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ネルソン・デミルの本


Official Website of author Nelson DeMille

By the Rivers of Babylon


By the rivers of Babylon

Nelson De Mille著

(Warner Books)刊
1990年6月(リプリント版)
432ページ
定価$6.99
ISBN0-446-358592

ハヤカワ文庫で「バビロン脱出」上下(92年、ハードカバー版は85年)として翻訳刊行されているようですが、書店で見かけぬ為やむなく原書を。
実に良くできたミステリー、というよりイスラエルとアラブの抗争の略歴を読まされたという感じも。
刊行年度は1978年と大変に古いのですが、映画館の大画面で新作ダイハードシリーズを見ているような臨場感。

フランスのコンコルド工場で、アラブ人労働者が、製造中の機体にプラスチック爆弾を埋め込むところから物語は始まります。この機体には、イスラエル、アルエル航空のマークが付いています。

イスラエルのロッド空港から、国連におけるアラブとの和平交渉締結のためにニューヨークに向かう代表団をのせたコンコルドが二機離陸します。この飛行機を護衛するF14編隊の指揮官はロシアからの亡命者ラスコフです。彼の愛人であり、運輸副大臣であるマリアム・バーンスタインや、エルアル航空の保安担当のハウズナー、パレスチナゲリラ対策組織のトップであるバーグたちが、コンコルド02に搭乗しています。マリアム・バーンスタインは、ナチスによって迫害され収容所生活を送らされた経験をもっており、収容所生活時代に入れられた入れ墨がいまだに残っています。ハウズナーは、ドイツから無事逃げおおせた家族の一員です。

コンコルド02は、アラブのゲリラ、アメド・リシの指示で、長い困難な飛行を強いられた後、イラクの奧バビロンの廃墟に強制着陸させられます。バビロンは大昔にユダヤの民が虜囚として留め置かれたという、ユダヤ人とっては忘れがたい歴史をもった土地というわけで、本書の題名。

このバビロンの廃墟で、彼らを捕虜にしようと狙うアラブゲリラ集団と、これを迎え撃つ平和交渉代表団メンバーとの間で手に汗握る死闘が延々と繰り広げられます。思わぬ展開で予期せぬ戦いを強いられる代表団メンバーの姿から、浪人が村の百姓を率いて夜盗集団と戦う名作「七人の侍」の百姓たちを連想しました。
実際、そのまま映画になる本だ、スピルバーグ監督!という読者評もamazon.comにありました。全員の評価が5つ星というのも頷けます。

ジェームス・ミッチェナーの歴史大河小説を読んでいるような気分になり、思わずThe Sourceを注文してしまいました。

(1999.2.4記 )

なんだか今のバビロンのような?デジャヴ。新聞やテレビでは、「テロ」活動ということに...。

(2003.11.24追記)

BBCによれば、大英博物館は、アメリカ軍などの有志連合軍が、バビロン遺跡に取り返しのつかない損傷を与えたと報告しているそうです。

(2005.1.17追記)

Amazon.co.jp


Cathedral (ニューヨーク大聖堂)


Nelson De Mille著

(Warner Books)刊
1980年
575ページ
定価$7.99
ISBN044635876

デミルの本で、日本語訳が出ていないのは、この本と「タルボット・オデッセイ」だけのよう。アメリカのAmazonで本書の評価は星四つ半。読まずにはいられません。出版時期はかなり昔です。こんなに面白い話がなぜ翻訳されないのか、それ自体がミステリーのように不思議な話。

