言葉の世界・伝言板 1999年9月




ザウルス

佐藤和美 (99/09/30 12:36)

 恐竜の名前で「XXXザウルス」というのがよくあります。
この「ザウルス」というのは本来「サウルス」なのですが、
なぜか「ザ」と濁音になります。
これも一種の連濁なんでしょうねえ。

外来語にまで連濁があるなんて、
日本語のパワー、おそるべし!!



科、課

佐藤和美 (99/09/29 08:16)

篠原さんwrote
>「科」はどうも生物、植物の分類のための言葉でしょうか?
生物の分類で「科」を使いますが、そのためだけの言葉ではないです。
ちなみに、分類は下のほうから「種属科目綱門界」と覚えるといいでしょう。
おおざっぱにいうと、人間は
動物界脊椎動物門哺乳綱霊長目ヒト科ホモ・サピエンス
ということになります。
(亜科、亜目等は無視してあります。)
学名はラテン語を使います。
「属」名「ホモ」(ヒト)に、「種」の特徴「サピエンス」(知性)をつけて学名のできあがりです。

>最近のことでしょうか?会社の部署の分類に科でなく課になったのは。
会社では昔から「課」で、「科」は使いません。

>「科」&「課」はどのように区別されるのでしょうか?
「科」、「課」の違いは漢和辞典で調べるのがいいでしょう。
関係ありそうな意味をひろいだしてみましょう。
「科」類別。区分。
「課」わりあてる、わりあてて義務をおわせる。



「社会」&「会社」->「科」&「課」

篠原 邦武 (99/09/28 19:47)

面白そうな本の紹介、ありがとうございます。キーワードに「科」&「課」が
なさそうなので、そこで、質問させてください。

「科」はどうも生物、植物の分類のための言葉でしょうか?医者の世界では内科、
外科と別れているのはうなずけますが、

でも、大学の工学部でも電気科とか機械科と昔は分類されていたと思います。
最近のことでしょうか?会社の部署の分類に科でなく課になったのは。

「科」&「課」はどのように区別されるのでしょうか?



翻訳語成立事情

佐藤和美 (99/09/28 00:25)

 岩波新書に柳父章「翻訳語成立事情」という本があります。
翻訳語の成立過程を追跡している本です。
この本であつかっているのは、
「社会」、「個人」、「近代」、「美」、「恋愛」、
「存在」、「自然」、「権利」、「自由」、「彼、彼女」
の10コの翻訳語です。
岩波新書なので、ちょっと大き目の本屋ならおいてあると思います。
本屋で立ち読みでもしてみてください。
(といっても、「社会」の部分は20ページあるので、立ち読みはきついかも)

 以下、「翻訳語成立事情」によります。
 明治の初め頃、「society」の翻訳語が「社会」におちつくまで試行錯誤がなされました。「会社」というのも、その中の一つです。この本は「会社」は直接書いてませんが、どうも広い意味での「society」が「社会」でおちつき、狭い意味での「society」が「会社」におちついたというように(私には)受け取れました。

 なお、「広辞苑」で「会社」をひくと2番目の意味のところに、狭い意味での「society」のことが書いてあります。



(無題)

篠原 邦武 (99/09/25 18:56)

辻堂の語源ありがとうございます。私は、辻堂の生まれ
ではありませんが、もう、かれこれ20年になります。
それで、今は、地元の歴史も少々勉強しています。

新たな質問ですが、社の語源です。出雲大社から始まり
XXX大社とたくさんあり、そして、明治時代頃から
政治結社のようなものも生まれ、やがて、会社もできました。

不思議なことに、会社を逆さまにして社会の言葉もできました。
どちらが先にできたのでしょうか?

くだらない質問かも知れませんが、何か、やはり、言葉は
記号ですから、意味をもっていると思います。



福沢諭吉「福翁自伝」を読む

佐藤和美 (99/09/25 16:16)

 「手塚治虫研究」に「福沢諭吉「福翁自伝」を読む」を追加しました。
福沢諭吉の「福翁自伝」は手塚治虫の「陽だまりの樹」のネタ本の一つです。
ネタになっている部分をひろいだしてみました。
「福翁自伝」には手塚治虫の先祖も顔を出しますが、その部分を全文引用していますので、読んでみてください。



沖縄方言の動詞の語尾

佐藤和美 (99/09/24 09:39)

沖縄方言の動詞の語尾には「ン」がつきます。
読む ユムン
書く カチュン
この「ン」はなんなのか?
動詞の語尾には「居る」がついて、
「読む」が「読み・居る」で、「ユムン」
「書く」が「書き・居る」で、「カチュン」

そういうことだそうです。



食は広州にあり

佐藤和美 (99/09/23 08:44)

「食は広州にあり」といいますけど、
雲呑 ワンタン
焼売 シューマイ
叉焼 チャーシュー
これって、広東語だったんですねえ。

格言と食べ物の組み合わせのマッチがおもしろいですね。



辻堂

佐藤和美 (99/09/22 12:31)

「辻堂」の由来。
村落の四ッ辻に御堂があったところからつけられた地名
(「国鉄全駅ルーツ大辞典」(竹書房))

あまりおもしろい由来ではないですね。



tree

佐藤和美 (99/09/21 12:39)

英語の「tree」をカタカナでどう書くかですが、
「トリー」と「ツリー」があります。
どっちを使うか悩むんですけど、一般には「ツリー」のほうが優勢なような気がします。
ごくまれに「トゥリー」という表記を見かけたような気もしますが。
皆さんなら、どれを選びますか?
(私はやや「トリー」のほうがすきかな?)

