房総の動物たち

ハクビシンの部屋

ハクビシンは、江戸時代の文献には記録が残っていません。そのため、最近になって日本へやってきた移入種であると考えられています。千葉県にいつごろ移入したのかわかっていませんが、今では分布が拡大し、タヌキと並んで最も普通に見られる動物のひとつになりました。雑食性で何でも良く食べ、木登りも得意です。環境への適応能力も抜群のようです。


 
ハクビシン(白鼻心)の名の由来となった鼻の白いすじが目立ちます。
 
 

 
オスのハクビシンです。しっぽが太く、独特の体型をしています。この水路がよほど気に入っていたのか、毎晩のように現れました。(市原市)
 
 

 

 
メスのハクビシンです。腹部に発達した乳頭も見えます。この個体は、しっぽの先が骨折したように折れ曲がっており、個体識別の目印になりました。この谷で3年ほど記録されましたが、その後、別の個体と入れ替わってしまいました。(市原市)
 
 

 
渓流沿いの川岸でハクビシンの夫婦をとらえました。
 
 

最近、ハクビシンが人家の天井裏や農家の納屋に住みついたという報告を耳にするようになりました。人が住んでいる家にも平気で住みついてしまうようです。このようなハクビシンを見つけて懐中電灯で照らすと、ぶるぶる震えているだけで簡単につかまってしまうそうです。図々しいのか、それとも気が弱いのか、興味深い動物です。同様の報告は、千葉県内だけでなく他県からも寄せられています。それだけ分布が広がった証拠といえるかもしれません。


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