(1999/07/04更新)

初めての北海道 03
カムイワッカ湯の滝



 温泉が滝の流れとなり、滝壺を湯船としてつかるという、なんとも豪快、爽快、痛快な温泉、カムイワッカ湯の滝。
 北海道の露天風呂のうちでもひときわ野趣、爽快度に溢れる温泉だ。



所在地:北海道斜里町
撮影日:1999/06/23(水)
Digital Camera:FUJIFILM DS-8
Camera:Canon EOS100QD + EF28-80mm, EF80-200mm, Tokina AF 235II
Scanner:HEWLETT PACKARD PhotoSmart
Re-Touch: Adobe Photoshop 5.0, Jasc Software Paint Shop Pro 5
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 ここは知床半島の北岸、知床横断道路R334から道道93を進み、舗装が途切れてからダートを11km走った地点。道はこの先、知床大橋を渡ったところで通行止めとなる。
 しかし温泉はまだここではない。温泉につかるにはさらに、写真に見える沢の流れを登っていかなければならない。
 熊が出るので注意せよと強い調子で脅しているので、かなりビビらされる。
 現在朝の7時頃。人家から遠く離れた地。途中ただの1台の車とも出会わなかった。
 この沢を登っていく。公称20分で湯船の滝壺に到着とあったが、どこがその滝壺なのかなんの案内もないので迷う。
 私は最初、写真の一番奥あたりの滝壺で裸になり湯につかっていたが、非常にぬるかった。一度車に戻ってツーリングマップル巻末の写真と比べてみると明らかに様子が違う、それで改めて沢を登りなおしたのであった。
 びしょ濡れになる覚悟で、最初から半ズボンなどの身軽な格好で行くべきである。
 私はツーリング中の一張羅のまま登り、沢でびしょ濡れになり、沢の急な岩場を登るのが恐いので左手の藪の中に入り込んで泥だらけになってしまった。
 左手の藪には道などついてなく、かすかに人の足跡が認められる程度である。途中、真っ黒い太いうんこがあり熊のうんこか!? とビビりまくり沢に引き返したりした。
カムイワッカ湯の滝[73kb]  やっとたどり着いた湯の滝。岩場全体から湯気が立ち上る。
 左手の斜面の藪を進んできた大宮ナンバー私と、ずっと沢を登ってきた横浜ナンバーのオジさんとが、ちょうど同時にたどり着いた。
 人の姿を認め、熊が恐かったなあ! と双方ほっとして湯につかった。湯加減はぬるめだが絶妙。何時間でも入っていられる熱さ。北海道の話をしながら1時間近くも入っていたろうか。朝日が正面から射し、いい気持ちだ。これほど開放感に浸れる温泉もまたとない。
 湯は非常に酸っぱく、飛沫が目にしみる。手足がふやけて、手のひらの指紋がすっかりなくなってしまった。さて、そろそろ上がろうかということになり、お互い記念写真を撮った。
 沢を下りて帰る途中、ようやくほかの人間に出会った。ガッチリといかにもタフなガイドの人で、聞けば我々がつかった滝壺は一番下の湯の滝で、さらに上に滝壺があったらしい。あの急な岩場を登るのはかなりしんどい。◎
 カムイワッカ湯の滝へのダートが始まる手前にある知床五湖。一湖とその向こうに見える知床連山。
 その名の通り一湖から五湖までの5つの湖があるが、この日はヒグマ出没のため三湖,四湖,五湖方面への立ち入りは禁止であった。(1999年7月20日現在も) 本当に知床のこの周辺ではけっこう熊の目撃例がある。
 周囲には笹原が広がっているが、これはかつてここに入植し放牧していた跡らしい。再びここで酪農を行おうという動きもあるということだ。





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