(「リトル・トリー」という本がありますが、この「トリー」は「tree」です。)



Thanks(NoNon &荘子)!!!

篠原 邦武 (99/09/20 21:07)

荘子の読み方理解できました。ちゃんと理屈にあってるんですね。老子は「ろうし」
というのになんで荘子は「そうじ」なのかと不思議に思っていました。

NoとNonの違いもすっきりしました。確か、一寸いい車両(Gree CaR?)にNon Smoking Carと
あったように記憶しています。少し、丁寧に表現したものであったと理解できます。
大変、勉強になりました。まだまだ、疑問に思っていることがありますので、
宜しくお願いします。幼稚な質問が多々あるかとおもいますが。



コーヒー

中村威也 (99/09/20 14:31)

コーヒーは、「音の語源」としてはオランダ人が長崎に伝えた koffie をまねして
呼んだところにあると思います(つまりオランダ語が起源)。漢字で「珈琲」と書
く「表記の語源」は、確実な過程は不明ですが、中国の「[口+加][口+非]」
にあるのではないかということが、中国MLで話題になりました。参考までに・・・。



no、non

佐藤和美 (99/09/20 12:58)

「no」と「non」の違いですが、

・「no」は一つの単語ですが、「non」は接頭辞なので独立しては使いません。英和辞典で「non-」を見てみると、単語がいろいろ載ってますが、これは「non」が接頭辞のためです。

・「no」は英語本来の単語ですが、「non」はフランス語からの借入です。
ノルマン・コンクェスト(ノルマン人による征服)以来、英語にはフランス語が大量に流入しましたが、これもその一つでしょう。

英語で「海」は「sea」、「marine」がありますが、
「sea」は本来の英語、「marine」がフランス語からです。
英語では本来語は日常の言葉で、
フランス語借入語は学術用語、あらたまった時の言葉等になるようです。
v 「遊びで海へ行く」時の「海」は「sea」で、
「研究対象として」の「海」は「marine」ってとこでしょうか。

日本語の「はたらく」と「労働」の関係に似ている?



フェ

佐藤和美 (99/09/20 12:56)

 UEJ さん、ビーバさん、情報ありがとうございます。
「フェ」→「ヘ」はほとんど例がないようですね?
「フエ」になることの方が多い?
「コーヒー」って何語が語源か知りませんが、(英語でいいのかな?)
「カフエー」は「カフェ」がもとなんでしょうね、きっと。
「フィルム」の「フイルム」なんてのもありましたね。
(とりとめもない書き込みでした)



フェ

UEJ (99/09/20 08:30)

あまりメジャーな単語ではないですが「フェ」→「へ」の例を発見しました。
「alfeloa」→「有平糖(あるへいとう)」



荘子

佐藤和美 (99/09/18 16:40)

 「荘子」の「荘」ですが、中国語辞典をひくと「zhuang」とでてます。
語尾が「-ng」なので、連濁の条件に当てはまります。
古い時代は「そうじ」と読むのが普通だったんでしょうね。
(音読みの場合の連濁の法則性については、「日本語とその周辺」の「連濁」を参考にしてください。)



フェ、ツィ、ツュ

ビーバ (99/09/17 23:32)

 「フェ」を「ヘ」と書く例は思いつきませんね。「フェルト」を「フエルト」
とか、“Ko¨chel”「ケッヒェル」が「ケッヘル」とかならあるのですが。
あとは、ポルトガル語の“confeito”が「コンペイトー」。

 イタリア語で「ツィ」がでてくる例としては、一時話題になった「パパラッ
ツィ」があります。ただ、「パパラッチ」と書かれることが多いですけど。

 それから、「フュ」があるのなら「ツュ」という表記があってもいいはずな
のですが、スイスの都市“Zu¨rich”は「ツューリヒ」ではなく「チューリヒ」
と書くのが普通ですよね。



「堂」の語源、NoとNonの違い?

篠原 邦武 (99/09/17 20:08)

すりあわせ」、「つけ」の語源の件、ありがとうございます。
私は、最近、歴史に興味をもって勉強しています。今、使われている
言葉も、どうも中国の仏教や文化のなごりをとどめているような気が
します。文字のない縄文時代に日本人はどういう言葉をしゃべっていた
のだろうか? 語源のなかに元々日本人のオリジナルものはどんな言葉
があるんでしょうか??????などに、興味をもっています。

さて、またまた質問ですが、気になっていることが少しありますので
宜しくおねがいします。

(1)映画「釣りバカ日誌」で、浜崎伝助さんが、私は、「はまざき」
でなく「はまさき」だと興奮する場面がありました。話はちがいますが、
中国の昔の思想家の「荘子」のことを、正式だかしりませんが、「そうし」
でなく、「そうじ」と言うそうですね。この辺は言葉よりも、最初に、発音
されたのが、正式?というのでしょうか?

