シャガ(菁莪)の慈光寺

慈光寺と云えば、武蔵きっての由緒ある古寺
天武朝の創建年代、慈覚大師円仁、「慈光寺経」(国宝)、並び立つ板碑、坂東三十三観音(第九番札所)・・・
歴史に惹かれて訪ねることが多いのですが

「歴史もいいけど、シャガの慈光寺へ付き合いなさいよ!」
と妻の一声、「へェー、それもいいかも・・・」とついて行ったら、また格別。

JR八高線 明覚(みょうかく)駅下車 村営バスで大野行き慈光寺入り口で降りて歩き始めます。

10分ほどで女人堂がある追分け
女人禁制の時代の観音堂 愚かなことがあったもんだと、手を合わせて右の道をとります。

 

坂道で地元の人
「これからが坂さね。こんなもんじゃないよ。シャガはしょっちゅう見てるから当たり前になっちゃってさ。
わざわざ見に来るほど珍しいんかね・・・? もう少し上がると、うんと咲いてるよ。」

車道から旧参道が分かれ、整備された踏みしめ道に入ると両側に期待の花が迎えてくれます。

腰を下ろしてじっくり拝見

もう一息登ると、また車道に出て

板碑群も健在、今日はシャガ!

本堂の近くに来ると、参道は杉林に包まれ、花の色が深まります。

本堂は慈覚大師が手植えにしたという、多羅葉(たらよう)の大木の枝に覆われています。
葉に字が書けることから「葉書」の語源になったといいますが・・・?

ここのシャガは陽光を受け

野仏の一輪も印象的でした。

観音堂への道は林に包まれ、至る所に青白な花弁が静かな語らいをしています。

シャガの寺と呼ぶに相応しい群落です。

観音堂・外陣の左甚五郎作と伝えられる「夜荒らしの名馬」もいつもの所にありました。
暫く休んで

帰途は一気に下ります。谷の斜面がシャガの故郷です。

残念ながら、花は最盛期から10日ほど遅れでした。
(2004.05.08.撮影 10日記)

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