アイルランドでの反政府活動の光景から話は始まります。からくも現場を逃れたフリンとモーリーンが、やがて展開される話のヒーローとヒロインです。
舞台は変わってニューヨーク。みぞれ降る3月17日の聖パトリック祭に、その祝祭を祝うアイルランド系移民の宗教的拠り所聖パトリック寺院を、アイルランド反政府活動家集団フェニアンの12人が占拠します。「カテドラル」は物語の舞台となるSt. Patric's Cathedralのこと。
その日、聖パトリック寺院には、もとIRA活動家で転向して平和活動家になったモーリーンや、イギリスのお偉方バクスターらが、和平の象徴として並び立ち、有名な聖パトリック・パレードを観閲していたのです。フェニアンのリーダー、フリンは、彼ら四人を人質にし、聖パトリック寺院を夜明けに爆破崩壊させると脅します。モーリーン、そもそもフリンの恋人でした。解放の条件は「リストに挙げた捕らわれている反政府活動家を解放せよ」というものです。
これに、有名なこわもての交渉役シュレーダーが対応し、緊迫した交渉が続けられるのですが...
事件の陰に、イギリス、アメリカの情報組織の怪しい動きも見られる中、アイルランド系の警部補バークが奮闘します。

今でも、無事に聖パトリック寺院は聳えているのですから、結末は想像がつくはずといえば、その通りではあります。20年ほど経って、2001年、聖パトリック寺院ではなく、別のビルが崩落しました。ビル崩落事件陰謀説がありますが、まるで参考書のようにも思われます。主役のテロリストがより国際的とされる正体不明の別組織に代わっただけなのかも、と。
登場人物がそれぞれ個性があって、まるで「ダイ・ハード」(シリーズ中に、やはり雪の中、教会が占拠されるという話がありました。)か何か映画を見ているよう。読み始めたらもう止められない本ゆえ、読まれるのは、長い休み前がお薦め。
教会の構造には疎いので、位置関係が分からないのがもどかしかったという難点はありますが、些細なことでしょう。

「アップ・カントリー」、「ナイト・フォール」そして、この「カテドラル」発想はどこかで繋がっているような気がします。

(2004.12.25記 )

Amazon.co.jpで購入することができます。

とうとう翻訳がでました。邦題「ニューヨーク大聖堂」白石朗訳 上下各900円 

(2005.5.14記 ) 

「IRA武装闘争放棄を宣言」。翻訳刊行は周回遅れの絶妙なタイミングだったようです。(2005.7.28記)

オンライン書店ビーケーワン
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The Lion's Game 「王者のゲーム」


The Lion's GameNelson De Mille著

(Warner Books)刊
2000年11月
926ページ
定価$7.99
ISBN0446608262

プラム・アイランドで活躍した主人公が、今度はATTF(テロ対策タスクフォース)のメンバーとなって八面六臂の大活躍。ATTFは、様々な機関から選りすぐったメンバーによる混成部隊です。リビアのテロリスト、アサド・ハリルがパリからニューヨークに護送されてきます。彼を空港で引き取るために待ち受けていた彼は、やがで悲惨な大事件に直面します。本能的に事件を感じたコーリーは、手練手管を弄して同僚のケート・メイフィールドと問題の飛行機に向かい、最初の事件の目撃者となるのです。アサド・ハリルの乗るボーイング747 Trans-Continental 175便と交信を試みる管制官、その他の空港組織の活動描写も克明で感心。(次はMaydayを読みたいと思います。)

アサドという名前はアラビア語でライオンということから、「ライオンが獲物を見つけてしとめるゲーム」The Lion's Game。Gameというのは獲物という意味もあるようですが。1986年アメリカ空軍によるリビヤ空襲で、家族を失ったアサドは、復讐としてその空襲に参加したメンバーを殺しにきたのです。アメリカのあちこちにすむ元パイロットたちを探して、アサドはアメリカ中を縦横に移動します。二人も彼を追ってとびまわります。同じ中近東の話でも、By the Rivers of Babylonは、凄絶な戦闘シーンが続く物語でしたが、こちらの方は若く聡明で魅力的なケートとの関係の進展があり、心理描写も楽しく読めます。主人公が時折漏らす皮肉、社会観がまたなかなかのもの。