(2)本屋さんの名前にはよく「xxx堂」と使われますが、これは、明らかに
中国の仏教でいう金色堂などのなごりでしょうか?すると、私の住んでいる
近くの辻堂の地名も何か関連するのでしょうか?

(3)JRの電車で、「No Smoking」と「Non Smoking」というフレーズが
あったのですがどのようにちがうのですか?JRに聞けと言われないように!!!

http://www.cityfujisawa.ne.jp/~shino/



ツァ、ツェ、ツォ

UEJ (99/09/17 08:24)

「フュ」→「ヒュ」なんてのもありますね。
「フューズ(fuse)」→「ヒューズ」

「フュ」はもともと英語にも無い発音で、フランス語から導入された音。
「フャ」「フョ」も発音的には有り得るけど英語・フランス語などに無いので
表記としては一般的ではないですね。「fya」「fyo」と入れると変換はできたけど...
# 「フィヨルド」などは本当は「フョルド」と書いた方がそれらしいのかもしれませんね。
「ツァ」「ツェ」「ツォ」などもイタリア語、ドイツ語用の表記で英語には無い発音。
「ツィ」も発音は可能だけど使われてるかしら?
カタカナ表記のパワーを思い知らされますね。(^。^)

http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/



As time goes by

佐藤和美 (99/09/17 07:21)

「As time goes by」という歌がヒットしてるようですね。

「カサブランカ」という有名な映画があります。
この映画の挿入歌が「As time goes by」でした。

沢田研二はハンフリー・ボガート(「カサブランカ」の主演者)のファンだったのかどうか。
「ボギー」という歌がありましたが、これは「ボガート」のことです。
で、「As time goes by」を訳したのが、「時の過ぎ行くままに」というわけです。

そうそう、去年もELTの「Time goes by」というのがありましたっけ。



ファ、フィ、フォ

佐藤和美 (99/09/16 07:37)

「f」が「h」になってしまったという話。

「ファ」→「ハ」
プレファブ→プレハブ

「フィ」→「ヒ」
トラフィック→トラヒック
フィレ肉→ヒレ肉

「フォ」→「ホ」
プラットフォーム→プラットホーム

「フェ」が「ヘ」になる例が思いつかないですねえ。
なにかありますか?



すりあわせ、ツケ

佐藤和美 (99/09/15 07:25)

「すりあわせ」ですが、特に語源ということのものでもないと思いますが。
広辞苑の「摺合せ」は「高精度な平面を作るための手仕上げ作業。表面を摺合せ定盤で摺り合せ、きさげで削って仕上げる。」
新明解国語辞典の「擦(り)合(わ)せる」は「やすりでこすっておいて、金属性の物同士がうまくはめ込まれるようにする。」
このあたりが「すりあわせ」の出発点だと思いますが。
それにしても、両方の辞典の、漢字が違う(摺、擦)のはどうしたことか。

「ツケ」も野中さんの書き込みにつけたすことは、なにもありません。



つけ

野中英士 (99/09/14 13:16)

 後日支払う約束で帳簿に「付け」ておくことと辞書にあります。
その日の料金を「記録」しておくことですね。
つけぎとは無関係だと思います。



語頭のY

UEJ (99/09/14 12:42)

「円」を「yen」と表記するのは「en」と書くと「イン」と発音されてしまうからです。
「ebisu」「edo」も「イビス」「イド」と発音されてしまうのでしょう。
# あくまで英語圏対象でしょうけど (^^;



ティ

佐藤和美 (99/09/14 12:34)

 「ティ」という表記もどんどん使えばいいと思うのですが、一度「チ」で定着してしまうと、変更するのはむずかしいんでしょうね。
「タヒティ」という表記を見たときはカルチャーショックものでした。
「チチカカ湖」が「ティティカカ湖」で、
「コンスタンチノープル」も「コンスタンティノープル」ですね。
それにしても、どの「ティ」も発音しにくいですね。これだから「チ」のままなんですかね?

「テノチティトラン」みたいに、一つの単語の中に「チ」と「ティ」があれば「チ」はほんとの「チ」だと判断できるんですが。
もっとも「ヴェネツィア」が「ヴェネチア」になったりするから、そう簡単でもないか。
そういえば、ロシアの「エリツィン」はよく「エリチン」にならなかったですね。



ありがとうございました

きっく (99/09/14 12:07)

佐藤さん、ありがとうございました。
いきなり、あのようなぶしつけな質問を書き込んでしまい、申し訳ありません。

あの分からない言葉は、沖縄出身の歌手が作った歌を聴いていましたときに、出てきたもの
でした。 さとうきびの音は普通で考えれば、多分ざわざわでいいと思いましたが、ひょっ
として、沖縄のかたはさとうきびの音を違う意味で捉えているのではと疑問が生じまして、
あのような質問になってしまったわけです。

かくもくだくだしい言い訳となってしまいました。
かさねがさね申し訳ありません、本当にありがとうございました。
これからも多彩なホームページ楽しく拝見させていただきます。



ツケの語源てあるんでしょうか?

篠原 邦武 (99/09/13 20:21)

飲み屋でつけにしといてくださいとか言う場合がありますが、
なんか語源はあるんでしょうか?「ツケギ」職人のツケとなんか関連しますか?



