思い出の美術館191 - 200

思い出の美術館191:千葉市美術館(千葉市、千葉)

千葉駅を降りて、モノレールに沿う大通りを東にしばらく行き、左折して数ブロック行くと見える、郵便局のとなりにあるレトロな感じのビルが、千葉市美術館です。浮世絵のコレクションで有名な美術館です。

私が行った時には(2021年11月)、コレクションの常設展示とあわせて、福田美蘭展をやっていました。この館の浮世絵に基づいたパロディー作品です。

主な展示品は、菱川師宣:”酒呑童子”、鈴木春信:”座敷八景、台子夜雨”、歌麿:”青楼七小町”、蘆雪:”松竹梅図”など、およびそれらのパロディー作品です。

北海道立近代美術館も浮世絵のコレクションに力を入れていますが、”市立”とはいえ、ここのコレクションはそれ以上ですね。
思い出の美術館192:東山魁夷記念館(市川、千葉)

京成中山駅を降りて、法華経寺に向かって北上します。山門の直前で左に折れて、住宅街の中を北西に向かってくねくね歩いて行くと、おとぎ話のような建物があります。これが、市川市立東山魁夷記念館です。

ちなみに、ここ中山は、東山魁夷が晩年を過ごした土地です。

私が行った時には(2021年11月)、”川崎家の系譜”という題で、彼の義父である日本画家川崎小虎、およびその一族の作品を展示していました。

魁夷の作品としては、”山嶺”、”夕月”、”青きドナウ”などがありました。面白かったのは、彼が子供のために作ったすごろく、”怪奇島探検”。彼のほんわかした家族愛が、偲ばれます。
思い出の美術館193:ウポポイ、国立アイヌ民族博物館(白老、北海道)

札幌から特急で1時間ちょっと、白老の小さな駅に着きます。北口に出て東に歩いて、10分ほどでウポポイに着きます。入り口に入って、うねうねした通路を歩くと、やっと博物館の前に出ます。以前の博物館に比べて、建物はだいぶ立派になりました。

アイヌの衣装、装身具、生活用具、狩猟用具、祭祀用具などが、展示されています。展示はわかりやすくなったのですが、歴史的遺物が以前の博物館に比べて減ったような気がします。学問的意義よりエンターテイメント性を強調したのでしょうか。

野外では、丸木舟の操作の実演や、アイヌ舞踊の公演を鑑賞しました。お昼には、カフェでアイヌ料理のオハウをいただきました。
思い出の美術館194:苫小牧市美術博物館(苫小牧、北海道)

高い煙突から煙が漂う町、苫小牧。苫小牧駅から南東方向に十数分歩くと、「出光カルチャーパーク」という公園があります。この公園の一角にあるのが、苫小牧市美術博物館です。苫小牧ゆかりの作家の作品を、収蔵しているようです。

私たちが行った時には(2022年8月)、ウイーン分離派の特別展をやっていました。豊田市美術館などの所蔵の、クリムトやシーレの作品を展示していました。この時は、わりと混んでいました。

公園には、噴水や温室があり、現代彫刻も展示されていました。苫小牧は、企業城下町だけあって、公園や道路などのインフラは、立派なものです。でも、街全体は寂しい感じなのが、ちょっと残念。
思い出の美術館195:岡本太郎美術館(向ヶ丘遊園、神奈川)

小田急の向ヶ丘遊園駅の南口を出て、大きくカーブする道に沿って歩いて行くと、生田緑地に着きます。緑地の中を進んで行くと、池を越えたあたりにあるのが、岡本太郎美術館。巨大な”母の塔”がそびえています。

私が行った時には(2023年3月)には、”月の顔”、”眼”、”赤い手”などが展示されていました。両親である岡本一平、かの子に関する展示もあり、充実しています。また、岡本太郎賞受賞作家の作品も展示されていました。

生田緑地では、ちょうど桜が咲き始めていました。
思い出の美術館196:日本民家園(向ヶ丘遊園、神奈川)

岡本太郎美術館と同じく、生田緑地にある日本民家園。日本各地の民家が移築されています。明治村(思い出の美術館150)と同じコンセプトですね。

東北、関東、信越から沖永良部島まで、各地の民家があります。園内は、東北の村、関東の村、信越の村などのゾーンに分かれています。印象に残ったのは、水車小屋、五箇の合掌造り、南部の曲り家などです。

道祖神、六地蔵、馬頭観音などの路傍の石仏もあります。 コロナが明けて、外国人観光客の姿も見られました。いくつかの家では、ちょうど改修工事が行われていました。
思い出の美術館197:三渓園(根岸、神奈川)

横浜の近くの JR根岸駅からバスに乗って数分で、三渓園に着きます。ここは、明治時代の実業家、原三渓が建設した庭園です。京都や鎌倉から歴史的建造物が移築されています。

例えば、旧東慶寺仏殿、天授院は鎌倉から、旧天瑞寺寿塔、旧灯明寺三重塔は京都から移築されています。三重塔は、園内の山にそびえ、三渓園のランドマークとなっています。

三渓記念館では、観山:”荘子”、広重:”武蔵本牧”などの収蔵品の展示が行われていました。そして、ここでは、人懐こい猫に出会いました。

大池には、カモやオシドリがたくさん泳いでいました。
思い出の美術館198:岡本太郎記念館(南青山、東京)

千代田線の表参道駅から、表参道を南東に歩き、根津美術館の手前で右に曲がると、壁面に岡本太郎の”顔”が描かれた建物があります。太郎のかつての自宅である岡本太郎記念館です。

展示室4室よりなる小さな美術館です。1階には太郎のアトリエが保存されていました。2階では、岡本太郎現代芸術賞受賞の弓指寛治の作品が、展示されていました。

1階には、ちょっとしたカフェもありました。
思い出の美術館199:三鷹市美術ギャラリー(三鷹、東京)

JR三鷹駅の南口を出てすぐのビル、COPALの5階にあるのが、三鷹市美術ギャラリーです。

私が行った時には(2023年3月)、合田佐和子展をやっていました。合田佐和子というと、私の年代では、パルコの広告や、天井桟敷のポスターを思い出します。グレタ・ガルボらのモノクロ油彩のポートレートで、有名です。

商業ビルに間借りしているギャラリーにしては、展示スペースも十分あり、靉嘔や赤瀬川原平などの作品を収蔵してさえいるようです。
思い出の美術館190:松山庭園美術館(匝瑳市、千葉)

総武本線八日市場駅から、タクシーで約10分、田園の中で、美しい庭園に囲まれた建物が、松山庭園美術館です。ここは、美術家此木三紅大のアトリエを利用した美術館です。

庭園内には、石像や彫刻作品があちこちに置かれています。美術館内では、いろいろな企画展が行われています。絵画の他に、茶道具、琴、陶芸作品などのコレクションもあります。

そして、この美術館は、猫学芸員のミーちゃんをはじめとして、猫のいる美術館として有名。猫関係の作品の展示会も、しばしばやっています。

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