アサドを最高のテロリストに育てあげたのは、マリクとボリスです。ボリスはもとKGBで、アメリカ情報、アメリカでの行動のしかたを入念に教え込みます。いつもタバコと、ウオッカをはなせない酔いどれですが、アサドに与えた情報は、非常に有用でした。そして、このボリスが、アメリカ情報の教育を受けたのは、ロシアに作られたMrs. Ivanova's Charm School。敷地の中が、すっかりアメリカ文化という施設でした。(この施設をテーマにしたのが、同じデミルによる「チャーム・スクール」 ・ 。これも手に汗握る傑作でした。)ATTFの同僚やら、恋人などPlam Islandの登場人物が何人か現れるので、先にPlam Islandを読んでおいたほうが面白いでしょう。

時代を反映して、WWW, e-mail, 携帯電話といった小道具が頻繁にでてきます。ともあれ個人的には、この本、By the Rivers of Babylonに続いて、実によくできた作品だと思います。
(2000.2.20記 )

翻訳、講談社文庫上下(各1,219円)が刊行されています。
「王者のゲーム」白石朗訳
例の「ビルはまだあるかという」話題が文中にあったことは失念していました。
2001.11.19記 )

オンライン書店ビーケーワン
 

ナイトフォール


The Lion's Game

Nelson De Miille著

(Warner Books)刊
2004年11月22日
488ページ
定価$26.95
ISBN0446576638

「プラム・アイランド」、さらに「王者のゲーム」で活躍した主人公が、今度は実際におきたTWA800の爆破・墜落事故を巡って大活躍。

1996年夏の夜8:31、パリを目指して飛び立ったTWA800がニューヨーク、ロングアイランドの沖合の上空で爆発、分解、230人の乗客とともに海の藻屑となりました。その夏の夜、不倫中の男女が海岸で自分たちのお楽しみをビデオで撮影していたのです。たまたまレンズの方向で起きた事故がうつっていたようです。男女は、あわてて海岸を立ち去ります。無数の証人が、下から光が上空に向かって昇ってゆき、それから爆発が起きた、と証言していたのです。つまり、対空ミサイルリ攻撃によるものだと。ところが、公式報告はそれらの証言を全く無視するもので、からの中央燃料タンクの中で気化した燃料が、漏電した火花で引火、爆発となったというものでした。証人達が見た空に昇っていった光というのは、目の錯覚で、飛行機からこぼれた燃えている燃料だったというのです。それを説明するアニメビデオまで作られました。ミサイルによる撃墜というのは陰謀説だとして全く無視されるのです。

5年目の慰霊祭に、もと担当者の一人だった妻でFBIのケートが夫コーリーとともに参列し、公式見解にはどうもなっとくできないとコーリーに訴えます。そこで、いつもの大活躍が始まります。フィクションというよりも、ほとんどノンフィクションのよう。

ジョージ・オーウェルのSF的作品「1984年」中の逆説的表現である「愛情省」という用語や、「オーウェル的」という表現が何度か使われています。あの国の社会状況を端的にあらわすキーワードなのかも知れません。後は読んでからのお楽しみ...。

デミルが「ダビンチ・コード」に推薦文を書いたお返しに、「ダビンチ・コード」の著者が推薦の言葉を書いています。読み始めたら止まらず、読み終えてからも、考えさせられてしまうようです。ミステリー大作というレッテルだけでは言い表せない何かを感じます。社会派ミステリー?なおTWA800事故については様々なwebページが作られていますから、検索して読んでいただくと、一層興味が増すかも知れません。

原書はAmazon.co.jpで購入することができます。 (Warner Books)刊

2004.12.5記 )

翻訳が出ました。 白石朗訳 講談社文庫 (2006年9月16日記)