すりあわせの語源は?

篠原 邦武 (99/09/13 20:13)

会議の前にすりあわせておくとか言いますが、この語源について教えて下さい。



クォ・ヴァディス

佐藤和美 (99/09/13 12:46)

 聖書の言葉の英語読みは、日本ではまず使わないという話で思い出したことです。
 アメリカ映画で「クォ・ヴァディス」というのがあります。
舞台はローマ帝国ですが、話してるのは当然英語です。
画面で「ピーター」と言ってるのに、字幕では「ペテロ」とでてるのには、なぜか笑いたくなってしまいました。どうも「ピーター」とかいうと、となりのニイチャンという感じをもってしまうんですよね。
ジョン、ポールというと私はビートルズを連想して、とても聖書のヨハネとパウロのことは思いうかばないですね。

 中国が舞台の「ラストエンペラー」でも。中国人が英語を話してました。こっちのほうは違和感を感じるばかりで、とても笑うどころではありませんでした。



「ヱ」と「ye」

ビーバ (99/09/13 11:45)

「円」ヱン − yen
「恵比寿」ヱビス − yebisu
などの影響で間違ったのでは?

たしか、「ヱ」を「ye」と書くのは古いヘボン式によるものだと記憶してるの
ですが。でも、「江戸」を「Yedo」と書く例もあるので、/e/の音を一律に
「ye」と書いたのかもしれません。



ああっそうか・・・

muragin (99/09/12 23:22)

ヱはweですね・・・すみません。恥ずかしい。なんで間違ったんだろう・・・
でも、いつも、興味深い記事を作ってくださってありがとうございます。
大変、参考になるものばかりです。
これからも、がんばってください。



ジェリコ

佐藤和美 (99/09/12 10:34)

 日本では「エリコ」が使われてて、英語の「ジェリコ」というのは、ほとんど使われないですね。「ジェ」を「ゼ」で表記してた時代に入ってきた言葉は今でも「ゼ」で書くときがありますが(エンゼルとか)、「ジェ」を使うようになってから入ってきたのは「ジェ」だけじゃないでしょうか。「ジェリコ」もそんな言葉なような気がします。
 聖書の言葉の英語読みは、日本ではまず使わないですよね。「ジーザス・クライスト」といっても、日本ではわかる人は少ないんじゃないでしょうか。



西日本のアイヌ語地名

佐藤和美 (99/09/12 10:32)

 西日本のアイヌ語地名に関しては以下の伝言板の書き込みを参考にしてください。
「幽霊アイヌ語」(99/01/06)
「本当なのでしょうか?」(99/01/09)
「出典おしえてください」(99/01/10)
「トカラ出典について」(99/01/11)
「トカラ」(99/01/11)
「地名の解釈」(99/01/11)
「富士山の語源はアイヌ語の「火」?」(99/09/07)

 四万十川の語原は吉田茂樹「日本地名語源事典」には次のようにあります。
「高知県南西部を流れる河川名。渡川ともいうが、水源の四万川と中流の十川(トウカワ)を合わせて四万十川という。別説に多くの支流があるための名称というのもある。」

「オグラス」は出てません。

 どっちにしろ「現在の」日本語で語源がわからないからといって、すぐ他の言語を持ちだすのは、どんなもんかと思います。日本語関係の語源がすべてわかっているわけではないのですから。「語源不明」を許容すべきです。
(許容できない人がアイヌ語等の語源説に走る? それも。幽霊アイヌ語で!!)



イェリコ

ペルセ (99/09/12 03:07)

「イェリコ」を「エリコ」にするなら、どうして、「ジェリコ」→「ゼリコ」ではないんでしょうね。「ジェ」という発音だって今の「日本語」にはないでしょうに。



教えて下さい。

根本 忠志 (99/09/11 11:54)

 8月初めて滋賀県朽木村に行きました。その地に蛇谷ヶ峰という山あります。この山を地元では、『オグラス』と呼んでいるそうで、これはアイヌ語だと伝えられているそうです。西日本のにアイヌ語が遺っていることに関心を持ちました。また、高知の四万十(シマント)も数年前のNHKのTV放送によりますとアイヌ語だと断言しておりました。なぜ、西日本にアイヌ語が本当に遺っているのでしょうか教えていただけませんか。アイヌ語講座のあるSTV放送に問い合わせたところいずれも学術的にアイヌ語でないとの結論でした。西日本にあるアイヌ語と称されるのは、一体何語でしょうか。単なる古い方言なのでしょうか。”シマント””オグラス”の意味が分かる方はぜひ教えていただきたい。この疑問が頭から離れません。ぜひこのモヤモヤを解消して頂けませんか。



「エ」、「ヱ(ウェ)」、「イェ」

佐藤和美 (99/09/12 07:48)

