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  ここでは、魚釣りゲームのペーパークラフトについて紹介します。  
 
魚釣りゲーム・旗上げゲームのロボット用 Arduinoシールドの作成
 

 
 
魚釣りゲームと旗上げゲームでは、arduinoを使用していますが、プログラムが違うだけで、ロボットやボタンなどは共通の構成になっています。
ケーブルが多いと持ち運びに不便で、故障の原因にもなるので、Arduino用のシールドを自作しました。
魚釣りゲームはおおざっぱに言うと、3つのサーボモーター、4つのボタンから構成されています。ボタンは、デジタルピンに接続されていてケーブルの他に10KΩの抵抗もひっつけています。

Arduinoのシールドを作成する前段階として、現在の10KΩの抵抗を使用する構造から、抵抗を使用しない構造に変更することにしました。これはピンモードをINPUTからINPUT_PULLUPにすることで可能です。
INPUT_PULLUPの使用に関しては賛否両論あるようで、GNDに直接つなぐとショート状態になって壊れる可能性があるという記事もありましたが、万一問題がおきたとしても壊れるまでいく可能性は低いようで、実際使ってみても問題ありません。また、シールド化する際、ボタンの状態をみるのはアナログピンをデジタルピンとして使用したほうが配線上楽なようなので、そのように変更しています。

抵抗を減らすだけで、だいぶすっきりした感じになりました。

ボードは、UB-ARD03というArduino用のユニバーサル基板を使用します。
配線なしの状態でも、下記のパーツが必要になります。
Universal board(UB-ARD03) .... 1 piece
pin header(1x8) .... 2 piece
pin header(1x6) .... 2 piece
ピンヘッダーはシールドをArduinoの上に積み上げるために必要です。(写真は少し間違っています。)
魚釣りゲームの配線をするためには、下記のパーツが必要になります。
pin header(3x3) .... 1 piece
pin header(2x8) .... 1 piece
Tin plated wire .... 1 piece
UB-ARD03はブランクの基板ではなく各ピンの穴が内側に設けてあるほか、GNDとVCCのパターンが左右に1列分をとって配置されています。これを知らずに購入してしまい、最初は「うっ」となってしまったのですが、よく考えてみると、サーボモータやセンサーを配置するには便利なことが分かりました。基板の左側には、ピンの次にVCCが1列分、縦長に置かれていますが、サーボを使用する場合、ピン、VCC、GNDの3本が必要ですから、3頭のヘッダーピンを使用すれば、GNDだけ配線すればいいことになります。サーボは3つ使用するので、3X3のヘッダーピンを置き、GNDの配線だけすればそれでOKです。サーボから出るのケーブルはたいてい3穴のソケットになっているので、設置したヘッダーピンにそのまま刺すことができます。 D2〜D13の中から連続したピンを3つ使用すれば良いのですが、下の写真ではD2〜D4を使用しています。魚釣りゲームで音を出すために、GNDに隣接するD13を使用してスピーカー用のヘッダーピンを置いています。
ボタンやセンサーを配置する場合は、VCCよりGNDが必要です。基板の右側には、アナログピンの次にGNDが1列分、縦長に置かれています。ここに2頭のヘッダーピンを置けば、そのままセンサーやボタンを繋げられます。アナログピンは、デジタルピンに指定を切り替えて使用することができます。ボタンは4つ使用するので、2X8のヘッダーピンを置きます。

ケーブルをつなぐと下の写真のようになります。

全体は下の写真のようになります。

 
楽器演奏ロボット用 Arduinoシールドの作成
魚釣りゲームのロボットには関係ありませんでしたが、UB-ARD03にはもう1つ良いところがあります。
Arduinoで楽器をつくる場合、1オクターブ分(下のドから上のドまで)の8つの音をトリガーするために、デジタルピンが8つ使用したいということがあります。
ここで、Arduinoでは0〜7番のピンの穴が連続したあと、なぜか、すこしスペースがあって、8番以降のピンがあります。なので、8本線のコネクタを0〜7番の穴にさせばいいのですが、ここで問題があります。
0番と1番はArduinoのシリアルの機能を使う場合には、使用できなくなるので、0番と1番はあけて、2〜9番にずらして使用する必要があります。8本線のコネクタは前述のスペースがあるため、刺すことができません。
UB-ARD03の基板は、このスペースの問題を解消して穴が連続して配置されていますから、8本線のコネクタをそのまま刺すことが可能です。

楽器は紙製で、8つのアルミホイルからケーブルが伸びています。このケーブルは、D2〜D9に接続されます。

マレットの先にアルミホイルを巻き、GND側につなぎます。マレットで楽器側のアルミホイルをたたくと通電して音が鳴るしくみです。

全体は下の写真のようになります。写真では楽器の横にロボットを置いていますが、本来は、楽器の正面に置いてマレットで楽器を叩くようにします。