わたわたの中国大冒険
〜第一部:チベット編〜
任務→ポタラ宮でブラッド・ピッドになる!
7月10日[北京(直轄市)→西寧(青海省)]
同行者:無し
[北京]:発展度A+/中国の首都であり、直轄市。何でもそろってる大都会。
[西寧]:発展度C/青海省の省都。夏でも朝夜は涼しい。回族、チベット族も多い。
6:00起床ですべて万全。いざ出発。北京西駅8:50発西寧行き。ということは余裕で間に合うはず!であった…。西直門→西駅のバス乗り場の位置も友人に聞いて完璧。
がしかし道に迷った!原因は南へ行くところを思いっきり東へ行っていたこと。友人が30分迷ったところを俺は50分も迷った。でもこれだけ時間をロスして間に合うんだからやっぱり俺はすごい。
途中バスの中でただ乗りを敢行しようとして見事に発見されたサルがいた。切符売りのおばちゃんとずっとケンカ。おばちゃんは強い。勝手に罰款票と名付けた普通の票を1.2.3…と数え出す。合計で4元の罰金。サルは払わないと言い張る。西駅に到着したからその後はどうなったかはわからない。
結構ギリギリで列車に乗った。長い長い列車の旅の始まり…。
エグエグ度:14
ワクワク度:83
北京→西寧:硬臥火車票(415元)
バス(1元+0.8元)
大コーラ(7元)
方便面×3(10.5元)
計:434.3元7月11日
[→西寧(青海省)]
同行者:無し
懐かしい洛陽。蘭州を過ぎる。それにしても下のお子様は元気がいい。服務員は気が立っている。
18:00、40分遅れで西寧着。駅前にホテルの客引きはなく、しかたなく歩いて西寧大厦まで向かう。安ホテルのはずが星が2つもついている。”どうしよう?”数秒考えてしまうわたわた…。でも15分も重い荷物を背負ってきたのだ。とりあえず値段を聞くことにした。目標は50元以内。聞くとドミは既になく、一番安いのは56元。迷った挙げ句チェックイン。部屋は表からは見えない後楼に有り、はっきり言って汚い。バスルームは有るけど、最悪の武漢のホテル(以前武漢で一人55元のホテルに泊まったんだけど、そこが汚い、暗い、寒い、洗濯乾かしてると逆に湿る…という最悪ホテルだった)をほうふつとさせるものだ。
早速テレビをチェック。スタースポーツが映らんことがわかると(F1のため)速攻街へ繰り出す。
イスラム系の屋台で砂鍋らしき物を食べる。味は…なかなか!列車で3食連続まったく同じ方便面で過ごした体には最高やで!屋台は一家でやってるらしく、10歳くらいの女の子が店でがんばってる。はっきり言ってかわいい。明日も来てやろうかと本気で思ってまった。俺との会話は漢語だったけど、そのほかは何語かわからん言葉を使ってる。今日はホテルで勉強…。いくら学習機器の俺でもそれは無理だった。
エグエグ度:43
ワクワク度:72
西寧→ゴルムド:硬臥火車票(121元)
西寧大厦(56元)
晩飯:砂鍋(4元)
計:181元7月12日
[西寧(青海省)]
同行者:無し
西寧は寒い。何度も目が覚めた。そのくせして8:00起床のはずがぐずぐずして9:00に。
駅で地図をゲットしてその後は全て歩くことに決定。途中あまりの腹へり具合にブッ倒れそうに。昼は炒面。といっても普通のではなく清真(イスラム系)もの。
東関清真寺は改修中のため今日は北山寺オンリー。けどバリバリ山のためエグった。山頂に行こうとするとさらに1元とられた。この門票を売り付けたのがどう見てもただの子供で山道に座ってるだけ。もしかして騙されたのかもしれない。謎が多い少年だ。山頂に有ると言い張っていた茶屋はないし。
晩は清真式炒飯。土豆(ジャガイモ)が入っててなかなかイケル。西寧では食事の時屋台でも必ず独特なお茶が出る。今日は世界杯(ワールドカップ)を見るため「上海ルージュ」を中央電視台で見てから速攻寝る。
歩き過ぎて足イテェ〜。
エグエグ度:64
ワクワク度:55
バス(0.4元)
西寧大厦(56元)
午飯:炒面(5元)
晩飯:炒飯(4元)