 「エ」、「ヱ(ウェ)」(we)、「イェ」(ye)の日本語での歴史は、伝言版の書き込みを「日本語の発音」としてまとめてあります。

 日本人は「ヴァ」(va)行と「バ」(ba)行の発音は区別しないのに、表記は区別するというかわったことをしてます。「ヴァ」と書いといて「バ」と発音してるのは、私には首をひねる行為です。(まあ、元のスペルが何かはわかりますけど)初めから「バ」と書いとけば、と思ってしまいます。
 それに比べたら「エ」と「イェ」は表記・発音の両方をせっかく区別してるのだから使わないともったいないと思います。「イェ」はかなりの人が発音できるんじゃないでしょうか。(例えば、戦後生まれなら90%以上とか。この数字はいいかげんですけど)今ではなんでもないことですが、明治時代の人は「ティ」、「トゥ」、「ウィ」等の発音にも苦しんだのではないでしょうか。せっかく持っている発音は大事にしたいものです。ただ残念ながら、「イェ」は「ヴ」に比べて認知度はだいぶ低いでしょうね。で「イェ」という表記も広がればいいな、と思っているしだいです。



名前の連濁

佐藤和美 (99/09/12 07:46)

muraginさんwrote >九州では人の名前は10中8・9連濁しません。
>山崎は「やまさき」、浜崎は「はまさき」、田島は「たしま」です。

以前、熊本県出身の先輩に言われたことがあります。
九州では、「浜崎」を「はまさき」のように濁音化しない。
それと、「えー」と発音するようなのも「えい」と発音する。
例えば映画を「えーが」と発音せず、「えいが」と発音する。
そんなものか、と聞いていました。

ちなみに、「釣りバカ日誌」のハマサキ伝助は鹿児島県出身という設定です。



RE:教えてください

佐藤和美 (99/09/11 07:17)

手元に国立国語研究所編「沖縄語辞典」があるので、
この本からひろってみました。
(ちなみにこの辞典は首里方言の辞典です。)

「クムイウタ」は出てないです。
近そうなのでは
「クムイ」池・沼、曇
「クムイバタ」池の端
「ウタ」歌

「クワァームイ」も出てないです。
「クワー」は過(過ぎる、「過」の音読みの旧かなは「クワ」)、桑。
「ムイ」は丘・山。接尾辞で様・殿。

「ヤミー」は二日酔い。

「ウージ」は「サトウキビ」でいいですね。

サトウキビの音?
森山良子の歌「サトウキビ畑」の一節では、サトウキビ畑の音を「ザワワザワワ」って、擬音で表してましたよね?



イェですか?わたしにはあまりなじみません。

muragin (99/09/11 02:11)

イェはヤ行のエ段=yeですから、
要するにヱです。現在、ヱとエは発音上も表記上も区別されませんから
エリコでよいのではないかと思います。もちろん、イェリコで悪い理由は
何もありません。
ただ、国語の違いでY→Jという子音変化があるように
現地語と日本語でye→eという変化法則が合っても別にかまわないと思います。
英語なんかは語尾の母音を省略する癖があるので
ミラノをミラン、ローマをロームとかって言うのをおかしいとは誰も指摘しないわけで
その国語特有の特徴ということでよいのではと思います。
薄っぺらな私見で失礼いたしました。



名前の連濁

muragin (99/09/11 01:30)

ご存知かもしれませんが、九州では人の名前は10中8・9
連濁しません。
山崎は「やまさき」、浜崎は「はまさき」、田島は「たしま」です。
参考までに。



教えてください

きっく (99/09/10 10:07)

沖縄の方言だと思います。
“クムイウタ”
“クワァームイ”
“ヤミー”
知っているかたいらっしゃいましたら、教えてください。
それから、ウージってさとうきびだと思うんですが、風に揺れるとき普通の草とおなじよう
にざわざわ揺れるだけですよね。
特別な音色なんてだしたりするのでしょうか????



擬音語・擬態語と連濁

ビーバ (99/09/09 11:26)

 擬音語・擬態語の場合には、連濁は起こりません。もっとも、擬音語・擬態
語自体が頻繁に用いられるわけではないので、あまり参考にならないかもしれ
ませんが。

 「くるくる回る。」「かるがる持ち上げる。」を比べてみると、「くるくる」
のほうは擬態語なので連濁を起こさず、「かるがる」のほうは「軽」という和
語の畳語で、連濁を起こしているのがわかります。

 それから、「ほのぼの」という語は擬態語のように感じられるかもしれませ
んが、連濁を起こしているので擬態語ではないと考えられます。



しぶしぶ

佐藤和美 (99/09/09 10:29)

 訓読みの場合の連濁にならない条件の一つです。
濁音が含まれていると連濁にはならないようです。
「しぶしぶ」なんかが、そうでしょうね。

 音読みの場合の語尾の「ng」ですが、日本語話者よりは、
中国語話者のほうがよくわかるでしょ。
「王」の語尾が「ng」だなんて、日本人には「?」ですよね。



連濁

佐藤和美 (99/09/09 08:50)

 語頭が本来清音なのに、語がつながった場合濁音になってしまうのを連濁といいます。音読みの法則性ははっきりしているのですが、訓読みの場合ははっきりしません。 訓読みでは、「浜崎」が「ハマサキ」だったり、「ハマザキ」だったりします。(「釣りバカ日誌」ですね)
 音読みの場合の連濁の法則性については、「日本語とその周辺」の「連濁」を参考にしてみてください。



質問

中村威也 (99/09/09 07:03)