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Plum Island


Plum Island

Nelson De Miile著

(Warner Books)刊
1998年5月(ハードカバーは1997年)
定価$7.99
ISBN0-446-60540-09

プラムアイランドにある生物兵器研究をしているといわれる政府機関で働く研究者夫妻が、自宅で殺されているのが発見されます。一見ただの物取りの仕業にも見える事件です。たまたまこの夫妻と知り合いの、ニューヨーク市警察のやり手John Coreyが、公務中に撃たれた怪我の療養休暇中で叔父の家に滞在しており、地元警察の知人からコンサルタントとして事件調査協力を依頼されます。研究施設のある島と自宅の間を、この夫妻は高価な高速ボートで通勤していました。二人は、ボートをおりてすぐ顔見知りに撃たれたものと推測されました。海辺にある二人の自宅には海賊旗がはためいていたのです。 (カバーにもこの旗が)。

Plum Islandの施設で開発された強力な生物兵器を、金のためにテロリストに売り渡そうとして、トラブルにまきこまれて殺されたのではという疑惑が当然もたれます。

政府、警察は、強力な生物兵器に絡む犯罪だという疑惑を懸命にうち消そうとはかります。話は、やがて海賊とこの地域にからむ歴史的な話題へと展開してゆきます。熱帯低気圧の嵐の中のシーンを始め、迫力ある映画の原作になりそう。

同じ作者によるチャームスクールをたまたま読んだ影響で、こちらを続けてよんだもの。チャームスクールという本、ロシアのスパイ学校の話ですが、モスクワの展示会場として有名なクラスナプレスニャの話題から始まって、モスクワ、ペテルブルグの町案内を読んでいるような趣もあるのです。ところが最後はサリンも飛び出す阿鼻叫喚の世界。読後感のよい本とはとても言えません。(文春文庫から上下で出ている日本語版を読みました。チャームスクール、古めかしい冷戦物と酷評する読者もいるようで、私も同意見。)Plum Islandも同じような悲惨な話になるのかと思ったのですが、そういうことにはなりませんでした。とはいえ最高傑作という評価から、駄作という判断まで、読者の評価は割れています。(最後は睡眠時間を削って読んだので、酷評する気になりません。)

(1998.6.7記 )

文藝春秋から日本語翻訳が刊行されています。

プラムアイランド 文春文庫 上・下

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 ・ 

Talbot Odyssey


Talbot Odyssey

Nelson De Miile著

(Warner Books)刊
1984年5
定価$7.99
ISBN0-446-35858-4

ソ連とアメリカの情報機関の壮烈な戦いのお話。

アメリカの支配層のなかに入り込んだ、Talbotと呼ばれるロシアの二重スパイ洗い出しを巡って話は展開します。題名にOdysseyとある通り、神話のように、長い不在ののちに勇者は帰還して、その力を示そうとするのですが...

核爆発による電磁波で、全米のコンピューターが停止するのを狙って、ソ連がアメリカを乗っ取るという計画の進行とAbramsは果敢な戦いをすすめます。読み始めたら本当に止められない本でした。

現在の国務副長官の名前がまさにタルボット、というのはできすた話のような気もします。

核爆発による電磁波などという大がかりなものではなくとも、コンピューターを使った金融取引で、まさに自分の国が再度征服されつつある現在の生活の方が、本よりも恐怖に満ちているような気がするのは、もともとミステリー、SFが分からない年寄りのボヤキでしょう。

(1998.6.29記 )

Amazon.co.jpで購入することができます。

Up Country(アップカントリー)


Talbot Odyssey

Nelson De Miile著

(Warner Books)刊
2002年1月
定価$26.95
ISBN0-446-51657-0

退役した主人公ポール・ブレナーに、もと上司から「ベトナム戦争の時に戦死したとされていた兵士が、実は上官に射殺されていた真相を調べて欲しい」という依頼がきます。

ブレナーは、真実を探る為ベトナムに旅立ち、過去の思い出の戦場を巡って話が進みます。題名アップカントリー、up countryという言葉、「首都からはるばる離れて」ということのようで、主人公、はるばるディエン・ビエン・フーまでの長旅にでかけるのです。このブレナー、Lonly Planetガイドブックを持って出かけるのですが、読者も手元に観光ガイドブックが必要でしょう。(「地球の歩き方」でなく、あえて「観光コースでないベトナム」(高文研)を手元に置いて読みました。なかなか歴史の勉強にもなる本です。)内容的に「ディアハンター」、「地獄の黙示録」、「フルメタル・ジャケット」といった映画を連想させられます。本書の舞台というかテーマ、未だにアメリカでは、とても微妙な場所の様です。amazon.com読者評も様々。

