アラカルト->音楽の雑学->色々な国の「ドレミ」の言い方  
  ピアノの調律方法や純正律などの古典調律についての話です。  
 

 
 
ドレミはラテン語
Do,Re, Mi,Fa,Sol, Laは、なんとなくドイツ語かな、と思っていましたが実はラテン語です。聖ヨハネ賛歌というラテン語の曲があり、この曲では各小節の頭の音が、C, D, E, F, G, Aになっています。該当する音のラテン語の歌詞は、「Ut」「Resonare」「Mira」「Famuli」「Solve」「Labii 」となっていますので、そこから音をとり、「Ut」「Re」「Mi」「Fa」「So」「La 」となり、「Ut」は言いにくいので「Do」となったということです。
 
日本語の音名
日本では、「ハ」「ニ」「ホ」「ヘ」「ト」「イ」「ロ」です。ラの音を基準とすると、イロハ・・・の順に並んでいることがわかります。#は嬰、bは変を音名の前につけます。
どのジャンルでもそうかどうかは分かりませんが、日本のポピュラー音楽では、「ドレミファソラシド」を絶対的な音の高さを示す音名ではなく、調ごとに変わる階名として考える考え方があります。その調の主音を「ド」と呼びますから、ニ長調のドの音はDの音になります。
雅楽で使用される音にあてはめて、神仙、壱越、平調 、勝絶、双調、黄鐘、盤渉などとすることもできます。つまり、西洋音楽の「ド」の音高(周波数)に近い雅楽の音は「神仙」ということになります。
 
英語の音名
アメリカ、イギリスでは、「C」「D」「E」「F」「G」「A」「B」です。#やbは音名の後につけます。日本と同様、ラの音が基準になっていて、本来はABC・・・の順であることが分かります。
 
ドイツ語の音名
ドイツやオーストリアでは、「C」「D」「E」「F」「G」「A」「H」です。#やbは音名の後につけます。
ドイツで購入した童謡の楽譜で、コードにHmといのがあり、「ん?」となった記憶があります。HmはBmのことです。
「ツェー」「デー」「エー」「エフ」「ゲー」「アー」「ハー」と英語とは読み方が変わります。バッハのG線上のアリアを「ゲー線上のアリア」と言ったり、「ジー線上のアリア」と言ったりするのはこのためと思います。
#はis、bはesを音名の後につけます。変則的で、EbはEs、AbはAs、BbはBと言います。
ドイツ語の楽譜で、Bと書かれていたら、Bbのことなので注意が必要です。
 
中国語の音名
中国語では、「多」「来」「米」「発」「梭」「拉」「西」と書き、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シに近い発音をするそうです。(発音が同じ、別の漢字が使われることもあります。)
中国の伝統的な音にあてはめて、黄鐘、太簇、姑洗、仲呂、林鐘 、南呂 、応鐘など、いくつかの言い方があるようです。
イタリア語の音名
ラテン語をもとにしていますので、Do、Re、Mi、Fa、Sol、La、Siです。
 
スペイン語の音名
イタリア語と同じDo、Re、Mi、Fa、Sol、La、Siです。
 
ポルトガル語の音名
イタリア語と同じDo、Re、Mi、Fa、Sol、La、Siです。
 
フランス語の音名
ラテン語をもとにしていますので、Ut、Re、Mi、Fa、Sol、La、Siです。DoではなくUtを使用します。
 
韓国語の音名
도 레 미 파 솔 라 시でド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シに近い発音をするようです。
 
   
 
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