質問があります。実は、日本語を教えている中国人から聞かれたのです
が、日本語学は素人なので全く分かりません。どなたかご存じの方がい
ましたら、お教え願います。

日本語で、そうそう(早々)など同じ言葉を繰り返してできた語があり
ますが、繰り返した言葉が濁音になるものもありますよね(例:ひとび
と、かるがる)。こういった濁音化現象は何と呼ばれるのでしょうか。
連濁とも違うように思うのですが。また、濁音化するものとしないもの
とをわける法則(や原理)はあるのか、あるとすればそれはどのような
ものなのでしょうか。
#訓読みで繰り返すと濁音になる?(はやばや、・・・)
#音読みの場合、濁音・清音ともにある?(騒々しい・早々と)

本当に初歩的な質問で恐縮ですが、特に第2点目に関してお分かりの方
がいらっしゃいましたらご教示下さい。
可愛い教え子のために愛の手を・・・。 



イェ

佐藤和美 (99/09/08 08:53)

 「エリコ」といっても「恵里子」じゃありません。
イスラエルの地名です。

 前から思ってることですが、私はこの「エリコ」という表記が、どうにも好きになれません。これは絶対「イェリコ」と書いて欲しいところです。英語で「ジェリコ」なのはもとが「イェリコ」だからだぞー、と一人ぶつぶつ言っている私でした。(^^;
全然関係ないけど、30年ほど昔「ジェリコ」っていうテレビ番組があったなあ。合言葉がジェリコでした。
 せっかく「イェ」という表記があるのに、なぜ使わないんでしょうか。「ヴァ」とかより、日本人にははるかに発音しやすいと思うんですが。
 そうそう、イスラエルの首都は「イェルサレム」でしたね。



RE:回族・回鶻 途中経過

佐藤和美 (99/09/08 08:51)

 中村さん、興味深い調査報告ありがとうございます。
実は私も回鶻の「回」が回族の「回」になったと思いたいほうなんですが、
どうも、もうちょっとのところで、確実な証拠がでてこないようですね。
またなにかわかりましたら、お知らせください。



回族・回鶻 途中経過

中村威也 (99/09/08 00:53)

先般話題になった、回族と回鶻の関係はいまだによく分かりませんが、途中経過をご報告します。
まず、平凡社の辞書の記述は佐藤さんの解釈でいいと思います。現在、回族とウイグル族は区別さ
れていますが、回族はあまりに漢族化してしまったので、中華民国期には民族として認定(?)さ
れず、後の人民共和国になってから、民族共栄の名の下に民族として認定されたようです。もちろん、ウイグル族と回族は違います。
回族の「回」ですが、これは「回回」という言葉に由来します。で、この「回回」は「回鶻」から
来たのかどうか、ですが、中国最大の辞書の『漢語大詞典』では、
1.宋の『夢渓筆談』『黒韃時略』では回鶻を指す。『葵辛雑識』『遼史』ではイスラム教を信仰
している人または国を指す。2.『元史』『元典章』では主にイスラム教を信仰している人または国を指す。回回法、回回寺、回回人など。3.明清の文献中では主に回族、すなわち回回族を指
す。回回教などとイスラム教を指すこともある。
とあり、宋代では文献により回回が回鶻を指すのか、イスラム教を指すのか違うようです。僕は
やはり回鶻の「回」が回回になったと思いたいのですが・・・。



富士山の語源はアイヌ語の「火」?

佐藤和美 (99/09/07 08:26)

 あいかわらず、いいかげんなアイヌ語が横行してるという話です。

新刊で、
「目からウロコの漢字問題」(宝島社文庫)
という本があります。
漢字のいろいろな話が載っていて、誤読の話など結構笑えます。

この本の中にアイヌ語に関して以下の記述があります。(P202)
「先ほど例に挙げた「古事記」に出てくる地名が本当のオリジナルかというと、そうとも言い切れない。
 じつは日本の地名の多くはアイヌ語起源である可能性が高いからである。
 先住民族なのだから当然だが、昔は日本の大部分の地域にアイヌ民族がいた。その後北方へ追いやられたが、(現代日本人の八割の人はアイヌ民族の血を引いているという)、このようなわけで、とりわけ北海道や東北の地名には、アイヌ語に漢字を当てたものがごろごろある。
 たとえば、栃木県「日光(にっこう)」は「二荒(ふたら)」が「にこう」と読み違えられ、さらにそれに当て字をして出来上がったという。この「ふたら」はアイヌ語「プタアラ」が語源になっており、これは「美しい高原」のことである。「富士」もアイヌ語の「フチ(火)」が語源だとする説が有力だ。つまり「火の山」だったわけである。」

「昔は日本の大部分の地域にアイヌ民族がいた」
「現代日本人の八割の人はアイヌ民族の血を引いているという」
これはマユツバものです。なにを根拠にこんなこと書いてるんだか。

アイヌ語に「プタアラ」なんて単語はありません。

アイヌ語の「フチ」は「おばあさん」という意味で、「火」という意味はありません。
「アペフチカムイ」(火のおばあさんの神)の「フチ」を「火」と勘違いした? むりやりこじつけた?

