山ある記 |
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鳥甲山 (2,038m) − 長野県栄村 2004.10.16(土) |
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天候:晴れ 標高差: 1,020m |
<紅葉に初冠雪・・> 失礼ながら秋山郷が長野県だったとはこの日まで知らなかった。ずっと新潟県だと思い込んでいた。それほど私には秘境のイメージが強かったのだ。長野・新潟県境ということもあり、誤解されにくいからだと思うのだが、実際に長野県からのアクセスが悪い。特に冬は豪雪で道が閉ざされるため新潟県を経由する必要がある。前日に各地で初冠雪の便りがあった。志賀高原にもわずかだが積雪があったようだが、この朝には溶けていた。志賀には雪こそ無かったが霜が降りて地面は白くなっていた。すっかり紅葉が深まった志賀を抜けて、秋山林道を進むと登山口のムジナ平に至る。割と広めの駐車スペースには既に数台の車が停まっていた。 |
9:30
ムジナ平(標高1,020m)。いきなりの急登となる。ガイド本によると片道4時間半とあるから、先は長い。あせらずゆっくり進む。 9:45 約1,200m地点。小休止。気温11.7度。肌寒い。 10:15 約1,420m地点。白ーと呼ばれるピークが目の前に迫る。鳥甲山頂はこの尾根道の更に先で姿は見えない。白ーの南西斜面は赤く紅葉に染まり、山頂から屋敷山まで北東に伸びる尾根は岩肌が赤い。尾根上からは遠く、白くなった北アが望めた。寒くても汗はかく。しっかりタオルで拭い、体温を奪われないようにする。気温13.3度。 10:30 展望のよい岩棚(1,590m)。白い岩が寝そべったような場所。手前に垂直にぶら下がった鉄梯子があったりして、緊張させられたが何とか通過。苗場、佐武流、白砂などが並んで見える。苗場の山頂付近は少し白くなっている。 11:15 白ーの頭の手前(約1,805m)。うっすらと雪が残る。笹薮に降った雪がザザッと音をさせて落ちるのがあちこちから聞こえる。ここからは解けた雪で地面がぬかるみ始める。気温15度。 11:40 白ーの頭(1,944m)。登山道脇は深い笹が茂る。泥の上を歩くうちに足元がドロドロになってくる。初冠雪とは言え、見るのと、その上を歩くのとは大違い。ロマンチックなものではない。ここから一旦下る。 |
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<日帰り入浴>
切明温泉「雄川閣」 \300 登山口から切明温泉へ下っていくと中津川沿いにある。河原では地面を掘ると温泉が出てくると言われていて、実際に河原で露天風呂を楽しんでいる姿が見られた。疲れた私にはわざわざ温泉を掘る気力は残っていない。雄川閣の内湯でゆっくりさせてもらう。河原に下ると露天風呂もあるようだが、少し遠いのと裸のままの移動が無理そうなため露天はやめた。ゆっくり河原を眺めていると先ほどの親父さんが入ってきた。 風呂上りに雄川閣の入り口で地元のおばさんが焼いて売っている焼芋を買って食べる。旨い!(\100)。 <参考地図> |
12:20
カミソリ刃(1,850m)。カミソリ岩を右に巻いて降りていく道は狭く不安定。更にカミソリ刃と呼ばれる尾根は左右が切れ落ちており、少しでも脇目をすれば吸い込まれそうな高度感。慎重に通過して、ホッと一息。 12:55 山頂。ツアー客の一群を途中でパスして登頂。狭い山頂はこれも団体様で占領されている。展望もいまいちで、ゆっくり昼食も出来そうもなく、一旦来た道を下ることにする。気温11.7度。 13:40 再びカミソリ刃。最大の難所を通過すると一安心。下りでは泥田と化した道は更に危険であった。白ーの頭へ登り直すのが非常に気が重い。 14:05 白ーの頭。ここまで来れば後は下る一方だから、ようやく緊張が解ける。オニギリ休憩。気温8.5度。 15:00 岩棚。長野から来たという親父さんに追いつく。岩菅方向を眺めながら昔、岩菅から切明まで歩いたと語る。岩菅に登ったときに、標識にそんな道があることが書かれてあったが非常に困難に思えた。疲労でかなり足元が怪しくなってきた。両足の腿が吊りそうになる。揉み解しながら、だましだまし歩く。気温14度。 15:30 登山口。写真を撮ったりしながらマイペースで下っていたため、先ほどの親父さんとは抜きつ抜かれつ、といった感じで、最終的には私の方が先に下山した。駐車場に現れた彼に切明温泉の雄川閣へ行くつもりだと声を掛けると、自分もそのつもりだと言って一旦別れる。 |