コーラ(3.5元)
地図(2元)
北山寺(4元)
計:74.9元
7月13日[西寧(青海省)→ゴルムド(青海省)]
同行者:無し
[ゴルムド]:発展度D/青海省第二の都市。といっても何もないと言わざるを得ない。
西寧の街を歩いて南山寺へ向かう。結構遠かった+南山寺は開放してなかった。夕方には火車駅へ向かう。ゴルムドまで18時間の旅。車内の周りは軍隊の人が多い。人の席に座ってずっと話してる。今日も疲れて眠いのに…。まったく。
エグエグ度:57
ワクワク度:68
午飯:ジャージャン面(2.8元)
晩飯:方便面(3元)
計:5.8元
7月14日[→ゴルムド(青海省)]
同行者:神大さん
軍隊の人が降りて母娘の中国人と仲良くなった。女の子は7歳で小2。結構かわいらしい。でも俺のことを叔叔(おじさん)と呼ぶのはやめて欲しかった…。あと”叔叔の子供は何歳なの?”ってのにはショック!
オレオ、桃、八宝茶などたくさんの物をいただいてしまった。御礼に日本茶をプレゼント。
ゴルムドに到着。西寧より更に寒い。頭にタオルを巻いて完璧防御。
ホテルのドミで日本人と知り合う(神大さん)。かなりいい人。北京師範大学の留学生で、神奈川大学を卒業してやってきたらしい。ウルムチ方面から来たみたい。40時間バスとか向こうでの体験談をいろいろ聞かせてもらった。夜には4人組み日本人が新たにやってきた。聞くとヤミでラサに行くためいろいろ交渉してるらしい。(正規料金は1180元。ヤミは200元くらいからある)
彼らは300元で行こうとしていた。バックパッカーはやることが違う。
エグエグ度:76
ワクワク度:64
ゴルムド→ラサ:バス(1180元)
ゴルムド賓館(18元)
午飯:海、山の幸ゴルムドスペシャル(8元)
晩飯:パン(4.5元)
計:1210.5元
7月15日[ゴルムド(青海省)→ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん
[ラサ]:発展度D+/チベット自治区最大の都市。漢化の勢いがすごい。
ラサへ出発の日。5000mの峠をいくつか越えるため、夜はマイナス10度になると言う。知りあった神大さんと防寒具をゲットしに。
完璧装備で16:00発。予定では24〜30時間のバスの旅だ。神大さんは寝台じゃなくても平気だと言うので、一緒に硬座で行くことに。出発直後、はっきり言って余裕!帰りのバスも楽勝だぜ!トイレも昨日からの無補給ノンストップ作戦でO.K!しばらくすると菓子の袋が破裂(気圧の変化のため)。そして空気が薄いからか夜空がとてつもなくきれい!
ウキウキ!→深夜…。
超さみぃ〜!+吐き気がする、ではなく吐いた+頭がボットする…。この瞬間帰りは成都へ楽々ブルジョワ飛行機作戦が決定された。ご飯は断続的にクッキーを食べるだけ…。
エグエグ度:869
ワクワク度:3
<高山病とは?>
標高が高いところに行くと酸素が足りずにしばしば起こる現象。
これは体を鍛えれば起こらないというものではなく、個人の体質によるらしい。具体的な症状は息切れ、頭痛、吐き気、腹痛など。標高が高いところでビールを飲むとまわりが早い。炭酸飲料は飲む時に泡ばかりになってしまう。
長い間高地に滞在すると最後は体が慣れてなんとも感じなくなるらしい。俺の場合も最終日にダッシュしてみたけど特に何も感じなくなっていた。
午飯:牛肉面(3.5元)
コーラ(3.5元)
クッキー(7元)
防寒具(55元)
計:69元
7月16日[ゴルムド(青海省)→ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん
夜が明けて体は大丈夫になったけど長旅は辛い。神大さんは吐きはしなかったけど、ひどい頭痛を訴えていた。
バスの運転手に告ぐ!遅いぞ!この日の22:00に着くはずが、この日には着かないことが判明。F1マシンならゴルムド→ラサ(1100km)を4時間で行けるのだぞ!
