写真を撮りに行くと、人がたくさんいて写真を撮っている。雨の中登って良かったと言っている。ハッセルブラッドを二台、アサペン67を一台、LEICAを一台、見かけた。小屋を手伝いしている女の子は、ニコンF4を、もう一人の女の子は、CONTAX Gを持って撮っていた。写真を撮りながら、小屋の手伝いをしているのである。時代が変わったなあ、とつくづく思う。小屋に戻って、受付の所にいたら、村営の駐車場は、とても高くて、三日も停めたら一万円を超えてしまうので、そこには車を停めなかったといっているのである。えっ、そこに停めているじゃないか、まあー、いいや、天気も悪いし、明日雨が降っていたら、登らないで帰ればいいやと思ったのである。ホントは、雲ノ平まで行こうと思っていたのであるが、三泊しなけれならなく、駐車場代が一万円を超えてしまうのは確実である。それなら、朝、雨が降っていなければ、笠ヶ岳を登れば良いじゃないかと、計画を変更。なんといい加減。
朝早かったので、七時くらいに、眠たくなったので寝る。人ががやがやしているので、もう、朝かなあと思って時計を見たら、まだ、九時であった。就寝時間になったので、人が部屋に戻ったのである。また、寝てしまったのだが、突然、「ひゃー」と言う怯えた声に起こされた。寝言なのである。怖い体験をしたのではないだろうか。時計を見たら、二時であった。そのあと、同じ人物が、今度は、いびきをかき始めて、寝れなくなってしまった。
これなら、笠新道を登っても良いと思わせる。14時40分に、杓子平に着く。ここから、樹林帯に入り、岩の道を下ってくる。もともと、左膝が悪く、下る際に曲げると、膝が痛い。ところが、このときには、膝の痛みは感じなくなっていた。直ってしまったのではないかと思った。要は、歩き疲れたのである。この道を延々下り、新穂高への道に着いたのは、17時23分であった。本当に疲れた。本来ならこのコースは、笠ヶ岳小屋に一泊して帰るのである。そうすれば、歩行時間は5,6時間程度であるが、今日は、10時間以上歩いてしまった。これは、歩きすぎである。やってしまったのである。
しばし、休んでいると、雨が降り始めた。にわか雨は、何回もあったので、上だけ合羽を着て新穂高へ歩き始めた。途中、土砂降りとなり、ザックカバーの底に水が溜まってしまった。下は、合羽ははいていなかったので、ずぶ濡れになってしまった。途中、何人か登ってくる人がいたが、それ以外、誰にも会わなかった。新穂高の駐車場に着いたときには、雨は上がっていた。18時20分であった。駐車料金は、なんーと、三千六百円である。高い!
駐車場を出て、新穂高の無料の温泉場に入る。ここは、19時で終了なのであるが、他にも2,3人入っていた。足をよくもんで、ストレッチすると、足の痛みが軽減される。年なので、やはり、温泉のある山行じゃなければだめなのである。で、結局、家に着いたのは、23時20分であった。