MSのソフトウエアエンジニアである牛尾 剛氏の仕事術の本。
昔、自分もソフトを書いていたので、うなずきまくりでした。
驚いたのは、80年代に読んでいたGMワインバーグ(本書ではジェラルド・ワ
インバーグと記載されていたので、最初別の人と思ってました。(笑)「ライ
ト、ついてますか?」とか「スーパーエンジニアへの道」は、かなり当時読み込
みました。プログラムを書く上での姿勢はこれで学びました。)の「超一流が
実践する思考法を世界中から集めて一冊にまとめてみた。」がお薦めされてい
ました。思考のフレームワーク、メンタルモデルについて今度読んでみます。
日本の環境・価値観がソフトウエア開発に於いて非常に不利であるという事が
説明してありました。個人的にも全く同意です。
個人的には、大したソフトウエアエンジニアじゃなかったと思いますが、それ
なりに仕事を片付けてきました。ワインバーグの教えだったか?記憶にありま
せんが、当時注意していたことを思い出すと・・。
・コーディングは「分かりやすさ」重視。3週間後は、他人のプログラムと同
じと思え!
・仕様書をかみ砕いだ「機能マップ」を作って時々チェックを入れる。
・機能別に優先順位をつけてデバックする。(流動的なものは、自由度を確保
して後回し)
・暗記する必要のないものは、紙に書いて掲示しておく。
・悩んでも結論のでないものは、必要なだけ考えて保留にする。
・言われたことには不正確なものもありうるので、事実と分けて対応する。
・人のコードを使用するときは、機能を理解してテストをやってコード自体は
読まない。
などですが、本書に似合たような事を書いてあって面白かったです。
あとがきに書いてある
「本書の仕事術は、あれもこれもやるという足し算というよりは、むしろ「○○
をやめる」──身を軽くすることに真髄がある。 「脳の酷使をやめる」「準備
や持ち帰りをやめる」「マルチタスクをやめる」「情報の詰め込みすぎをやめる」
「管理をやめる」「批判や否定をやめる」……。 そうやって仕事の枷となる
ものを一つひとつ荷下ろししていったときに、驚くほど脳にスペースが生まれ、
心身は楽になって、仕事は飛躍する。 そんな体験が日本でもどんどん広がっ
て、「楽しい働き方」「生産性のよい働き方」がカルチャーとして根づいてほし
いと心から願っている。」
というメッセージなんですよね。ソフトウエアに関わる人たちの幸せを願う気持
ちが伝わってきました。「楽しんで仕事をしているか?」は、重要なチェックポ
イントです。
特に感銘を受けたのが、「ソフトウエアを作る仕事を軽視して下請けへ出して中
抜きするうま味に大手の企業がマヒして生産性が大きく低下している」でした。
USでは、プロジェクトを統括するマネージャーもコードの読み書きができるのが、
普通だそうです。「管理」に特化したマネージャーは、「納期優先」してしまう
としていました。チームでソフトウエアを開発したことが無かったので、日本型
のデメリットの影響をあまり受けずに自分で優先順位を決めることができて良か
ったです。上司が「完成度」を要求しなかったもの有難かったです。個人的には、
お客さんのところで稼働して「ちゃんと動くこと」が最優先でした。(爆)
面白そうな内容でしたが、目次を見て内容のほとんどが想像できたのは、かな
り残念だったかも? (行動心理学の本を読み過ぎかも?)
魅力的な「新しいもの」を受け入れるために「燃料」を投入するより「抵抗」
を減らす方がエネルギーを少なく達成できると言うものですが、本書では「抵
抗」を4つに分類しています。
「惰性」:自分が馴染みのあることにとどまろうとする欲求。
「労力」:変化を実行するために必要な努力やコスト。
「感情」:提示された変化に対する否定的感情。
「心理的反発」:変化させられるということに対する反発。
それぞれ確かに大きな障壁になるものですが、「意識」して取りめるかどう
かなんでしょうね。まぁ、それ以前に「魅力的な提案」自体を生み出すプロセ
スの方が重要だと思いますが、壁にぶち当たった時に分析するポイントにこれ
らが当然含まれるという事ですね。
以前、橘玲さんが、コラムに書いていた本。
350ページに渡って「騙されてしまう理由」を解説した内容で途中読むのが「催
眠術」みたいに感じられました。騙される前提で被害を少なくする事が現実的
みたいです。(爆)数字のトリックのところでは、GWに読んだ「統計学の極意」
ディビット・シュピーゲルハルターの内容を思い出しました。あと、少数のサ
ンプルで「発見した!」と発表されても追試で統計的に確認すると全く再現で
きなかったものが結構あるそうです。まぁ、「発見バイアス」ってのもありそ
うです。(笑)
メモ・・・
【ハビット】
1 集中(フォーカス) ーー相手は何を隠しているのか
2 予測(プレディクション)ーー 「期待外れ」を喜べ
3 思い込み(コミットメント)ーー判断を後回しにする
4 効率(エフィシェンシー)ーー相手の痛いところを突く
【フック】
5 一貫性(コンシステンシー)ーーこの世界は不合理だ
6 親近性(ファミリアリティ)ーー「これ知ってる」を疑え
7 正確性(プレシジョン)ーー“数字”の落とし穴
8 有効性(ポテンシー)ーー「奇跡」と「ドラマ」はない
ネットで見かけた本が図書館にあったので借りてみました。予約が沢山入って
いるので、頑張って優先順位を上げて読了。大喜利の教則本的な内容で途中で
挫折しそうでした。著者の方は本当のお寺の僧侶なので、坊主系の笑いはなか
なかですが、その他は主催している大喜利の応募作が大半だった印象です。
読んだ感想としては、大喜利も普段からの積み重ねが重要でストックを持つ事
により直ぐに大喜利に対応できるようになるんだなぁという事でした。なんだ
かギターのプレイにも通じる印象で、曲の流れに応じて自分のストックのフレー
ズをギターで弾くのと似ていると思いました。この10年程フレーズのストック
が増えていないので、またコピーとかしてネタを増やしたいです。(笑)
2024年6月1日