それにしても中のチベット族は陽気だ。隣のチベット人と話したけどこっちは疲れててそれどころじゃない。
エグエグ度:223
ワクワク度:7
計:0元
7月17日[ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん、三太郎
午前6:00ラサ着。ついに来た!という感激より、遂に終ったと言う開放感が大きい。計38時間の旅。なめんな!と思ったけど、まだ良かった方らしい。ホテルで一緒になった人(桜美林大学生、人民大学留学中。名付けて桜美三太郎)の話では60時間かかったバスもあったようだ。しかも同じバスで来た人は高山病で失神+失禁。ラサで入院したらしい。彼が言うには”死んだんじゃない?”とのこと。死んだらしい彼女はかなり太ってたらしく、太ってると呼吸量が多くてやばいらしい。今回ばかりは自分の軽さに感謝。
同部屋のもう一人はドイツ人の女性。南京大学で留学を終えたらしい。少し寝てからポタラ宮まで散歩。息切れした。
夜飯はヤク(チベットに住んでる牛の変形型動物。)バーガー。味はなかなか。ぱさぱさしているから意見が割れると思うけどね。
エグエグ度:208
ワクワク度:145
バナクショーホテル(25元)
早飯:砂鍋牛肉、魚香肉絲、米飯(10元)
晩飯:ヤクバーガー(16元)
コーラ(3元)
ハガキ(4元)
計:58元
7月18日[ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん三太郎、
ネパールに旅だつ…。我々は9:30に出発してデブン寺に向かう。山の崖にある寺のため階段がきつい。息切れして目まいがする。ラマ教の世界はすごいけど理解できん。これが結論。
午後は1人で街を散歩。八角街(バルコル)、大昭寺を見てまわる。八角街は聞いた通りほとんどの人が時計周り(ラマ教の世界にはいろいろな規定があって、この場合バルコルを時計周りに奇数回だけ回らなければならない。例えば一回まわすと一回御経を唱えたのと同じ効果があるというマニ車も時計周りに回す。他に階段が2つある場合は左側が上り、右側が下りとなる。)に回っていた。
夕食はバター茶とモォモォ(チベット式ギョウザ)。モォモォの量は少ないけどおいしい。幻のバター茶は?しょっぱい。神大さんとの共通意見=腹にくる。
同室の人は又もやドイツ人(北大)。弟(漢語はしゃべれない。)と一緒に旅行しているらしい。バスは49時間かかったそうだ。
ゴルムドで会った中国人+韓国人コンビと再会。韓国人の方は高山病がひどく来た瞬間明日飛行機で帰るそうだ。ポタラ宮の外観しか見ていないと言うのに。
夜に彼らがうちらの部屋に来てくれた。北大の学生。中国人の方はそんなふうには見えないさわやかナイスガイ。3ヶ国4人で漢語で会話と言うのも面白いものだ。
エグエグ度:55
ワクワク度:76
バナクショーホテル(25元)
午飯:インドチキンカレー(16元)
晩飯:モォモォ、バター茶(25元)
コーラ(3元)
デブン寺(15元)
学割切手(8.4元)
計:92.4元
7月19日[ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん
セラ寺行きCITSバス(正規料金でラサに来た外国人は、3日間市内の主要な寺までただで車に乗ることができる。CITS=中国国際旅行社)が来ないのでやむなく自力で向かう。はっきり言ってデブン寺の方が良かった。またもや息切れがすごい。
今日は何をしたんだろう?昼間から寝てるなんて…。
今日は筋がね入りバックパッカー(日本人)が同屋。今回の最終目的地はイスタンブールだそうだ。留学生がかなり多いけど、ラサまで来る人ははっきり言って人種が違う。
明日はシガツェへGO!気分転換するのさ!
