架空猫集会公園

同志よ、いよいよ猫革命の準備が整いました


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CAT INDEX
かんびょうねこ BOOK 002
講談社青い鳥文庫の「ねこがいっぱい」(八木田宜子編)は、ねこが登場する話が8編もはいっているたまらない本だ。
イラストも5人の画家が担当していて、バラエティにとんでいて楽しめる。
その中の「白いかんびょうねこ」(八木田宜子著)は、病気の子供のところにやってくる白い猫の話。ねこは、いろいろ世話をしてくれる。のどをなでると気持ちよさそうにゴロゴロ言う。ぼくは、心から、熱を出してよかったと(P157)思うのだ。手を当てて熱をはかってくれるし、ふたりでミルクを飲むのもOKだ。
風邪とかになって寝込むと、この話を思い出す。白い猫が来ないかなぁ、でも俺、子供じゃないからなぁ、などと妄想してしまう始末。とっても短いけれど、とても哀しくて優しい話だ。大野隆司さんの版画も素敵で、この本の表紙も大野さんの版画で、とてもいいかんじだ。木版と猫はとても似合うと思う。97.5.11
狂猫ブン BOOK 001
猫的愛好者としては、悲しいというか、マゾ的な快楽というか、にみまわれる本が「脳とこころ 内なる宇宙の不思議」(山本健一著・講談社)。
後半、猫をつかった実験の描写が出てくるのである。
たとえば、脳定位固定装置に猫を固定して、除脳するのだ。
麻酔が醒めると、猫は手足をピンと突っ張って動かない状態で生きている(P71)
マンリキみたいな装置で、猫、頭をガチガチに固定されて、頭骨パカーンと開けられて、脳かっぽじって、ぴぃーんと手足を突っ張ってる姿が頭の中にふくれあがる。
しかも、その頭パカーンと開いている猫が、みゅーみゅー泣いて、涙目でギロンとこちらを見たりするのだ!(大妄想モード・オン!)
脳の生物学的研究なので、情緒的な描写はない。冷静な文章が、たんたんとつづく。それが、痛い。6-0HDAを脳室内に投与された狂った猫「ブン」は、電気ショックを与えられて反応を見られたりするの。おろろん。だが、しかし! こういった実験によって、苦しんでいる人が救われるのなら・・・などと考える余裕もなく、猫に感情移入している私はおろろんおろろん言いながら読んだよ。図とかあるの、これが。