7月25日(木)
 巻機山に行って来た。大学生の頃、何度か登っている。沢から登っているし、尾根からも登っている。巻機山の印象は、特に美しいと思ったことはない。友人の奥さんが以前山に登っていたことがあって、どの山が一番良いと聞いたら、巻機山と言う。もともと、それほど印象に残ってはいなかったので、その時は、聞いていただけだったが、今回、巻機山に登ろうと思ったのは、もう一度確かめようと思ったからである。

 朝5時20分に家を出て、7時40分に六日町のインターを降りて、清水に着いたのは8時10分であった。家を出たときは、関越トンネルに入るまで、小雨が降っていたのだが、トンネルを抜けると、快晴の天気であった。遠くまで見通せるこのような風景を見るのは久しぶりであったので、ちょっと感動した。清水に、ちょうど着いたとき、バスが停まっていて、登り口に気がつかなかった。車では、桜坂駐車場まで行けるので、桜坂駐車場に向かう。しばらく行くと舗装された駐車場があったので、そこに停める。
 登る準備をして、8時40分に歩き始める。駐車場に近くに、トイレがあり、水がなかったので、外の蛇口から水を入れる。実は、停めた駐車場の先に本当の駐車場があり、すでにそこには、10台以上の車が停まっていた。
 駐車場から、少しして、ヌクビ沢と井戸尾根コースの分岐に出る。駐車場の出口には、雪渓の状態が悪いので、登山の禁止が出ていたが、今回は、ヌクビ沢コースをとる。昔登ったことがあり、印象では、あまり大したコースではないと思っていたからである。実は、これが大間違いの始まりであった。

 今回、カメラをマミヤ7とコンタックスT2を持っていった。本当は、コンタックスS2にマクロプラナーを持っていくはずだったが、あまり重くなってはいけないことと、ザックにカメラを入れると当たるので、傷ついてはいけないと思い、T2にしたのである。フィルムは、VELVIAだったので、マミヤ7のレンズでは、感度が低いので、なんと、三脚を持っていったのである。この三脚、マンフロットのもので、3kgはある。これが失敗のもとであった。沢を遡行しているときは、この三脚、重いし、じゃまなのである。三脚の脚のところが、蔓状の木に引っかかって、歩きづらかったし、沢を巻くときに、バランスをとるのが難しかったのである。実際、登っている途中、捨てていこうかと思ったくらいであった。遡行中は、天気が良かったので、三脚は必要なかったし、巻機山で記念写真を撮ったときぐらいしか、使わなかった。やはり、持ってくるんじゃなかった。

 分岐からしばらく歩くと、別荘が見えてくる。この道で良いのか、と思えてくるが、そのまま進む。道はあまり歩かれていなく、時たま、三脚に蔓が引っかかる。しばらくして、河原に降りる。河原に付けられた矢印に従って歩く。しばらくして、吹き上げの滝に出会う。道は、滝を巻いているのだが、下を見ると、そのまま落ちていきそうである。荷物もあって、慎重に歩く。歩いた形跡がない。ほとんどが、井戸尾根コースを歩いているのだろう。唯一、歩いた形跡は、雪渓の上に捨ててあった卵の殻であった。これって、ホントは捨ててはいけないね。生態系に影響するかもしれないかなのだ。
 しばらくして、アイガメの滝に出会う。ここで、マミヤ7で写真を撮ったりする。天気は良く。VELVIAで十分手持ちで撮れる。三脚をもって来たので、せっかくだが使ったが、本当は必要なかった。そのまま、歩いて行くと、ヌクビ沢と割引沢の出会にでる。

  waterfall

なんと、ここまで来るのに、11時になっているのだ。荷物もあって、また、沢道と言うこともあるかもしれないのだが、それでも、遅い。コースタイムだと、1時間10分程度なのだ。やはり、三脚である。暑くて、汗はかくし、持っていった水2リットルのそこがつき始めているではないか。これは、まずい。水がなくては、いっかんの終わりである。沢沿いに登っているので、いざとなれば、沢の水をポリタンに入れればと思ったが、それでもね、沢の水を飲んで良いかと心配になる。
 出会で、すこし休んで、少し急登のところを登る。急登を過ぎると避難道から道に出会う。そのまま、沢沿いに、スラブ状の石の上を歩いていく。鎖がある。しばらくして、行者の滝に出会う。

ここに来るのに、さきほどの落合から30分であった。これは良いペースかと思ったが、これからは、雪渓のところ歩かざるを得ず、これが滑ってなかなか歩きづらかったのある。両端に雪渓が残っている場合は、沢の真ん中を急いで歩いたりしたが、これはこれで、疲れたのである。行者の滝の右側に巻き道が付けられていて、それを越えると、今度は、雪渓が現れる。雪渓の上を歩くながら、進む。雪渓が消えかかった頃、右へ登っていく。しばらくして、稜線へ通じる尾根にでる。そこから、10分ほどで、稜線にでる。このころには、ガスが出て、曇っていた。稜線に出たのは、なんと14時50分であった。これは、ホントに遅い。この間、誰一人会わず、もし、沢で転落したら、誰も助けに来ないなあと思った。天気は良かったしね。これは、結構危険ではと思った。

 稜線から、木道に沿って緩やかに登っていく。風は強い。斜面には、きすげが咲いている。しばらく行くと、池塘がある。

ワタスゲが咲いている。しかし、それほど美しいとは思えない。なぜ、巻機山が良いのだろうか。これが、今回確認したことであった。20分ほどで、巻機山とかかれた所に着く。ここは、本当は、御機屋と呼ばれる所であるが、今回は、ここで写真を撮って、終わりとする。着いたのが、15時10分だからね。やはり、遅い。避難小屋が見える。下山道を下って、避難小屋に行くが、小屋の戸は開かなかった。少し休んで、出発。前巻機へ登っていく。前巻機からは、階段を下っていく。道は、整備されていた。そのまま、ずっと下っていく。3合目を過ぎる頃から、雨が降り始めた。駐車場に着いたときには、6時になっていて、そして、雨足は速くなっていた。

 帰りは、石打から高速に乗って、家に着いたのは、9時過ぎていた。

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