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●1957年8月 HBR新発売 【1t〜2t積】 |
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2t積のCHATB型の後継車として、東洋工業のオート3輪では初となる丸ハンドル車として登場。キャビンと荷台が完全に分離した。フロントウィンドゥは曲面タイプの安全強化ガラスで、吊り下げ式の2ワイパーを採用。サイドドアには通風に優れる三角窓が設置された。エンジンをシート下に搭載し、コラムシフトを採用することによって3人掛けを実現している。サイドドアのショルダーラインが斜めになっているのが特徴。 空冷V型2気筒の1400ccエンジンはCHATB型から採用したオートクール(自動強制冷却装置)付きを踏襲。クラッチ操作にはオイルプレッシャーコントロールシステムを採用した。荷台長さは8尺から13尺まで幅広く揃えている。 |
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●1957年11月 MAR新発売 【1t〜1.5t積】 | ||||
HBRの登場から3ヶ月遅れで、1t〜1.5t積のCMTBも丸ハンドル化される。独立キャビンはHBRと別設計のもので、車体寸法もやや小さい。サイドウィンドウは上下昇降式を採用している。エンジン搭載位置は従来車通りキャビン前方であるため、フロアシフトで乗車定員は2名となる。 主な機構はHBRと共通だが、後軸懸架には新型式のオイルダンパーを追加採用している。エンジンは前モデルのCMTB型と同じ空冷V型2気筒・1005ccのオートクール付き。荷台長さは7尺と8尺の2種類。 |
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●1958年10月 MBR / HBR(後期型)発売 | ||||
HBR型のキャビンをベースに、MAR型で採用していた上下昇降式サイドウィンドウを取り入れた改良型キャビンが登場し、両車のキャビンは共通化された。変更点はウィンカーランプがカウル上部に移動し、ワイパー取付位置がフロントウィンドウ下側へ移ったこと。長年続いたツートーンカラーを止め、新しく薄茶色のボディカラーを採用したのもこの新キャビンの特徴のひとつ。 このキャビン変更に伴い、MAR型(1t〜1.5t積)はMBR型へ呼称が変更された。コラムシフトが採用されたため、HBR型と同様に3名乗車が可能となった。また、1.5t積用として新たに1105ccの空冷2気筒エンジンが追加されるとともに、燃料タンク容量が28Lから40Lへ増量された。トランスミッションは2〜4速がシンクロメッシュ式に進化した。荷台長さは、従来の7尺/8尺に10尺を加え、全3種類となった。 一方、HBR型(2t積)は型式名称に変化はなく、後期型と呼ばれるに留まった。MBR型と同様に、トランスミッションは2〜4速がシンクロメッシュ式となったほか、MAR型で先行採用した後軸懸架のオイルダンパーが、このモデルから2t積にも展開された。 |
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●1959年10月 T1100(TTA) / T1500(TUA)発売 | ||||
先々代モデルにあたるCLY型/CHTA型の時代から搭載してきた空冷V型2気筒エンジンが、新開発の水冷直列4気筒エンジンへ換装される。 まず1t〜1.5t積クラスには、TA型・1139ccエンジン(46PS)が搭載され、排気量に因んだ「T1100」という新ネーミングが与えられた。また、2t積クラスにはUA型・1484ccエンジン(60PS)が搭載され、ネーミングは「T1500」となる。それぞれ旧エンジンに対して、13.5PS〜18PSの大幅な出力アップを果たした。 キャビン外観に大きな変更はないが、ノーズ部分に新しくフロントグリルが設置されている。ボディカラーは青色(リバーブルー)に一新された。 メカニズム面では、T1100/T1500ともに、マツダの小型3輪で初のフロントブレーキを採用(1t積はクラス初)。全輪ブレーキ装着により安全性を著しく向上させた。 代表機種である2t積・T1500では、8尺・低床一方開(標準車)のほか、8尺・低床三方開、10尺・低床一方開、10尺・高床三方開、13尺・高床三方開と、豊富な荷台バリエーションを揃えた。 |
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●1962年4月 T1500(TUB) / T2000(TVA)発売 | ||||
小型車の排気量枠が拡大されたことに伴い、Tシリーズのラインナップも強化される。 まず、1t〜1.5t積のエンジンが、それまで2t積に搭載されていたUA型・1484cc(60PS)に格上げされ、新たに「T1500」を名乗ることになる(UA型はのちにUB型に名称変更される)。荷台は8尺の低床タイプのみで、一方開と三方開があった。 そして2t積には、UA型に代わって新開発のVA型・1985cc(81PS)が搭載され、「T2000」の新ネーミングが与えられる。T2000は旧T1500譲りの豊富なバリエーションを持ち、8尺(低床一方開/三方開)、10尺(低床一方開/高床三方開)、13尺(高床三方開)の荷台と、ダンプ・バキューム等の多彩な特装車をラインナップしていた。 パワーユニットが刷新された一方で、外観の変更は最小限に留まるが、キャビン周りでは、フロントオーナメントが三角図形から「MAZDA」ロゴとなり、ワイパーの向きが対向タイプから平行タイプへ変更されている。 その他のメカニズムでは後輪ブレーキが複動2リーディングタイプに変更された。また足廻りが強化され、後車軸はT2000が全浮動式、T1500が3/4浮動式となった。 |
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●1970年 生産中止となり、受注生産に移行 | ||||
1962年に登場したT1500/T2000は、オート3輪の最終完成形と称される通り、大きな仕様変更を受けることもなく、ほぼ同じ外観を維持したまま、8年間にわたって生産が続けられた。 1965年6月には生涯唯一ともいえる大掛かりな仕様変更が実施された。コラムシフトのシフトパターンが改良され、T2000のブレーキが全車ハイドロマスター(真空倍力装置)付となった。装備面はフェンダーミラーが「小判型」と呼ばれる大きなものに変更され、室内では運転席サンバイザーやフロアマットが新設された。また、3人掛けのシート座面を2分割式とし、メンテナンス性を大きく向上させている。 1969年以降の最終型では、安全対策を中心とした改善が加えられ、サイドマーカーや運転席ヘッドレスト、シートベルト等が随時追加装着されていった。 1970年に一旦生産中止となるものの、一部業界からの強い要望に応えるため、1974年まで受注生産によって販売が続けられた。 |
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