モルジブに行ってきた。モルジブは、インド洋にある19の環礁からなる共和国である。今回、行った所は、マヤフシと言う島である。10分足らずで、島を一周できる。 マヤは、孤立した、フシは、小さな島を意味する。文字通りの島というわけである。明快でよろしい。マヤフシは、アリ環礁にあり、モルジブの首都マーレから、水上飛行機で20分である。マヤフシの写真は、これである。遠浅なので、島全体を撮ることができる。
地図でわかるよう、アリ環礁は、南マーレ、北マーレの近くにある。スピードボートで行くこともできるが、水上飛行機の方が速い。Maayafushiは、マーレから矢印で示された島である。
日本からモルジブに行くには、エアランカかシンガポール航空を使う。直行便はないので、エアランカの場合は、コロンボで、シンガポール航空の場合は、シンガポールで乗り換えである。いずれの航空会社でも、夜、マーレに到着して、その日に、ドーニやスピードボートでリゾートに向かう。エアランカの方が、シンガポール航空に比べ、2、3時間早くマーレに着き、かつシンガポール航空より安い。ただ、マーレに行く便は、月、水、土の週三便である。今回は、エアランカを利用した。理由は、安く、かつ早く着くからである。しかし、後で述べるように、エアランカの場合、機体が古い場合もあるので、ちょっと、心配である。
乗客は、それぞれ行く島に従って、飛行機に分乗する。水上飛行機に乗るのは、初めてなので緊張する。乗客は、10人ほど。乗務員は、3人で飛行士が二人と着水の時や離水の時に飛行機をブイにロープで止める係りの者が一人。飛行機は、満席で、Maayafushiに行く途中、他の島に寄って、乗客を降ろしていく。
水上飛行機の中、操縦の仕方がよくわかる |
飛行機から見た環礁 |
30分ほどで、Maayafushiに到着。島の沖の方に6メートル四方のブイがあって、飛行機は着水した後、そこに結びつけられる。ブイの上に降り立ってると、ドーニが迎えにやって来る。乗務員と一緒に島に渡る。
着いて、宿泊手続きをして、部屋に案内される。四つの部屋が一棟をなしている。驚いたのは、シャワールームに屋根がないことである。トイレのところは、屋根があるが、トイレに座ってみると空が見える。開放的と言えば開放的である。Maayafushiは、数年前に改修して、シャワーにお湯が出るようになったが、以前は、窓はなく、シャワーも水だったそうである。これが、本来のモルジブの姿なのだが、観光資本が入り、テニスコートからカラオケからなんでもあるリゾートに変わってきている。まだ、Maayafushiは、モルジブ本来の姿を保っているようである。
ホテルの受付 |
ホテルのレストラン、ここでしか食事ができない。 |
さっそく泳ぐことにする。砂が珊瑚からなっており、白い。水は、コバルトブルーで、きらきらしている。泳ぎ始めると、ありゃ、魚がいないじゃないの。なまこみたいのはいるのだけれど。づっと、腰くらいの深さが続く。いい加減沖の方に行って、やっと珊瑚と魚を発見。でもなあ、これって、マウイよりたいしたことないじゃない。あまり感動がないのである。
とりあえず、Maayafushiの一日目は終わるのであった。夕日を見て、しばらく部屋で休んだ後、食事に行く。レストランに行くと、家族連れや、カップルも含めて、7組ほどしかいない。8月は、シーズンではないのである。食事は、バイキングでまずまずであった。
夕暮れである。なぜかわからないのだが、空があまり赤くならない。緯度のせいだろうか。 |
バイキング方式なので、自分の好きなものが選べる。たいてい、魚と肉料理はあった。たまたま泊まっていた日本人で、なんどかモルジブに来ている人の話だが、ここの料理は良いと言うことである。 |
テレビもラジオないので、何もすることがない。持っていったNewsweekの記事を何度も読む。ちょうど、ibookの記事が書いてあったので、これは暗記するほど読んだ。暗記はできなかったけれどね。やはり、本を持って行くべきなのだ。コロンボで雑誌を買えると思ったのだが、結局、雑誌が売っていなくて買えなかったのである。