エグエグ度:23
ワクワク度:34
セラ寺行き往復バス(4元)
バナクショーホテル(25元)
午飯:スパゲティ(13元)
晩飯:砂鍋牛肉、ほうれん草の春雨あえ、米飯、ビール(11元)
セラ寺(25元)
計:78元7月20日
[ラサ(チベット自治区)→シガツェ(チベット自治区)]
同行者:神大さん
[シガツェ]:発展度E+/チベット第二の街。ラサと違って完全にチベット族の街。
朝7:00に起きてシガツェへ向けて出発。1時間待って9:00にバスが出る。予定では6時間の道のり…。がしかし!途中4〜5時間も渋滞にはまった。今は雨季の季節で道がとても悪いのが原因。蜀の桟道並の道を行くのだが、1台分しか通れないところが雨でぐしょぐしょ。このわたわた、時間が遅れるのが一番許せん!静かにキレながら耐える。結局12時間かかった。
クッキーしか食べてないので着いてすぐ神大さんと食事。ホテルへ着いたらまた災難が…。その通り!部屋がない…。夜10:30分だし他のホテルは遠い。ということでホテルの2階踊り場で青空睡眠(10元)決定というわけ。と思ったらホテルのおばちゃんがシャワー室(20元)で寝ろと言い出す。しかも1つのベッドしかない。しばらくするとまたまたおばちゃんがやって来た。”二人の男が1つのベッドに寝るのは怪しいわよ。”ということで他の客に部屋を空けてもらって2人部屋(30元)に昇格。昇格はうれしいけど最初より20元も高い。実は青空を望んでいたかもしれない。俺もここ数日で変わったような…。
それにしても何が気分転換だ!
エグエグ度:92
ワクワク度:45
ラサ→シガツェ:バス(37元)
タクシー(5元)
テンジンホテル(30元)
晩飯:砂鍋牛肉、白菜土豆、米飯、ビール(14元)
計:86元
7月21日[シガツェ(チベット自治区)]
同行者:神大さん
シガツェの街でやること…。それはほとんどない。もうこのままラサへ帰ろうかと思っていた矢先、ギャンツェ、ナンカルツェ行きが決定。大連で留学している3人組と神大さんと俺の5人でトヨタランドクルーザーをチャーターすることになった。明日出発。
さて今日はタシルンポ寺(ダライ・ラマ■が1447年に創建した。内部には中国最大の青銅仏:26.7mと歴代パンチェン・ラマのミイラがある。)を見学。昼間に行ったら祈りの時間で出直すことに。
中は奈良の大仏より大きいと言う仏像が有って、更にパンチェンラマのミイラがある。と言っても黄金の像で覆われてるからミイラ自体は見れないけど。公安で身開放地域ナンカルツェ、ギャンツェへ行くための許可書をゲットする。公安の人は怪しい日本語を駆使していた。”先生、御入りください。
”エグエグ度:34
ワクワク度:67
テンジンホテル(25元)
早飯:土豆肉絲、白菜の炒め物、米飯(11元)
晩飯:トマトとたまごのあえ物、チンジャオロースー、米飯(12元)
タシルンポ寺(30元)
未開放地域許可書(50元)
計:128元7月22日
[シガツェ→ギャンツェ→ナンカルツェ→ラサ:(チベット自治区)]
同行者:神大さん、大連3人組
[ギャンツェ]:発展度E/とても雰囲気のいい小さな街。これぞ秘境というべきか?
