尾瀬ヶ原  

日時:2000/06/17 (sat)
場所:群馬・福島県

<至仏山登山のつもりが・・> 
 
またしても準備不足を露呈した。百名山の一つ、至仏山へ登るつもりで来たが、登山禁止を知ったのは登山口になっている鳩待峠に乗合タクシー(大人片道\1,000)で上がってきてから。ここに来ている人はほとんど尾瀬ヶ原散策に来ているんだなー、と思いながら、思いがけずの登山中止。
 梅雨もひと休み。尾瀬地方は朝から薄い雲に覆われて、陽射しも遮られて暑くもなく丁度好い日和。半袖Tシャツで十分に涼しい。ご存知のとおり、尾瀬へのマイカー乗り入れは現在制限されていて、この日は戸倉の駐車場(\1,000)へ車を停めて、車で20分の道のりをタクシーで登る。マイカー規制されていなかった頃は、ひどい渋滞だったのだろうと思いながら、楽々と峠へ。

<山の鼻へ> 
 
至仏山は残雪も多く、入り口の案内によると6月いっぱいは立ち入り禁止となっていた。ここまで来たのに、と思いながら気持ちを切り替え、尾瀬散策に予定変更。折角来たのだから、そのまま帰るのはもったいない。尾瀬へは学生時代に友人達と一度訪れている(1989年6月11日のこと。福島県側から尾瀬沼に入ったようだ。沼をバックに撮った当時の写真を見ると、まだ標高2,356mの燧ヶ岳には雪が多く残っていた)。もう10年ほど前のことであるが、その頃から尾瀬の環境汚染が問題にされていた。人の多さに驚かされると同時に、富栄養化のせいか、よく成長した巨大な水芭蕉にも驚いた覚えがある。
 人の多さはあいかわらずだが、ごみ一つ落ちていないところを見ると、きっとあの頃の危機感からか環境保護に力が入れられるようになったのだろう。
 9:30頃、峠を出発。山腹に多くの雪を残した至仏山を左手に見ながら、尾瀬ヶ原の入り口・山の鼻まで2列の木道を下る。

shifutsu.jpg (21474 バイト) 至仏山(21KB)hiuchi.jpg (19271 バイト) 燧ヶ岳(19KB)

<水芭蕉群> 
 
10:20 山の鼻に到着。
尾瀬ヶ原には水芭蕉が広く咲き乱れ、沼地の中では蛙の鳴き声があちこちで聞かれる。人の多さにはうんざりだが、山の鼻では団体さんもいて、賑わっている。山の鼻にはきれいなトイレもあって女性には嬉しいだろう。まだ薄桃色の桜が咲いていた。木の高さは人の背の高さくらいだから、平地のそれとは種類が違うのだろう。ここから尾瀬沼とはかなり離れていて、沼まで行くつもりはさらさらなく、ぶらぶらと適当に歩き回った。といっても木道意外は立ち入り禁止だが。

<燧ヶ岳を正面に>
 燧ヶ岳を正面に見ながら、写真になる対象はないかと歩き続ける。11:30頃、標高1,400mという札のある牛首まで歩くと、景色にも歩くのにも飽きてしまい、小休憩。
 今度は恨めしく至仏山を正面に見ながら、来た道を戻る。綺麗な水芭蕉をカメラに収められないものかと、被写体を探しながら歩いたが、結局思った写真を撮ることはできなかった。あれほど多くの水芭蕉が咲きまくっているのに!


enreiso.jpg (21124 バイト) エンレイソウ(21KB) kinka.jpg (27299 バイト) リュウキンカ(27KB)

<一転、雨が・・>
 12:15頃には山の鼻に戻り、トイレ休憩。寄付金を収めてトイレを出てくると、雨がぽつぽつと落ちてきた。それほどの降りにはならないだろうと思いながら、鳩待峠へ歩き始めると大粒の雨が激しくなる。典型的な通り雨だろう、すぐに止むだろう、くらいに思っていたが、あちこちで立ち止まって雨合羽を羽織る姿が見られるようになる。合羽は持参していたが、たいした距離じゃないしTシャツのまま行くことにした。峠まではなだらかな登りだが、木道が雨で濡れて、次第に滑りやすくなり危険。なかなか止まない雨に、だんだん足早になる。朝は山の鼻まで、たいして歩いた気がしなかったが、帰りは意外に距離を感じた。結局、雨は止むことはなかった。
kisumire.jpg (25121 バイト)
オオバキスミレ(25KB)mitsugashiwa.jpg (28846 バイト) ミツガシワ(28KB)

尾瀬の花々:
 尾瀬といえば水芭蕉だが、他にも花は咲いている。さすがに水芭蕉と比べると花も小さく、勢力も劣るが多くの花を見つけることができた。ここに載せた写真の他にも、アオイスミレや、イチリンソウ、タテヤマリンドウなども花をつけていた。


xx2.jpg (33864 バイト) ショウジョウバカマ(33KB)

参考資料:
 ・ヤマケイポケットガイド2:山の花(\1,000 山と渓谷社)
 ・ヤマケイポケットガイド3:高山の花(\1,000 山と渓谷社)