韓国インスボンでのクライミング

昔から”ミラクル韓国”を、訪問してみたかった
僕が岩登りを始めた頃、東洋で乾いた固い花こう岩と
言えば韓国のインスボンと相場が決まっていた。
また、岩登りを別にしても、近くにありながら日本と
違った文化、風習、儒教、そして焼き肉、歴史
綺麗なおねえさんetcと、この国の神秘さは、僕を
招き続けていた。そして、やっと訪韓するにいたった

金浦空港で、いきなりキムチとニンニクの匂いの洗礼
神風タクシーに、肝をつぶしなら旅が始まったのだ。
仲間は、母校の大学の後輩達、歳が20も離れているが
私の精神年齢が低いのか、彼らが私に合せてくれている
のか、まったく違和感なく”地球の歩き方”がスタート
初日は、東大門で、ザイルを購入したあと、ホルモン
キムチで、前祝いをする。このままソウルで沈没して
しまうのだろうか?
 気を持ち直し、翌日、またまた神風タクシーにより
インスボンの入り口であるトソンサに到着。国立公園の
入場料金を支払い、仲間はいざ白雲台山荘へ、しかし山荘は建て直し中のため泊まる事ができず、庭先にテントを
張ってもらう。みんな親切な方ばかりだ。庭先では、ハイカー達が、牛乳のような物を美味しそうに飲んでいる
(実は、後で解った事だが、これは牛乳ではなくて、マッコルリといって韓国のどぶろくだそうだ。以後私も
マッコルリのファンになる。。。。)一時間程、白雲台の周辺を彷徨った後、大スラブの取り付きに到着、
 こうして、岩登り生活が始まった。初日は、時間が中途半端だったのでの前半だけを手慣し足慣らしで
登ったが、体が岩になじむまで、少し怖い!!
 2日目は、昨日残した仁寿Aの後半、そして現地で知りあった李さん達の案内で友情Bをクライミングした。
友情Bは、それほど難しくないが変化にとんでいて、スラブ、チムニーと、とても楽しいルートだ。下降後
西面スラブに、トライするが、こちらは怖かった。こんな所を、ランナアウトして登れるものだ。韓国クライマーは
精神的に強いのか、怖さしらずなのだろう。
 3日目、ショイナードBを登る、このルートも素晴らしく、最後のダブルクラックは圧巻だ。このルートを登った
後、李さんに、ミッドナイトクライミングに行こうと
誘われる。我々は、一同顔をみあわせる。李さんいわく
韓国クライマーは、月夜に登ってソウルの夜景を見るのが
楽しみなのだそうだ!ゲゲー、私も冬期登攀とかで
やもなくミッドナイドクライミングになった事はあるが、
わざわざその時間に登り始めるなんて、
 押し切られるように夜間登攀開始(20:30)、
いったい我々は、何処を登っているのだろか、
不安になりながら、あいにく霧でソウルの夜景は
楽しめなかった。とほほほ
ヘッドランプの明かりに導かれながら、午前12時に
インスボンの頂上へ到着、記念撮影後、慎重にラッペル
山荘前で、マッコルリにて無事下山を祝う。
最後の日は、白雲台の頂上に登った後、西壁スラブ
を何本か登り終了とした。さあ明日は待ちに待った
ソウル市内でブルコキパーティだ!そう思うと
気持ちがはやる我々であった。
 5日目、お肉を食べたり、ボーリングをしたり
あげくのはてに李さんの家に泊めてもらった。何から何までお世話になりました。新しい友達の友情を胸に
帰国の途についたのでした。


いままでに、数多くのクライマーが訪韓していますが、さらに多くの
クライマーが韓国を訪れ、韓国でのクライミングを楽しんで欲しいと
思います。またなにかと誤解が生じやすい両国ですです、お互いの
文化や生活習慣を知ることによって、近くて遠い国と言われ
反日嫌韓のステレオタイプな感情でみられていた国々の懸け橋に
クライマーがなって欲しいと思います。

















ホームへ戻る