1998年度司法試験口述試験受験体験記

出題内容の概要

 漸くたどり着いた口述試験。受験者の大半が受かる試験とはいえ、かなり緊張しました。そのせいか、基本的事項を度忘れして答えられないし、どうも試験委員の思うルートに全く乗れなかったみたいなのもあったしで、かなりひどい出来になってしまいました。うー、何てことだ。落ちる可能性大かも・・。
 今後、反省を込めて再現記を載せていこうと思いますが、とりあえずは私が受けた分についての出題内容の概要一覧から掲載します。

1日目(10月12日) 午前 刑法

・故意の成立に必要な事実の認識の範囲
(「構成要件の重要部分の認識が必要」と言ったら、
 人をのろい殺せると思って呪った人は実行行為性の認識があるんじゃないの?と
 突っ込まれた。)
・正当業務行為、正当防衛行為の効果が第三者に及んだ場合の処理

2日目(10月13日) 午前 商法

・会社の計算についての公開の制度(対株主、債権者、一般大衆)
・違法配当の効果

3日目(10月14日) 午前 民法

・物権的請求権相互の衝突、行使の相手方
(物権的請求権の性質のとらえかたによる結論の違いが聞かれていたと思う。)

4日目(10月15日) 午後 憲法

・犯罪報道における、名誉・プライバシーと表現の自由との調整
(民事責任において刑法230条の2を用いることの根拠、可否。
 なぜ民法709条と立証責任が異なるのか。)
〜夕刊和歌山時事事件の判旨が前提〜

・前科報道が許される範囲、期間
〜ノンフィクション「逆転」事件が導入で聞かれた〜

5日目(10月16日) 午前 民事訴訟法

・訴訟上の和解
(即決和解との違い、和解の手続、効力発生時期、既判力の有無、瑕疵主張の方法、
 期日指定申立てに理由無き場合の判決の方法、和解と解除)

6日目(10月17日) 午後 破産法

・債権者集会の存在意義、議決方法、議決権の算定方法


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