ポートランド日記                                     スズキメディア

12月19日(水)──141日目


 五時に起きて、六時半にホテルのシャトルバスで空港(PDX)へ。ポートランドから、バンクーバー(カナダ)を経由して、成田へ。

 PDXには、飛行機の出発三時間前に行ったが、チェックインとセキュリティチェックは時間くらいですんで、二時間くらい時間を持て余した。ポートランドは国際線が少なくなったためか、免税店も見あたらなくて、暇だった。セキュリティチェックは、パソコンをバッグから出して、別に赤外線を通すのが面倒だった。

 PDXのチェックインのときに、「バンクーバーでは、預けた荷物をもう一度受け取ってチェックインし直します」と、何度も念押しされただが、実際にバンクーバーに着いてみると荷物はなく、係員二人にたずねたら、「その必要はない」ということだった。確かに、そのあと荷物は無事成田に着いていた。
 そんなに難しい英語ではないし、二人ともそう聞いたし、ポートランドの係員は預ける荷物を指さしながら何度も念押ししていたので、間違いはないはずだ。他の日本人旅行客に聞いたら、「そんなことは言われなかった」と言っていた。どうも連絡が混乱しているようだ。

 バンクーバーは入国に時間がかかって大変だった。トランジットも入国も同じ窓口なので、アメリカから入国の人に時間がかかり、ずっと待たされた。結局、抜けるまで一時間以上かかった。九月の事件以来、トランジットの旅客も税関の書類を書くことになって、それを知らない人がその場で書かされていたようで、それにも時間がかかっていた。
 こんなことなら、少し高くても、シアトル経由にすればよかったと思った。待ちくたびれた子どもが、あちこちで泣いていた。
 バンクーバーでは、セキュリティチェックで、「パソコンの電源を入れろ」と言われたので、これも面倒だった。電源を入れて画面に何か表示されればOKなのだが、そのあと、ちゃんと立ち上げてから終了させるまで時間がかかる。そんなにパソコンは危険物なのだろうか。

 ポートランドでもらったチケットの、バンクーバー・成田間の座席が離れていたので、「代えてくれ」と言ったら、「ここではできない、バンクーバーでやってくれ」と言われた。いままで、そんなことを言われたことはなかったので、どうなるのかなと思っていたが、バンクーバーのカウンターで無事通路側の並びの席に変えてもらうことができた。


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