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2001/ 01




●2001/01/25 小林一茶


   雀の子そこのけそこのけ御馬が通る

   痩せかへるまけるな一茶是れに有

   あの月をとってくれろと泣く子かな


 俳人ではなんといっても小林一茶が好きだ。
 ライトで飄々としたトーンがなんともいい。
 一茶自身は田舎者だし、句には方言を使い、江戸での生活も辛かったようだが、ウディ・アレンにも通じる都会的センスはオシャレでイカシてる。オトナだよねー。


 一茶は現在の長野県信濃町の百姓の倅。
 3歳で母を亡くし、継母との折り合い悪く、内向的で孤独に育つ。

   我と来て遊べや親のない雀

 14歳で江戸に奉公に出て、やがて作品も知られるようになるが、生活は終始楽ではなかった。

 38歳で故郷に戻るが、父の死後、継母と義弟との間で10年間に渡り相続争い。
 52歳で初婚。しかし妻、4人の子供を相次いで亡くす。
 「おらが春」は、一茶57歳の1年間を綴ったもの。

   目出度さもちう位也おらが春

 その中で、1歳の長女の死に際して読んだ句。

   露の世は露の世ながらさりながら

 その後、再婚、再々婚して、死の直前に家を焼失。
 1827年11月19日、仮住まいの土蔵で没。65歳。

 小林一茶萌え!

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"一茶" Microsoft(R) Encarta(R) 98 Encyclopedia. (c) 1993-1997 Microsoft Corporation. All rights reserved.


●2001/01/23 映像


黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る
                     李 白

故人西のかた 黄鶴楼を辞し
煙花三月 揚州に下る
孤帆の遠影 碧空に尽き
唯だ見る 長江の天際に流るるを

 なぜか時々、中学で習った李白のこの漢詩を思い出していいなあと思う。
 特に、後半2行からはありありと映像を思い浮かべることができる。そこが好きだ。
 ただ淡々と、なんの変哲もないことを描写しているようなのに、なぜこんなに素晴らしいのか。

 数は少ないが他にも、ありありと映像の浮かぶ作品がある。
 ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」とかパット・メセニー(グループ)の一部の曲など。

 これらの作品で喚起されるのはいずれも広大な風景、つまりパノラマだ。
パノラマ萌え! 李白萌え!


●2001/01/10 敬意

 今年の主題。(暫定)





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