ホーチミンにあるアメリカの投資銀行に勤める女性Susan Weberとの二人三脚。アメリカ読者の中には、「二人の間のやりとり」が邪魔で、次作品ではこうした部分は無しにして欲しいという人がいたりもするようです。しかし、この女性を抜いたら、そもそも小説として成り立たないので、それは無理難題、難癖です。

46ページのブレナーの台詞「アメリカ政府に重要なのは、いつだって石油で、時に麻薬で、時々、戦略上の主要軍事計画ということもある。」というのは言い得て妙。

700ページを超える本ですが、先がどうなるか気になって止まりません。そのうちベトナム観光に出かけてみたい気にもなりました。次の作品はどこが舞台でしょう。アフガニスタン、パレスチナ、あるいはバグダッドでしょうか。

(2002.4.1記 )

翻訳が刊行されました。上下

(2003.11.24追記)

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Wild Fire (ワイルド・ファイアー)


Plum Island

Nelson De Miile著

(Warner Books)刊
2006年11月
定価$26.99
ISBN0-446-57967-X

「プラム・アイランド」
「王者のゲーム」The Lion's Game
「ナイト・フォール」に続く、大人気の主人公による難問解決のお話がやっと出ました。舞台は911攻撃一年後のアメリカ。イラク侵略の可否というよりも、実行時期がマスコミの話題の中心になったころが舞台。

事実とフィクションをつきまぜて小説にしているので、どちらがどちらかわからなくなりがち。出版前の原稿を読んだ人が、何が事実で、何が想像なのかと著者に尋ねるむきもあったということで、冒頭には、主な組織やコードネームについて、事実、フィクションいずれか、説明してあります。

時々以前の本のエピソード・人名が出てきたりするという読者サービス?があので、やはり「プラム・アイランド」「王者のゲーム」「ナイト・フォール」を読んでから、本書を読むのが自然の流れでしょう。順序が逆でも問題はないでしょうけれども、突然触れられる人名やら出来事、意味が分からないのでは楽しみが半減とは言えずとも、多少減少するのでは。

Orwelian、newspeak、two plus two is fiveという表現が冒頭立て続けにでてきます。「ナイト・フォール」冒頭部分にもやはり「1984年」のキーワードがありました。オーウェルの「動物農場」と「1984年」が、ハックスリーの「素晴らしき新世界」とともに、彼の愛読書?に挙げられています。

カバーには「インターネットで繰り返して噂になっているアメリカ政府の計画をもとにしたフィクション」という著者の断り書きがあります。そこに続く紹介文はおおよそ以下のような内容。

アディロンダックにあるアメリカの富豪、軍、政府トップの仲間が集う「カスター・ヒル・クラブ」が舞台。一見、超エリート仲間が自然の中で狩りなどをして楽しむロッジなのだが、2002年秋、911事件に対する最終的な報復対策についての理事会が開かれる。
その週、主人公ジョン・コリーの同僚が死体で発見される。そこで、ジョン・コリーと彼の妻で上司のケート・メイフィールドが事件解決に向かうこととなる。世界の破局を引き起こすボタンが押されるのを防げるのはこの二人しかいない。

「事件の背後」の巨大さということで「ニュヨーク大聖堂」を思い出しました。
著者が冒頭言うとおりa scarey book for scary times。ひとごとではないのでは、と、読み終えてからふと思ったものです。

(2006.11.17記 )

原書はAmazon.co.jpで購入することができます。

翻訳が刊行されました。上下

(2008.7.9追記)

オンライン書店ビーケーワン

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