[ナンカルツェ]:発展度E−/街とは言えない規模。ここで外人が暮らすのは厳しい。
夜中遅く大連3人組が部屋に戻ってきた。それだけでもちょっとキレたのに、それからひわいな話で盛りあがり始めた。わたわたの本心→地獄に落ちやがれ!奴等と一緒に行動したくない。でも50元で許可書をゲットしたからもう手遅れだ…。
遂にこの日がやってきた!トヨタランドクルーザーの威力の違いを見せつける時が!いつもオンボロバスで何度涙を飲んだことか…。
9:00すぎ、ホテルをスタート。何かがおかしい。天下のランドクルーザーが中国製サルちゃんトラックに次々と抜かれているではないか。それでも2時間で第一目的地ギャンツェに到着。
11:00。ここはイギリス軍に抵抗した時のギャンツェ城と白居寺(1414年より10年かけてつくられた。108の祠すべてに仏像が安置されている。)がある。
門票を買う時に御坊さんに”お前は何人だ?”と聞かれた。やはり外人料金がまだ残ってる。”俺たちゃ北京で留学してるから今は北京人だ!”と言うと”なめんな!”と鼻で笑われた。神大さんが居留証を見せてもダメ。しかたなく俺がプライドを捨て”金がねぇんだ。おねげぇしますだ。”と合唱&日本語混じりで懇願するとなんと半額になった!最近大阪人(関西人)との接点が多くなって値切り根性がしみついてしまったわたわた。いかんいかん。
白居寺を見終わって一路ナンカルツェへ(チベットの小さな街。というか村というべきか。公共のバスは一切走ってないので行くにはヒッチかチャーターで。)。
ここはヤムドゥク湖(この湖はチベットの聖地で、もし枯れてしまうとチベットが滅びるという伝説がある。)というチベット人にとって重要な湖がある。到着するまで5000m級の峠を越える。道なき道を行く…。
途中でランクルが停まる。なに!?どうやら燃料漏れのようだ。そのおかげで何度も給油。運転手が金を持ってなかったからうちらに払えと迫る。そこでキレたわたわた。3人組が払おうとしたのを見て”ざけんな!”と言うと、”1人で頑張れや。お前は中国でのハプニングを知らねぇんだ。”みたいな態度。少なくともおまえらより知ってるという自負があるわたわたは生涯こんなきれいな湖は見たことないというくらい素晴らしいヤムドゥク湖を横目に怒りで一杯。湖どころではなかった。
20:30ナンカルツェからラサへ向かう。暗闇の中5000m級の山を削ったトラック1本分の道を下る。落ちたら間違いなくやられる道だ。蜀の桟道以外にこんな道が存在したとは!
ラサ深夜24:00着。ホテルの前の中華料屋がまだ開いていた!