「「フチ(火)」が語源だとする説が有力だ」
全然、有力じゃありません。(笑)

「フチ」の発音に関して、金田一京助は次のように書いています。
(「北奥地名考」1932年)
「若し語原が、説者のいう如くアイヌ語のhuchiであったならば、国語にクヂ(またはクジ)となっていた筈で、国語にハ行音でフジとなる為には、その語頭音は必ずやpかfでなけれだならない。それは上代の国語の音には[h]音がなく、外国の[h]音はこれが為にみな[k]音に取り込まれる例であったからである。現今のフジであるからとて、huchiをその語原に見立てたのは、国語の音韻史を無視した失考だった。」

金田一京助がこれを書いてから67年もたっているのに、いまだに「「富士」もアイヌ語の「フチ(火)」が語源だとする説が有力だ。」と書く人がいるんですねぇ。



再びこんにちは

UEJ (99/09/06 17:48)

酒屋さんや運動部員が良く使う挨拶「ちわ〜」、「ちわっす」などは
「こんにちは」の短縮形ですが「は」ではなく「わ」を使う人の方が多いのでは無いでしょうか。
これなど完全にもとの意味が失われて一つの単語と化しているのでしょう。
だから「こんにちわ」も正しい、なんて言うわけでは無く、
ちょっと面白い例だなと思ったので書いてみました。



八天狗

佐藤和美 (99/09/06 08:53)

広辞苑では、
「愛宕・比良・大山・大峰・鞍馬・飯縄・彦山・白峰の八山にすむという天狗の総称。」
と書いてあるだけですねえ。



八天狗って...

元柏 (99/09/05 18:00)

初めて投稿する者です。
或る事で「六道、七福神、八天狗」の語源を調べておりますが、八天狗だけは辞典・事典類に語源の説明が載っておりません。そこでご存知の方いらっしゃいましたら、語源と典拠をご教示下さいますようお願い致します。
私が調べた範囲では、小学館の日本国語大辞典に意味と用例が載っております。
意味「ひどくいそがしいことの形容」
典拠:雑俳・柳多留-154「盆山は宿屋の下女も八天狗」



文語と口語

佐藤和美 (99/09/04 11:46)

 口語というのは、時の流れとともにちょっとずつかわっていきます。
それに比べて文章の言葉はやや保守的なようです。それでいつのまにか大きな差ができてしまう。そんなとこじゃないかと思います。
「かは」(川)は発音が「かわ」になっても表記は長い間「かは」のままでした。
 英語でも「name」の発音がかわっても「neim」にしようという話はないようですね。
 アメリカでは「colour」のスペルを「color」にかえたりしてますが、根強い反対があったようです。スペル簡略化の予定を途中で止めたのではなかったかと思います。
 今、学校で教えている古文の文法は平安時代のものだそうです。
係り結びがあったのは、平安時代までですしね。
日本での文語は言葉の化石みたいなものかもしれません。
どっちにしろ、千年も前の言葉がそのまま通じるわけないですね。

外国はどうなんだか。
シェークスピアの英語は現代ではわかりにくくなっている部分があるというのは聞いたことがありますが。
ラテン語も古い言語ですが、これも文語として生き残ったと言えるかもしれません。ラテン語は時代とともに方言化し、フランス語、イタリア語、スペイン語などになりました。この関係は、日本語の文語と口語の関係に似ているかもしれません。フランスでむりやり当てはめれば、ラテン語が文語で、フランス語が口語というわけです。

岩波文庫は毎月少しずつ重版を出してますが、
先月は「難波鉦」(なにわどら)というのがありました。
これは「江戸時代初期俗語研究の貴重な文献」だそうです。
こういう読みもしない本を買うから、本の置場所に困っちゃうんですよね。(^^;



ト音記号の位置

佐藤和美 (99/09/03 16:44)

単純ミスをしてしまいました。(^^;



ト音記号の位置

野中英士 (99/09/03 15:33)

ト音記号は五線の下から2番目の線が「ソ」であることを示しています。



音楽

佐藤和美 (99/09/03 13:01)

(歌の)「サビ」っていう言い方はそう古くないような気がします。
あんがい、そういうのが語源なのかもしれないですね。

で、音楽ネタを一つ。
「ドレミファソラシド」は
アルファベットの「CDEFGABC」に対応し、
カナの「ハニホヘトイロハ」に対応します。
「ソ」は「ソ」−「G]−「ト」と対応します。

「ト」音記号をよく見てください。
次に大文字「G」の筆記体を思い出します。
ちょっと、似てると思いませんか?
「ト」音記号は「G」をデザインしたものだったんですね。
「G」は五線の真中を「G」だと宣言している記号だったんですねぇ。



口語と文語の乖離についての質問

ひろゆき (99/09/03 02:32)

 初めまして、日本の古典文学を最近読みはじめた者です。
主に中世から近世にかけての作品を読んでおりますが、そんな中でいつも不思議に思うのは、
どうしてかつての日本語というのは、話し言葉と書き言葉がこんなにも違ってしまっていたのかということです。
 また、こういった口語と文語の極端な乖離という現象はよその国でみられたものなのでしょうか?あるいはまた今だにあるのでしょうか?
                  どなたか御教示いただければ幸いです



曲の「さび」について

野中英士 (99/09/03 00:35)

