▲侘 寂 萌 インデックス



北朝鮮か、コガジュンか

 ――ってくらい、またえらく叩き甲斐のあるのが出てきたもんだ。
 古賀ペパーダイン潤一郎。

 地元福岡での街頭演説の発言、「議員辞めません!」ってのを聞いたときには全国民が一瞬、二億四千万の耳を疑ったろうね。
 普段、何事にも驚くということのあまりないオレも、朝ごはんの稲庭うどんをすすりながらラジオ聞いてて(テレビないので)さすがに吹き出した。「ありえねぇ!」
 期待を裏切らないどころか、空前絶後の見事にブザマな取り散らかしよう。
 そもそも生きて日本に帰ってきたって時点で大方の予想外だったのに、すげえ。さすが九州男児、豪傑だぜよ。

 でも、こういう人、貴重だよね。
 ホントに呆れるくらい、こっちの耳を疑うというよりも本人の正気を疑いたくなるような頓馬な発言連発だけど、でも「マーケットの論理」だの「グローバリズム」だのの、まやかしの論理とそう違わないよ。インチキっぷりが満天下に晒されているだけ、だいぶマシといえる。
 しかもひょっとして、そういう現代社会の矛盾を突こうとしての自爆テロだとしたら神。

 まあなんていうか、人間、やっぱり顔だね。いろんな意味で。
 イケメンとも言えれば、絵に描いたような詐欺師ヅラとも言える。

 芥川賞とかはどうでもいいが、こんなニュースが出てくるたんび、ナンシー関のネタさばきが見たかったと痛感。



一年の計

 去年の一年の計を読み返してみたら見事になにひとつ実現していないのがおかしかったので今年も一年の計をば。

 今年こそ、3000m峰の残り4座の頂を踏む。
 去年は北ア縦走の足慣らしとして尾瀬に行ったら、そこで足を痛めたので、足慣らしの足慣らしとして鋸山あたりから始めるか。いやいや、その足慣らしとして天保山あたりから……。

 日本最西端、および最南端到達。自転車で。
 最南端は、沖の鳥島は難しいので、波照間島ってことで。
 去年、じゃなく一昨年か(うぎゃー!もう一昨年かよ!)、沖縄・西南諸島ツーリングの足慣らしとして自転車で佐渡島を一周したのだが、辛いの辛くないのって、一週間の縦走よりは楽だろうと思ったらとんでもねえ。
 レンタサイクルのママチャリで、テント担いでのツーリングがこれほど辛いとは思わなかった。しかも途中でパンク。自転車屋どころか人跡未踏ってくらい人気なし。死ぬかと思った、でも楽しかった。また島の爺さん婆さんが優しいのなんのって、「関東甲信越 小さな旅」そのまんま。
 最西端、最南端――。しかしそれには小金をためねば。

 仕事?関連の計。
 長いストーリー(のなにか)を一本、ある程度形をつける。
 それから、SF的なショートストーリー関連3本(謎)。1本は去年のうちに出来てるので、あと2本。

 ということで、さあて小金ため込むぞーと思ったら、飯の種のパソコンが壊れかかっている。
 冷え込んだ朝とかだと起動しない。システムが壊れてウィンドウズ再インストール。ディスクコピーなんて何年ぶりだか。まさか再びMS-DOSのコマンドを使う日が来ようとは。小金が出来てもまずパソコンの買い換えか。まさに自転車操業。
 今年もやっぱり、ダメだこりゃ。



とんだ新年

 元日っから可愛げのねえ小僧の相手でうんざりさせられて正月二日の寝覚めも悪かったが、厄払いに成田山まで自転車でひとっ走りしてきてようやく雅で謹賀な正月気分にひたれた。
 面白いもんで立派な人の子供は本当に今時珍しいってくらい立派なら、わがまま放題育てられたガキは手前のチンケな欲がいつも通るもんだと思ってやがる。こりゃ遺伝情報を担うのはなにもDNAばかりじゃあねぇナと膝打ったね。「育ち」ってのも大したもんで化学反応のごとく正確に結果を残すもんだ。
 ともかく俺ぁ金輪際、コソクなガキと話の通じねえ頓馬の相手だけは願い下げだ――などと松の内から大人気ねぇことをいうのもナンだと、昔のままの、自分でいうのもなんだが、温厚篤実(一見)な自分でいましょうかと、ちょいとばかり反省した。

 でまあ成田山新勝寺。いやー、成田山、いいね。
 表の池の亀の元気が昔ほど良くないのが気になるけど、いいんだよなあ、成田山。
 出雲大社や比叡山みたいなところもいいけど、こういうね、ちょっと俗っぽい寺社が俺ぁ好きだね(出雲大社も本殿以外は俗っぽいっちゃ俗っぽいが)。
 門前の米屋の栗むし羊羹も最高にうまいしね。千葉の名物といえば米屋・栗むし羊羹でしょ。あと両総最中(そういや最近見ない)。いつのまにかオランダ家がノしてきて、お使い物といえばオランダ屋みたいになっちまったけど(まあ美味いんだけどさ)、千葉の甘味といやぁ米屋の栗むしよ。

 実家への帰省より、京都に行く回数の方が多いってくらいの京都好きだけど、京都の妙に気取った神社仏閣は実はあまり好きじゃない。
 京都で好きなのは北野天満宮と伏見稲荷大社ね。どちらも地元民の割合が高くて、イイ感じに俗っぽいと同時に、なによりあのSF的空間が楽しい!
 もう一昨年になるけど、伏見稲荷大社は二時間かけて裏山をグルッと一回りしてきたよ。無数に続く鳥居のトンネルと狐、狐、狐。まっ昼間だってのにおっかねえのなんの。
 休日に伏見稲荷で参拝客の顔を見てると、関西人(京都南部のジモティ?)は関東やその他の地方と顔がはっきり違うってのがよく分かる。そういう発見も面白い。

 と書いたあとで気づいたのだが、成田山のことを神社と間違ったまま気づかなかった。
 ていうか考えてみれば、ご縁がありますようにって五円玉を5個賽銭箱に投げ込んだあと、パンパンとしっかり柏手二つ打ってきちまった。
 これぁ今年もロクなもんじゃねえな。





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