今日はラサ→ゴルムドのバスの日に次いで2番目に疲れた日…。
エグエグ度:134
ワクワク度:88
車チャーター(300元)
午飯:チベッタンブレット、トゥクパ(チベット式うどん)(13元)
晩飯:牛肉面(4元)
クッキー(2.5元)
白居寺(15元):学割 計:334.5元
7月23日[ラサ(チベット自治区)]
同行者:神大さん、和尚、人民チャリダー、エセサッカーマニア
なつかしのバナクショーホテルに戻ってきた。シガツェに行く時に知り会った人と再会。新たな2人も加えて久々に早飯。
雨の中、今回の最大の目玉ポタラ宮(御存知ダライ・ラマの宮殿。)内部には20万体の仏像や宝物がある。)へ向かう。傾斜がすごいけど体はもう慣れて息切れはしない。中は故宮のようだと聞いていたけど、宝物や歴代ダライラマのミイラ(これも覆われてる。)など見所はたくさん。やっぱりポタラ宮はよかった!遂にブラッド・ピッドになった!かな?というわけで今回目的を達成したから旅行は終わり。速攻北京に飛行機で戻って韓国焼肉食うぞ!うきうき!というはずもなく、明日は地獄のリターンマッチバス旅行、ゴルムドへ。
成都へ飛ぼうか迷った挙げ句(行きの吐いた時は一度決定したけど。)ウルムチ方面へ向かってハミでハミ瓜を食べるという第2の目的のためにあえなく又バス。
シガツェへ向かう前日同屋だった筋がね入りバックパっカー(目的地はイスタンブール)名付けて和尚君と一緒にチケットを買いに行くことに。
ヤミバスは外人はダメ。ここには日本が話せる韓国人が”絶対のる!”と頑張っていた。(見つかった時の罰金は3000元とか。)うちら2人は国営のバスに乗ることに。ここで中国人料金(220元)に挑戦。いい訳や対処方法など完璧に考えて行ったのすんなりチケットが買えてしまった。拍子抜け。神大さんは明日の飛行機で成都へ。朝早い飛行機なので今日飛行場へ行くという。1週間も一緒に旅した仲間との別れ北京での再会を約束して最後の食事。神大さんが去って5人部屋で1人になってしまった。
この後バルコル(チベットの民芸品売り場。大昭寺を囲むようにして露店が出てる。)へ土産物をあさりに。
前も言ったように関西方面との接点が多くなったわたわたは少しでも値切ろうと計1時間あまり交渉。その様子を生中継で伝えよう。
<名付けて”ちょすごナオー改め道頓堀左京、バルコルに舞う!”>
わたわた:(ブレスレットを手にとって)これ1個いくら?(漢語)
バルコルおばちゃん:15元!(漢語)
わ:高いよ!俺は本当に金ねぇんだ。金なくて帰れないかも。(漢語)
わ:(ここでなぜか1元コインがあるのを発見。)なにコレ?(漢語)
バ:昔のお金だよ。(漢語)
わ:何言ってんだよ。まじかよ。(日本語)これは今も使えるコインだぞ。北京で実際使ってるし。別のコインも持ってるし。(漢語)(1角コインを取り出すと…。)
バルコルおばちゃん2人:****(チベット語)ちょうだい!ちょうだい!(漢語)
わ:しょうがねぇなぁ。(日本語)
バ:(何故か繰り返す。)ショウガネェナァ?(怪しい日本語)
わ:(仕方なく1角コイン2枚渡す羽目に。)あげるよ。(漢語)
わ:ところでこのブレスレッド2個で10元でどう?(漢語)
バ:ダメ!20元。これがラストプライスや。(漢語)
わ:お願い。お願い。お願い。(何分もねばった…。)(漢語+日本語)
バ:(仕方なさそうに)好。(漢語)
とまぁこんな具合…。
新たなメンバーと食事に行く途中謎の中国人女性に声をかけられた。英語で話してる。中国語で話しかけると、やっと意志の疎通がはかれた。彼女は通信不能になった在北京の日本人と連絡を取りたいらしい。結局北京に帰ってから俺はその日本人に彼女の電話番号を伝える任務を受け負った。けどその日本人は今北京体育大学にいることしかわからない。思うに成功率は23%かな。ゴメンネ!謎の中国人さん。
晩飯は今回の旅行で一番楽しかった。メンバーを紹介しよう。
エントリーNO.1:おなじみ筋がね入りバックパッカー和尚。
エントリーNO.2:英語しゃべれない+初海外で上海→西安間を18日かけてチャリで走破!今後もラサからネパールまでチャリという、名付けて人民チャリダーフカワ。(電波少年にでてるフカワに似てる。)
エントリーNO.3:スイスからスタートしてワールドカップ日本対アルゼンチン戦を観戦。(実はサッカーにはあまり興味がないらしい。)その後、陸路(一部飛行機)チベットへ。名付けてエセエセサッカーマニアさん。
彼らの話は本当に面白い。いろんな体験をしている。昨日の大連3人組とはエライ違いだ!
