パソコンで使用される音楽ファイルと着メロのファイルのフォーマットが違う理由 |
パソコンではMIDI(SMF)やMP3と呼ばれるフォーマットが普及していて、インターネットの世界でもこれらのファイルが流通しています。しかし、着信メロディでは、携帯の機種により、MFi(DOCOMO)かSMAF(JPhone)のいずれかを基礎にしたフォーマットが使用されます。これらのフォーマットは、MIDIと近いものですが、同じではありません。さらにファイルサイズを小さくするための仕組みが取り入れられています。着メロファイルと、パソコンで使用される音楽ファイルとのフォーマットが異なるのは、少しでもファイルサイズを小さくするためなのです。もちろん、ファイルサイズを小さくするのは、携帯電話へのダウンロードを速くするためです。
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どのように違うのか? |
着メロのファイルは、MIDIファイル(SMF)をもとに考案されています。着メロには、大きく、MFiやSMAFというフォーマットがありますが、それぞれ、ファイルサイズを小さくするための工夫が幾つか盛り込まれています。両者で共通する仕組みとしては、例えば、SMFでは、音を鳴らすのに、音を出すためのデータと止めるためのデータが必要でした。これらは、ノート・オン・メッセージ、ノート・オフ・メッセージと呼ばれています。これに対して、着メロファイルのMFiやSMAFでは音を止めるためのデータというものがありません。音を出すデータに、音の長さを持たせることにより、音を止めるノート・オフ・メッセージを省いたのです。
また、SMAFでは、曲の繰り返えし部分を指定できるようになっています。(実際に使用している例が、あるかどうかは不明ですが。。。)これは、SMFのように曲の1番と2番で重複した情報をもつ必要がないように工夫したものです。 |
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コピーガードの仕組み
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着メロで使用されるフォーマットのMFiでもSMAFでもファイルの構造はSMFと大きく変わりません。ファイルヘッダが最初に置かれ、そのあとにトラックデータが続きます。
MIDI(SMF)のファイルヘッダ(ファイルの先頭部分)には、著作権やタイトル(曲名)などのフィールドが含まれています。しかし、ダウンロードしたファイルを保存したり、転送したりすることを禁止する仕組みは組み込まれていません。基本的には、エクスプローラーなどでファイルコピーをすれば、いくらでも複製できますので、保存や転送を禁止しても意味ないですしね。
MFiやSMAFのファイルヘッダにも、MIDI(SMF)のヘッダにあるのと同様のフィールドが用意されています。そして、さらに、ファイルの保存を許可するかどうかや、転送された回数を記録するフィールドが追加されています。着メロのファイルは、パソコンのように、エクスプローラーなどでコピーすることは出来ませんから、携帯間で、メールに添付したりして、転送することになります。これを禁止して、ダウンロードした携帯でしか使用できないようにする仕組みが、ファイルの中に組み込まれているわけです。
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