初めまして。プロの音楽業界に入って20年のベーシストです。
楽曲の中間部を表す「さび」の語源について、諸先輩の話の中から
説得力があると思われるものを御紹介します。
「さび」すなわち「わさび」であって、握り寿司の「ネタ」と「シャリ」の
中間に挟まれていることから来ている、と言うものです。
いかがですか?
ちなみに英語ではbridge(橋)と言っています。

ここで中間部とはABA、もしくはAABA形式の楽曲のBの部分を指します。

http://www.kiwi-us.com/~emnonaka/



ウル(ERNEST KLEIN)について

ビーバ (99/09/02 13:34)

 muraginさんの引用されたERNEST KLEIN: A Comprehensive etymologcal c
Dictionary of the English Language, 1967の説明を要約すると次のようにな
ります。

 ラテン語の urbs「都市」という語の語源ははっきりしない(uncertain)が、
ひょっとしたら(possibly)、シュメール語の uru「都市」を借用したものか
もしれない(おそらく、エトルリア語を経由して)。また、バスク語の uri
「都市」は同源であるように思われる。

 借用語かどうかは微妙な場合が多く、語形が似ているだけで借用とすること
はできないので、ラテン語 urbs とシュメール語 uru の関係も一つの可能性と
して捉えた方がいいと思います。確か、シュメール語とバスク語は、他言語と
の類縁関係が明確になっていなかったと思うので、その点も不確かさを増す原
因でしょう。



神々の指紋

佐藤和美 (99/09/02 12:58)

 「神々の指紋」といえば、大ベストセラーですが、
内容はいいかげんなものです。
(例えば、
http://www.mars.dti.ne.jp/~techno/review/review1.htm
を見てみてください)

こういう本も、ホラ話を楽しもうとわりきって読むのならいいのですが、
内容を信じるとなると、ちょっと問題です。
売れている本だから正しいとは限りません。
もっとも、退屈な正しい内容の本より、
おもしろいホラ話のほうが売れるのは当然かな?

言葉の本もいいかげんな本があるので、注意が必要です。
シュメールとバスクに同語源の単語があるなんてのは、
「おもしろいホラ話」ですね。



どう致しまして

佐藤和美 (99/09/02 12:40)

「どう致しまして」は、
(私が)「どうしまして」で、
「私がなにかしましたか」
(なにもしてないですよ)
ということだと思いますが。

どっちにしろ、
「どう致しまして」を「どう・する」とみるのは違うような気がします。



「ウル」の件ありがとうございました。

muragin (99/09/02 00:40)

佐藤さんお礼が大変遅くなり申し訳ありませんでした。
わたしも佐藤さんと同様の感想を持っていたのですが、古代メソポタミアの歴史に興味があったものでずっと引っかかっていたのです。
すると、これまた人さまの力を借りて教えてもらったのですが、面白いことがわかりました。ERNEST KLEIN: A Comprehensive etymologcal Dictionary of the English Language,
1967, に 次のように載っているということです。
urban, adj., pertaining to a city.---L.urbanus, 'pertaining to a city,
cultivated, refined, elgant'. fr.urbs, gen. urbis, 'a city', esp. the city of>Rime', which is of uncertain origin. Ir is possibly a loan word fr. Sumerian
uru, 'city' (brought to Rome prob. through the mediumof Etruscans). Cp. Basque
uri, 'city' which seems to be of the same origin.


どう意味なのか正確に訳す能力がないのでそのまま載せました。後半に多分こういうことが載っていると思います。「シュメール語の「ur」バスク語の「uri」とurbs[都市]などは同源と思われる!」
シュメール人は紀元前3000年ごろにメソポタミアに都市国家を築いていった民族ですので古代メソポタミアの最も繁栄した都市ウルと関係あるのではないでしょうか。うーん。でも先述の世界史教師はおそらくシャレを言っただけだろうと思います。



どういたしまして。

ゆっこ (99/09/01 13:02)

佐藤様、お答えありがとうございます。私もこの質問を受けてから、
大きな辞書とか、語源事典とか、いろいろ見てみたのですが、
「謝辞や謝罪、ほめ言葉などに対して、丁寧に否定する表現」
というような意味の説明ばかりで、中には、さらに丁寧な言い方として、
「どうつかまつりまして」を提示しているものもありました。
謙譲語については、日本語には尊敬語と謙譲語を使いわける習慣がある
ということは、説明して、理解してもらえるのですが、この場合、謙譲語が
使われているからには、主語は「私」のはずですので、元来の意味(いたし
まして、・・・・)に続く、省略された部分にはどういう言葉が続けられて
いたのでしょう。意味のうえからは、「どういたしまして、こちらこそ・
とんでもない・それにはおよびません」というようなニュアンスが含まれて
いることは、想像できるのですが、それと、前半部分の「どう・する」という
言葉の使い方と、どう結ぶつくのか、今ひとつ説明がつかないのですが。



どう致しまして

佐藤和美 (99/09/01 08:22)

「致す」は「する」の謙譲語です。
「どう致しまして」の謙譲語をとっぱらうと、
「どうしまして」になりますね。
(ほとんど使わない表現でしょうが。)

それにしても、外国人に謙譲語をどう説明したらいいんでしょう?



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