バックパッカー和尚は登ってはいけないピラミッドを何とか登り制覇した話(警備をくぐりぬけたらしい。)をしてくれた。コツは警備員小屋から一番離れたところから登ってひたすら走ること。石を投げられて!ジャパニーズ!”とか叫ばれたらしい。
人民チャリダーは本当にすごい奴だ。(そういう旅をいつか俺もやりたいとつい最近考えていた…。)彼の最低ホテル料金はなんと2元!自転車で行くということは観光地ではないところを行く。そいう所は本当に人と人とのふれあいがあるそうだ。
彼らは漢語をしゃべれないのにゼスチャーだけで通じてしまう。俺は何でもやってしまう彼らは本当にすごいと思う。彼らも留学生をうらやましがって互いのいいところを理解できた。今日は本当に有意義な1日だった。(でも明日は地獄…)
エグエグ度:12
ワクワク度:114
ラサ→ゴルムド:バス(220元)
バナクショーホテル(25元)
早飯:粥(0.4元)
午飯:チキンインドカレー、ラシ(ヨーグルトジュース)(21元)
晩飯:カツ丼(16元)コーラ(3元)
ポタラ宮(40元+保険費2元)
バルコルおばちゃんにやった(0.2元)
計:327.6元
7月24日[ラサ(チベット自治区)→ゴルムド(青海省)] 同行者:和尚
遂にラサを発つ日。早く新彊へ行きたいけど、地獄のバスに乗るのは…。
振り返ってみるとラサはいいところだった。最後にポタラを目に焼きつけて去る。そして心に誓う…。(これから乗るというのに。)もうバスでは絶対ラサへは来ないぞ!と。帰りのバスは寝台。ペースは好!
那曲(ナチュ)(ゴルムド→ラサ間で唯一の街。でも見るべき所は何もない。一応ホテルはある。)まで上りだというのに10時間で到着。しかし問題はあった。休憩時間が5〜7時間に1回。ま、早く着いてくれれば問題はないのさ!
エグエグ度:102
ワクワク度:4
タクシー(5元)
早飯:油条(2元)
午飯:方便面(5元)
晩飯:タマゴチャーハン(7元)
トイレ(0.5元)
計:19.5元
7月25日[→ゴルムド(青海省)]
同行者:和尚
名付けて”地獄のゴルムド送り号”の様子が変だ。エンジントラブル発生!あえなくリタイアかぁ!?海抜が2000m以上だと車のエンジンに影響が出る。例えば標高2000m以上の場所で開かれたF1メキシコGPの時にはターボエンジン搭載車が圧倒的な強さを見せた。空気を吸入して爆発燃焼させるNA(自然吸気)エンジンはパワー不足になる。特に上りは時速20kmも出ていないかも。ここでまたふと頭をよぎる。”ターボエンジン付き1000馬力バス”!これだと24時間以内で着きそうだ。
今回も耐えて耐えて耐えまくった。所要時間約40時間。
到着、夜の24:30。明日は朝の7:30のバスで敦煌へ!5時間睡眠は人間にとって一番いいのさ!といい聞かせて寝ることにする。
エグエグ度:145
ワクワク度:23
タクシー(5元)
ゴルムド賓館(18元)
晩飯:タマゴチャーハン(5元)
<チベット編まとめ>
チベットは思ってたより漢族化が進んでたところと、そうでないところとがあって、やっぱり他の中国の地域とは違うという点では新鮮だったかな。ただ気候がいまいち。夏なのに寒いというのはやってられんかった。
チベット人は陽気でとてもいい人達。ただ中国語を使いたがらないというのは中国語を学ぶ俺にとっては残念なこと。新彊の人達はこういう傾向はあまりないのに。簡単な言葉はなるべく英語で言うようにしてた。チベットはもう一回行きたい場所だけど、今度は飛行機でだね。