本 書 の 内 容
日が沈んで、あたりが薄暗くなると、はりねずみは、友だちのこぐまの家へと出かけます。ふたりで星を数えて夜をすごすのです。
途中で、はりねずみは、霧の中に浮かぶ白い馬を見つけて、心を奪われます。 「しろうまさん、きりのなかで、おぼれないかしら?」はりねずみは、思い切って霧の中へ入っていきますが、白い馬は見あたりません。木の葉の音におびえたり、大きな樫の木に驚いたりしながら、深い霧の中をさまよい歩き、はりねずみ は、とうとう川に落ちてしまい……。
映像の詩人と呼ばれ、世界的に評価の高いロシアのアニメーション作家ノルシュテインが、傑作アニメーション『霧につつまれたハリネズミ』を絵本として見事に表現してくれました。絵は、ノルシュテイン作品の芸術監督でパートナーのヤールブソヴァが担当。詩情あふれる、美しく、味わい深い絵本です。
2001年5月5日 第48回産経児童出版文化賞美術賞 受賞 |
産経新聞5月5日の美術賞記事 |
小・中・高校生対象 第34回岩手読書感想文コンクール | 小学校低学年の部(1-2年生)の課題図書に選ばれました。 |
「絵本の力」河合隼雄 松居直 柳田邦男 岩波書店刊、 「討議 絵本の力」 195-196ページ 柳田邦男発言から | 最新の翻訳絵本の中に、後者の絵本、つまり絵を見るだけで感動したり捻ったりしてしまうすばらしい「絵」本が多いですね。もちろん私の好みを基準にしての話ですが。なかでもロシアのアニメーション作家ユーリー・ノルシュテインと児童文学作家セルゲイ・コズロフが物語をつくり、アニメーション美術監督のフランチェスカ・ヤルブーソヴァが絵を描いた『きりのなかのはりねずみ』(福音館書店)の絵は、色調も線も繊細で幻想的で奥行きが深く、かつはりねずみもふくろうもこぐまも目と姿形がたまらなく愛くるしいのに対し、霧の中の謎めいた白馬の姿は限りなくやさしい高貴さを漂わせている。どの頁の絵を見ても、感嘆のため息が出てしまうんです。心の中が豊かになって膨んでくる感じ。 |
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発売元:株式会社キューブ
希望小売価格:1,554円(税抜き価格1,480円)
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