こっくりさん研究同好調査会報告記録





■こっくり質問箱:こっくりさんについての基本的な知識
【Q】こっくりさんって何?
【A】占いの一種である。基本的なやり方は以下の通り。
◎数字、五十音、はい、いいえ、鳥居などを書いた紙を用意。
◎3人程度で机を囲む。
◎所定の位置に10円玉を置く。
◎全員で、人差し指を10円玉の上に置く。
◎こっくりさんを呼ぶ儀式をすると、10円玉が自動的に動き始める。
◎質問をすると、その答えを、10円玉が動いてしめしてくれる。
◎鳥居や北の窓から帰ってもらうなどの儀式の後、終了する。

【Q】こっくりさんの名前の由来は?
【A】いくつかの説がある。
◎初期「こっくりさん」が装置の傾きで占うため、「こっくりこっくり」と傾くから「こっくりさん」または「御傾(おかたぶき)」と名づけられたのである(井上円了の説)。
◎アメリカからこっくりさん専用台を持ちかえった増田英作が名づけたという説もある。増田は「道理を告げるもの」というニュアンスで、「告理(こくり)」となづけ、それが「こっくり」に変わっていったのである(凌空野人編『西洋記述狐狗狸怪談』説)。

【Q】こっくりさんをやるときに準備するものは?
【A】基本的には以下のようなものが必要とされる。
◎こっくりシート:五十音、鳥居などを書いた紙
◎十円玉:こっくりさんがお告げを語るために必要
◎こっくりさんをやる人:3人ぐらい
北の窓を開けておく、部外者に見られない環境にする、などの準備が必要だとする説もある。

【Q】どうして10円が動くの?
【A】さまざまな説を紹介しよう。
◎狐(その他)の霊がやってきて動かしている。
◎メスメリズム(人身電気)と呼ばれる電気によって動いている。
◎無意識の筋肉の動き(不覚筋動)である。
◎自己暗示によって動いている。
◎誰かが動かしている。

【Q】本当はどうして動いているの?
【A】本当のことは、自分自身で究明してほしい。
ただここでは、個人的に一番受け入れやすい説を展開してみよう。
人差し指を10円の上に置いているポーズというのは、けっこう腕がつかれる。
腕がつかれてくると、10円玉を動かさないようにじっとしているほうが難しくなってくる。
フラクチュエーションという言葉がある。揺らぐ力のことだ。
力を、10円玉の中心にかけようとしても、わずかに中心からズレている。揺らぐのだ。
人差し指を出して、宙にじっと固定してみてほしい。しばらくすると、小刻みに人差し指が揺れるだろう。そう、人間の体は、そんなにきっちりとじっとしていられないのだ。
時間がたって腕がつかれてくると、そのズレも大きくなる。
3人が10円玉の上に指をのせていると、他人のズレの力が10円玉を通じて伝わってくる。
その他人の指の動きに、自分の指の力のズレが同調すると、10円玉は、だれも動かしていないのに、動きだす。
こっくりさんが来ているという演出効果もあり、ドキドキしていれば、それはさらに起こりやすくなるだろう。
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