中年のフランス人のカップル。とても夫婦のようには見えない。男性は、白髪で白ひげを生やしている。女性の方は、美人で、若いと思ったのだが、よく見たらそうでもなかった。このカップルは、朝食を済ますと砂浜で日光浴をする。女性の方は、ノーブラで、股を広げて焼いているのである。この情熱たるや、驚きである。もともと人がいないので、気温が上がってくると暑くてビーチに彼らしかいなくなる。そうなると、こんどは、海に入って、きゃきゃと言っていちゃつくのである。ちょうど泊まっていた部屋の前のビーチにいるので、最初、何なのだろうと思って見たら、これだった。なんとも不思議なカップルである。
隣のドイツ人の若いカップル。何か、静かなのである。ちょっと、病的というのか、背がヒョロッとして、首が長い。泳いでいるのをあまり見なっかった。でも、部屋の前には、タオルがかけてあった。何か、明るい太陽、コバルトブルー青い海に似合っていないのである。よけいなおせわか。
普通、オプショナルツアーに参加したりするのだけど、全然行かなかった。小柄なイタリア人の女性にfishman's village?に行かないか誘われたけど、船酔いするからと言って断った。後で、せっかく、モルジブまで行ったのだから、なんでダイビングをしなかったのかときかれたが、ダイビングのことなんて思いもしなかった。毎日、午前と午後一回シュノーケルで泳いで、魚を見たら、休む。暇なときは、雑誌を読む。特にibookのところね。こういう生活をしていたのである。贅沢と言えば贅沢である。もう二度とこんなことないかもしれないなあ。
着いて2日後に、白いブイと黄色いブイに間に魚がたくさん見れるというので、見に行く。午前中は、水がわりあい澄んでいる。教えてもらった場所は、ハウスリーフがたくさんあり、ブイのあたりからドロップオフになっている。確かにたくさんいた。ここに来て、やはりモルジブだと思った。珊瑚もみることができたが、なぜだかわからないが、それほどきれいではない。雨期のせいからか。
ニセフライチョウチョウオ |
ヘラヤガラの群 |
クマノミ、わかりづらい。 |
シマハギの群、これには驚いた。 |
8月は雨期にあたり、海の透明度は低い。プランクトンが豊富なことから、魚はたくさん見られる。帰り飛行機で一緒になった人は、マンタの大群をシュノーケルをしながら見たと言っていた。透明度は低くて、ローシーズンなので、ダイバーも少ない。ホテルは、主にバカンスで来てる人たちしかいないのである。日本だと、旅行代金は高いが、本当は、ローシーズンなので安いのではないか。
今回、水中カメラ?としてCanonのAutoboy D5を持っていった。結構、写真は撮ったが、うまくとれない。ストロボの光量が足りないのが主な原因だと思う。このカメラは、基本的に水中ではリバーサルは使えない。やはり、専用のカメラが必要である。
毎日、といってもそんなに長くはなかったが、日常生活から離れて、同じ場所で同じようなことをしていると、時間の感覚が麻痺してくるようだ。浦島太郎の話ではないが、気が付いたら、おじいさんになっていたと言うのは、よくわかる。特に、このような島で、竜宮とは言わないが、魚に囲まれて過ごしていると時間のたつのも不思議と早い。朝食を食べ、泳いで少しぶらぶらしているともう昼食である。昼食を食べて少しぶらぶらしているともう夕食である。浦島太郎の話は、どこかの島に漂流した時の話を竜宮城としたのではないだろうかと思えてくる。(これは、もちろん、誤りだけど)
しかし、いづれにせよ、帰るときがやって来る。いつのまにか、8月6日になった。帰る飛行機が18:35だったので、島を出発するのは午後の3時であった。旅行会社の案内では、その日の昼食はないことになっていたが、昼食は用意されていた。Maayafushiに来てから、おかしいと思っていたことがあった。食事の時間が、指定された時間より一時間ほど早く始まっているのである。みんなおなかがすいているのだろう。だから、早くレストランに行っているに違いないと思っていた。帰る当日、水上飛行機が出るのを待つため、一時間ほど早く受付に行って待っていた。たまたま受付の時計を見たら、時差があったのである。Maayfushiはマーレより一時間遅いのである。知らなかったのだが、実は、他の人たちは正しい時間に食事をとっていたのである。なんと、出発まで気が付かなかった。
無事に水上飛行機に乗れて、マーレに着いた。マーレからは、エアランカで日本に帰る。案内に書かれたように、マーレとコロンボで荷物の指さし確認を行う。そのためか、搭乗時間が早い。早くしないと、確認できないからね。で、無事、成田には、翌日の12時に着いた。