映画感想

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劇場やテレビやビデオで観た映画の感想。具体的なシーンについて書いているネタばれな部分は背景と同じ色にしているので、すでに観た人は、カーソルでひっかいて反転させて読んでください。まだ観てない人は、反転させずに飛ばして読んでください。

「ブレアウイッチプロジェクト」
ドキュメンタリー的手法で撮られて、全米では、 本当のことなのかどうか?という話題性もあって 大ヒットした作品らしい。
しかし、日本公開時には、すでにそのあたりは いわばネタばれになってしまっている。
しかも松竹全国公開なので、全米で小さい館で かけられていた状態とも違い、我々が数少ない 目撃者かもしれぬ、という当事者性も薄くなって しまっている。
のは、まぁ、時空的な制約なのでしょうがないだろう。
だから、期待せずに観たのである。
おもしろかった。
上記のような面白さだけの作品ではなかった。
まず、その徹底したドキュメンタリーさに驚いた。
おそらくこの作品を不満に思う人は、そのケレン味のなさだろう。
もっと、もりあげてほしかった、というフィクション的なカタルシスのなさだろう。
だが、この作品は、おそらくそういったフィクション的な作為のなさを 徹底した、だが、ノンフィクションではない、という作り方そのものの新しさによって、衝撃をもたらしている。
フィクション的な作りの部分は、ラストだけで、そのラストのリアリティを作り出すために、すべてがあるとすら考えられる。
声だけで、真っ黒な画面が続く。
カメラが動きまくって、何が起こってるのか全くわからない。
自分の顔を自分で下から映して、鼻水を流し、涙を流しながら延々と語るシーン。
そういった良質のハリウッドエンターテインメント文法から言えば、問題外のシーンの連続も、観る者にノンフィクションだと思わせる力になる。
うまく考えがまとまらないので、詳しくは書かないが、観客と監督とカメラと演じる者の関係についても考えたくなるような作品でもある。
そんなことを考えずに、ドキドキしながら観ればいいって話もあるが。
人間がパニックに陥る様が、そうとうな重圧感を持って迫ってきて、軽い眩暈すら観じる作品である(っていうか、カメラがブンブン動くので酔っただけという説もあるな)。

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「黒い家」
大竹しのぶが、凄い。
たしかに大竹しのぶなのだ。なんといえばいいのか。今までいろいろな作品に出てきた「大竹しのぶ」であることは、はっきりと伝わる。「大竹しのぶ」の存在感とでも言うのか。わたしは大竹しのぶよ!という自己アピールというのか。
俳優のイメージの固定のために、その役の存在より、俳優の存在が勝ってしまって、凄いけど、映画世界の中ではバランスを崩してしまう人は多い。
だが、大竹しのぶは、ちゃんと映画世界の中で生活しているような感じなのだ。
正直言って、西村雅彦は、好演しているとは思うが、やはり西村雅彦さんに見えてしまった。
大竹しのぶは、大竹しのぶなんだけど、黒い家の人にちゃんと見えるんだもんなぁ。凄い。
ガスタンクや工業地帯が出てくるので、こちぇこちぇ好きは楽しいかも。
ボーリング場のシーンや、はねるカメラの情景の切り換えとか、細かい部分でも、いろいろ面白かった。
後半の対決シーンはどぎついだけで、ストレートすぎるため、盛り上がるべきシーンなのに冷めて観ていられたのが残念だった。



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「新撰組」
市川崑監督作品。斬り絵アニメーションとでも言えばいいのか。
巨匠と呼ばれるようなスタンスにありながら、こういったものも作ってしまうバイタリティと意欲と信念に敬意。