ギョエテとは俺のことかとゲーテ云ひ (緑雨)
なぜ自分は生きるのか?
思春期の若者ならともかく、自分探しなんぞと、こんなことで悩む大人が多いのには恐れ入る。
(゚Д゚)ハァ? こんな基本の科学的知識もないのか。
だがそれも無理ないのかもしれないとも思う。現在では、その目標を意識することがとても少ない。
なぜなら、その人類の目標はすでに達成されてしまったからだ。すくなくとも日本(及び欧米先進諸国)では、ほぼ。
人類の目標とは言うまでもなく長生きすることだ。(だった)
さて、ところで長生きとは何歳のことなのか? 植物やウイルスなどは別にして、どんな動物でもすべての個体は、以下の式で算出される期間、生き延びようと努力してきた。
子供を産む年齢 + 子供を育てる時間
人間に必要な寿命は30年と言いたいところだが、複雑化した現代ではそうもいかないので大目に見積もって、35歳までに子供を生んで35歳まで子供を育てるとして70歳ということにしよう。(2+α人以上の健康な子供を生み育てる時間)
日本人の平均寿命はすでに男76歳、女83歳。
もうとっくにお釣りがくるわけだ。40歳で出産、40年間育てる、ということにしても80歳。ほぼ充分だ。
日本人はもうほとんど死なない。人間に必要な期間以内には。
僕の同年代の知り合いでも、その死亡原因は、自殺が二人、自動車事故が一人、精神的な病に起因する体調不良が一人と、不可抗力的に病死した者はひとりもいない。
さらに有り難いことに日本では、アフリカや中東のように、貧困(栄養不良や不衛生)や戦争で死ぬこともほとんどない。
ほんの100年前、明治の頃の日本人の平均寿命はたったの40歳そこそこ程度だった。
20世紀の間に人類は劇的な進歩を遂げ、日本は太平洋戦争の焦土から奇跡的な復興を遂げ、世界一の長寿国となった。
ホモ・サピエンスとして、我々はもう充分長生きできるようになった。
これは地球の歴史においてエポックな出来事だ。
生命がDNA(最初はRNA或いは蛋白質)複製システムを獲得して誕生して以来40億年――。
その間に生まれ滅びていった無数の生物種のなかで、ほぼすべての個体が生殖可能な年齢まで生き延び、その子を無事に育てられるなどという、絶対的な安全を手に入れたことなどなかった。
人類はついにここに自ら桃源郷を作り上げてしまった!
しかしそれにしちゃ僕たちは幸せじゃぁない。
小学生殺してみたり、子供虐待してみたり、アニオタになってみたり。あるいは日本一周に旅立ってみたり。(w
あのね、現代人にとって必要なのは癒しなんて、そんなぬるま湯のバリアじゃないんですよ。
純粋に科学的な、ホモ・サピエンスとしての(あるいは新人類としての)新たなる目標なんですわ。
その目標とは――。以下の三つのどの道を選択するか、ということである。
- 1. 現状で満足。これ以上過度に長生きしようとしない。
- 2. ホモ・サピエンスのまま、更なる長寿を目指す。究極的には永遠の命を手に入れる。
- 3. 自ら遺伝子を改造して、ホモ・サピエンスを越えるニュータイプへと変化する――。
現在、多くの人間が無意識のうちに選択している道は、2番の人間として永遠の命を目指す道だ。
だがこいつは気持ち悪い。
我々は40億年間の世代交代・進化の果てにこうして現在ここに存在しているわけで、その歴史の流れを止め、将来の可能性をゼロにすることには、私は強い違和感を覚える。
だから、夕方のニュースとかニュースステーションとか健康関連バラエティなどを見ていると、都市住民の永遠の命への欲望があからさまで気味が悪くなってくる。
松尾芭蕉や黒澤明など、僕が尊敬する男たちはきっと1番の道を選択することだろう。
でもオイラは煩悩の捨てられないガキなので3番を目指したい。
クローン人間も、遺伝子操作も、遺伝子差別も問答無用でオッケー。腕6本に頭ふたつみたいなスーパー人類を目指せと思う。
2002/04/07 (日) ダイソー
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今更ながら、100円ショップに行くたんび頭がクラクラする。
ありとあらゆるガジェットが溢れている。サインペンが1本のも、2本のも、24色セットのも100円。ラジオも時計も100円。どーなってんだと思う。安すぎる。
大抵はメード・イン・チャイナとか、コリアとか、インディアとか、アジアのその辺。ニッポンの製造業の空洞化を実感する。
なるほど、こりゃ中小企業のオジさんたちなんかが年に1万人以上も自殺するわけだわいと得心がいく。
無意味に豊か。
こりゃアレだねぇ、エロゲもどんどん輸出しないとダメだネ。
アメリカ(合衆国の白人)の若造どもを無意味に可愛いもので骨抜きにしてやる――。
ビンラディンあたり資金援助してくれないかしらん。ジワジワと地味に効くテロだと思うが。
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