音楽ソフト->Macintosh->UNITYWORD->作者による解説
このソフトは大嶋和人さん(プログラムの開発者)の許可を得て、勝田哲司(音楽研究所の管理人)が本ページに掲載しています。  
作者による解説
私は、長く油絵をしているのですが、主に抽象画をあつかってきました。もともと抽象画は数学的な側面を持っています。10年以上前に、ある原理を発見しました。数値を元に抽象的な画像を作成する方法でした。当時は、計算して紙に描いていたのですが、パソコンを使うようになって、どうにかして自動化できないか?と思い、プログラムの勉強を始めました。そして、この原理をソフトとして扱うことが可能になりました。この原理については、詳しく説明はできません。可能性として、色々な応用が可能だと思っています。現段階では公表の意志はありませんが、将来的には詳しい説明をどこかでやりたいと思っています。

少しだけ述べると、この原理は、古くから存在するカバラやピタゴラスなどの数秘術を基に発見されたものです。可能性として、宇宙の仕組みを考える上でモデルとなる点が多く潜んでいると思っています。現在検証しただけの段階ですが、10の27乗のパターンを作成する方法を発見しています。原理的には、どのような任意の大きさでもパターンを作成できることが分かっています。

このソフトの一番の特徴は、数値の入力のみによって図形を作成できることです。出て来る図形は、複数の多角形が色付きで組み合わさった独特のものですが、法則性がきちんとあります。設定を色々変えてみると、思いもよらない形が出てきます。この部分で、図形そのものが言葉のような広がりを持っています。そのような意味を込めて、調和する言葉〜Unity Wordと名付けました。 色々な要素が組み合わさっていて、グラフィックソフトでありながら演奏ソフトでもあり、また、言葉についても関連がありますので、従来存在していなかったソフトではないか?と思っています。

このソフトは、言葉を、図形や音に変換したり、数字の組み合わせ(生年月日など)を図形に変換できます。色々な要素を相互につないで鑑賞することができ、組み合わせの総数は、図形のみに限って約4000万通りです。(バージョン1.1は約1000万通りでしたが1.5では拡大しています。今後も増える予定です)

もう一つの特徴は、キャンバスウインドウによって、作成した画像を重ね合せ、幾何学的なグラフィックを作成できることです。従来のペイントソフトとは全く異なった考え方に基づいています。 Unity Wordは、基になる図形を作成し、色や配置などの要素を変えることによって、パワフルな描画力を持っています。抽象画を描く際、私達の頭の中では幾何学的、数学的な図形の認識を純粋に行っていますが、Unity Wordはそれらの思考を外側に取り出しているかのような感覚にしてくれます。

また、クイックタイム音色を使って、画像に対応させた音階によって演奏することもできます。ソフト自体が演奏しているかのようなスライドショー機能もあり、画像と音楽が調和して作動します。画像は数値データを持っていて、その数値の並び方は画像ごとに異なります。このデータを音階に変換することができ、ひとつの画像で31個の音符によるメロディが作成されます。その際、作成されるメロディは約7000通りあります。

そして、この演奏機能と連動して、キャンバスウインドウで描画することもできますので、音楽演奏を聞きながら、その音色にインスパイアーされた形で描くことを楽しめます。しかも、その音楽と画像は対応関係があるのです。この部分で、画像や音などの感覚刺激と描画中の想念が対応してきますので、操作していると瞑想しているような感覚になってきます。また、抽象画を一種のパフォーマンスとして扱えると思います。この部分では、動く抽象画のように見えます。

音楽パフォーマンスツールである、伝説的なMというソフト(有限会社アイズが現在は発売しています。私もMユーザーです)がありますが、Unity Wordはそれに似た側面を持っています。Mは音楽を機能要素の合成として考えていて、それぞれの機能のパラメータを操作することによって自動演奏や即興演奏を行えます。Unity Wordも、画像と音楽と言葉を数値で結び合せて連動させ、即興的、予測不可能的(乱数ではなく)、アルゴリズム的な発想によって、それらを融合させていますので、Mを操作した時に感じる万華鏡のような感覚に通じるものがあると思います。即興的に抽象画を描ける点では、Mを操作して演奏する際の、インターフェースに似ていると思います。ただ、Unity Wordは開発ソフトの制約から外部音源が使えませんので、Mほどの音楽のパワーはまだありません。今後、改良を加えて行きたいと思います。  

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