11月5日(金) 快晴
 鳳凰三山 快晴であった。6時に家を出た。まだ、夜は明けていなかった。空は雲一つなく、奥多摩や丹沢の山々がくっきりと輪郭を表していた。八王子から高速に乗る。大月を過ぎて、工事渋滞に出会う。7時45分に甲府昭和を降りた。ここから芦安に向かって走ればいいのだが、最初の陸橋、櫛形陸橋を鰍沢、白根の掲示に従い左折してしまった。本来なら竜王陸橋を左折しなければならないのだ。しばらく行くと、通勤渋滞に入ってしまい、のろのろと進む。途中で、芦安の掲示がでると思っていたのだが、でそうもないので白根町に向かって走る。途中、ガソリンスタンドで道を聞いた。驚いたことに、芦安に行くには、ここから7番目の信号を左折と言われた。このガソリンスタンドでは、同じように迷った人が芦安への道順を聞くのであろう。
 夜叉神峠に着いたのは、8時50分であった。車を降りて、出発の準備をいそいでする。今年は、秋になっても暑さが続いたせいか、峠のあたりは紅葉の見頃であった。

 登山道を歩いて、9時55分に本来の夜叉神峠に着く。何度か、夜叉神峠には来ているが、この時間にあって北岳がこんなに見えることはない。

 夜叉神峠をたって、杖立峠に向かう。しばらく、黄色くなった唐松の林を登っていく。登りとしては、このコースで一番斜度があるのではないだろうか。針葉樹の林の中を登る。登り着いたところが杖立峠である。何も景色は見えない。杖立峠から少し下って、また、登り返すと明るい高原に出会う。金曜日のせいもあって、登りの登山者には会わない。食事をしていると、カメラをもった中高年が現れ、そのまま急いで登っていった。食事を終えて、登っていくと広く開けた場所が現れる。そこからは、白根三山、富士山が一望できる。

先ほどの中高年は、そこで写真を撮っていた。急いで登ったのは、天気が良いため、写真が撮れると思ったからであろう。ひとしきり登って、苺平に着く。13時14分であった。そこから30分ほどで南御室小屋に着く。小屋の前で、薪を割っていた人がいた。人は、他に誰もいなかった。小屋の掲示には、薬師岳小屋に宿泊の場合、南御室小屋で予約が必要とあった。薪を割っている人に予約を頼む。薬師岳小屋は、水がないので、ここで水をくんでいくように言われた。南御室小屋から、急登を登る。森林限界を過ぎた頃に、薬師岳小屋に着く。14時40分であった。

 小屋に着いてみると、先に二人登山者が来ていた。到着時間からして、私が最後と思っていたが、小屋で休んでいると3時半過ぎに中高年の女性二人組が到着した。小屋の人と明日帰るコースについて、ひとしきり話す。やれやれ。さらに、5時近くに、中高年の男女3人組が到着した。女性が声だかに話す。静かに山小屋で過ごせるかと思ったのであるが、そうもいかない。シーズンオフでさえ、山はうるさい。
 夕食は、5時30分からであった。シチューとご飯である。昔ながらの山小屋と言うべきか。6時くらいに小屋を出て、稜線に行くと韮崎の町だろうか、下の方に明かりが広がっている。空は、満天の星空であった。夕方から風がでて、寒くなってきた。

 11月6日(土) 晴れ
 夜、足が冷えて眠れなかった。途中、靴下を脱ぐ。
 朝、他の人たちが起き出した音で、目が覚める。少しは寝たのだろう。起きて、お茶の入ったポットが用意されていたので、朝食として用意されていた弁当をお茶と一緒に食べる。朝、水が凍ってしまい食事が作れないと言うことであった。そんなはずはないと思うが、人も少ないので、前日に用意したのであろう。
 6時40分に小屋を出発。あいにく雲があり、朝焼けは見られない。10分ほどで、薬師岳に着く。北岳が大きく見える。

しばらく眺めを楽しんだ後、観音岳に向かう。7時35分に観音岳に到着する。ここから、甲斐駒ヶ岳が見える。甲斐駒の後ろに、北アルプスの白い山並みが見えた。360度の光景である。

 観音岳からいったん下り、そこから登り返しピークと思われる所をすぎると、白凰峠と地蔵岳の分岐にであう。観音岳から50分ほどである。白いざれた所を下ると地蔵岳の掲示がでてくる。オベリスクの頂上がピークなのであろうが、ちょうど鞍部に掲示はある。

ここには、小さな地蔵がたくさんを置かれている。ここで食事を済ませ、また、同じ道を戻る。
 南御室小屋には11時50分に着いた。小屋の周りで食事をしているグループがあり、その中のおばさんが大声でしゃべっていて、気になっていたが、しばらくすると7人のパーティーが到着して、その中のおじさんが大声で話しているのを聴いたせいか、おばさんはしゃべらなくなった。中高年のグループは、そうじてうるさい。そして、グループのリーダーは、一言あるような人が多い。

 南御室小屋を12時30分に出発。夜叉神峠に近づいた頃、前にカモシカが歩いているを見つける。山道のすぐそばを歩いている。最初、笠取山で猿を見ていたので、また、さるが歩いているのかと思ったのであるが、カモシカであった。

 15時、夜叉神峠に到着。土曜日のせいか、駐車している車も多く、観光客も多い。近くの温泉に泊まるのであろう。途中、白根白桃温泉センターによって、汗を流す。アルカリ温泉であった。
 18時30分には、家に着いた。中央道もそんなに混まず、早く帰れた。