携帯着信音楽～着メロと着うた、携帯ムービーの違い

着メロと着うたの違い

メロディ系とボイス系

携帯電話で使用される音楽関連のファイルには、メロディ系の「着メロ」と、ボイス系の「着うた」「着声」の大きく３つがあります。（ただし、これは、何かの規格で３つに分けられているというわけではなく、おおよそ、このよう分類され、一般的にそう呼ばれているというだけです。）
メロディ系とボイス系の違いは、何でしょうか？メロディ系のファイルには、実際の音ではなく、演奏情報だけが記録されています。ボイス系のファイルには、実際の音の波形が記録されています。図で示すとするなれば、下の違いが、メロディ系とボイス系の違いです。
　

	メロディ系のファイル演奏のデータが含まれています。パソコンではmidiファイルに相当します。携帯の着メロのファイルです。
	ボイス系のファイル波形のデータが含まれています。パソコンではwavファイルに相当します。携帯の着ボイスや着うたのファイルです。

上記２つの違いは、パソコンでいえば、ＭＩＤＩとＷＡＶファイルの違いに相当します。
メロディ形式の利点は、演奏情報しかはいっていなため、ファイルサイズが小さくなることです。欠点は、楽器の音色として携帯電話に内蔵のものを使うため、再生する機種によって、音が違ってしまうことです。
ボイス形式の利点は、携帯各機種によって、ボディ（筐体）による鳴りの違いはあるものの、どの機種でも、基本的に、録音されている音楽が同じように、そのまま鳴ることです。欠点は、ファイルサイズが大きくなってしまうことです。これを少しでも小さくするために、ボイス系では、圧縮の技術というものがポイントになってきます。ボイス形式ではメロディ形式と異なり、ＣＤから取り出した音楽をそのまま着信音楽として使用できます。

着声（着ボイス）と着うた

ボイス系のものは、大きく２つに分類されます。「着うた」と「着ボイス（着声）」や「えせ着うた」です。大雑把に言うと、「着うた」は、再生時間が長いもの、「着ボイス」「えせ着うた」は再生時間が短いものです。これらの２つで、使用されるファイル形式は、異なっています。

データの転送速度が思わしくなかった初期の携帯では、着メロが主流でした。しかし、通信速度が向上し、圧縮技術も進歩した今では、ボイス系の「着声」「着うた」へと重点が移りつつあります。
着声と着うたでは、記録されている音が異なります。着声には、「電話ですよ～」や「メールですよ～」などの比較的短い音が入ります。着うたには、音楽が入ります。この音楽は通常、市販されている音楽CDの曲の一部、だいたい３０秒くらいが入ります。着うたフルなどでは数分ある曲の全体が入ります。
また、着ボイスでは、ADPCMという、携帯電話にもともと備えられている圧縮の方法で音が記録されますが、着うたでは、さらに効率の高いＡＡＣなどの圧縮の方法が使用されます。分かりやすく言うと、着うたのほうが、着ボイスより音質が良いわけです。現在の携帯の着信音楽の主流は、着メロでもなく、着ボイスでもなく、着うたです。
着ボイスのファイルの拡張子はＭＬＤやＭＭＦです。着うたの拡張子は３ＧＰや３Ｇ２です。
もっと説明を読みたい人は、携帯電話用着信音楽ファイル・携帯ムービーの索引ページから目的の項目を探してください。

着うたと携帯ムービー

携帯ムービーについて

データ転送の速度が向上し、大量のデータが送れるようになってきたので、携帯ムービーというものが使用されるようになりました。携帯ムービーでは数十秒の映像と、それに付随する音声を再生することが可能です。
また、写真と同様に、携帯のカメラで動画を撮影し、ムービーとして保存することができます。
携帯ムービーは、音楽と同様、着信登録して、着うたと同じように着信ムービーとして使用することができます。

着うたと携帯ムービーの関係

着うたも携帯ムービーもmpeg4(MP4)の技術やファイルフォーマットを使用します。着うたは、実際は、携帯ムービーの音声部分だけを使用したものになっていますので、携帯ムービーと着うたの技術的な境界線はあいまいです。ちなみに、普通の「着うた」は、携帯ムービーの技術を使用していますが、着メロの技術を使用して音声を再生するものは、「えせ着うた」とか「着うたもどき」「着声」「着ボイス」と呼ばれています。
ファイルフォーマットなど、詳しくは、携帯電話で使用される映像・音楽関連のファイルのページをご覧ください。

youtube動画

スマートフォンの時代になって、youtubeの動画を再生できる機種が多くなりました。ただしyoutubeの動画は着うたや携帯ムービーのように着信登録して使用することはできません。

携帯電話で使用される映像・音楽関連のファイル

メロディ系

着メロ

「着信メロディ」の略で、着信、メール受信の受信があったときに、鳴らされるメロディのことです。
携帯電話が出現した当初は、各社、色々なフォーマットがありましたが、今は、拡張子がMLDのMfiか、拡張子がMMFのSMAFのどちらかのフォーマットになっています。

ボイス系

着声（着ボイス）・えせ着うた

着ボイスでは、「電話ですよ～」や「メールですよ～」などの声で着信、メール受信が知らされます。
各社、色々なフォーマットがあります。着メロや着うたと比較して、短い秒数（数十秒）しか再生できないのが特徴です。

呼び方が違うだけで、えせ着うたは、着ボイスと同じものです。着メロファイルと同じフォーマットのファイルを使用して、CDなどから取り出した音声ファイルを再生する方式です。再生可能な時間は、着うたと比較して短くなります。

着うた

着信メロディでは、携帯用に作成されたインストルメンタルの音楽が演奏されるのに対して、着うたでは、CDなどから取り出した、歌が入った音楽で着信、メール受信が知らされます。
3GPか、3G2のどちらかのフォーマットになっています。ファイル構造的には、携帯ムービーの映像の部分を抜いた構造になっています。ちなみに、これらのファイルは、PCで作成したり、再生したりすることができます。

ムービー系

携帯ムービー（着モーション）

動画によって着信、メール受信が知らされます。
3GPか、3G2のどちらかのフォーマットになっています。これらのファイルは、PCで作成したり、再生したりすることができます。

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