていた曲のメロディーを拝借し、それにピアノパートを付けました。

古時計<MIDI曲へ>
「大きな古時計」のピアノ伴奏用にアレンジしました。お子さんやお孫さんが歌う際にはピアノ伴奏のカラオケとして使用できます。MIDI音源をお持ちでない場合は、ファイルが大きく(1.1MB)なりますがMP3版をダウンロードして下さい。(MP3版は、パソコンによっては演奏時に、スクラッチ音様のノイズを伴うことがあります。)


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