スピード違反は痛い!

<スピード違反始末書>
 GWのある日の未明の某所、初めて走る道で突然目の前に赤い光がパッ!と光った。それが何かはすぐに理解できたが、オービスに引っかかったのは初めて。あちゃー、と思ってもあとの祭り。しかし、当局から通知が来たのはずっとあと。

x月x日
 某県警交機から出頭要請の葉書が来た。そんな遠くまで出頭するのかと、面倒臭いなというのが第一印象。

x月x日(違反日から25日後)
 某県警交機への出頭日は平日だったが、有給を使って車で出頭。自宅から遠いから大変だ。これが北海道とか沖縄での違反だったら、やっぱり監督地区へ出頭しなければいけないのだろうか?
 係官(後で知ったのだが、警部補であった)に招かれた部屋は、がらんとした教室のような部屋で、ぽつりぽつりとテーブルが置かれていた。他にも2、3人の方が聴取を受けていたが、仕切りもなく顔もお互い見える状況。なんか嫌な感じ。
 事情聴取が始まる。交通違反でも”事情聴取”があるのだ。そこでオービスV(説明では誤差は時速にして2、3Km程度とのこと)の写真を見せられ、車と本人の確認をする。モノクロの写真にはしっかり私の不精ひげと、愛車のナンバープレートが写っていた。速度はきっかり時速100KM。指定速度50Kmのところ、50Kmオーバー(実は50Kmを超えるか超えないかでは処分に大きな差がある)。その罪の重さは自覚がなかったが、話を聴くうちにスピード違反は重罪であることを認識した。50Kmオーバーだと罰金は10万円前後、12点減点、免停が待っている、と言われ、かなりショックを受ける。”供述調書”にサインをして、聴取は短時間で終了。

x月x日
 区検察庁から出頭命令が届く。

x月x日(違反日から約50日後)
 区検察庁へ出頭。検察官と対面で事情聴取。素直に事実を認め、即座に行政処分が下る。
略式命令(裁判を受けず、罰金で済ませる処分)。係官の話では罰金は10万円は超えないと言われるが全然気休めにはならない。減点や免許停止期間については管轄外だからと、回答はなかった。

x月x日
 警視庁運転免許本部行政処分課から「意見の聴取通知書」が届く。また事情聴取の出頭命令だ。”意見”とはどういうこと?意見していいのか?

x月x日(違反の日から約2ヶ月後)
 簡易裁判所から赤切符(正確には”告知書”というらしい)が送られてくる。判決主文には「被告人を罰金90,000円に処する。・・・」とある。覚悟はしていたが、やはり痛い。しかも”被告”ときたもんだ!罰金納付の振り込み用紙などは同封されていない。また、別便で来るらしい。気になるのは免停期間の長さである。ことの次第によっては、この夏の登山シーズンを棒に振ることになりそうだ。愛車では行けないのだから!

x月x日午前(違反の日から約2ヶ月半後)
 「意見の聴取」のため、府中の免許試験場にある行政処分課へ。建物を間違えて、受け付け時間を遅刻してしまう。が、その聴取が始まる時刻にぎりぎり部屋に。部屋は教室くらいの広さで、審査官が正面中央に座り、右の壁に沿って警官(の服装の人。身分は不明)が一人。聴取を受ける人は私の他に十数人。真中に設けられた席に名前を呼び上げられた順に、その席に座り審査官と話をする。軽微な違反の累積で今日の日になった方や、私のように速度超過で一発免停の人も。衝突事故で軽い怪我の被害者を出した人もいた。老若男女様々であった。審査官とも短いやり取りのあと、必ず「弁明は?」と聴かれるが弁明らしい弁明をする人は少なかった。全員の聴取が終わると、審査官と警官は別室へ下がり、我々は処分が言い渡されるのをしばらく待つ。私は仕事では車には乗らないからまだいいが、運転が仕事の人は大変だ、などと考えながら待つ。
 先の警官が一人部屋に戻ると、一人一人に「運転免許停止処分書」が手渡された。私の処分は基準では停止期間90日のところを60日に減刑。減刑の理由は不明だが、みんなそんなものなのだろうか?最後に、警官が言うには講習を受けると期間が短縮されるという。「処分短縮講習」というのだが、60日停止なら\23,000を払って、2日間の講習を受けると半分に短縮されるらしい。私は仕事で車に乗るわけでもないから、無理して短縮してもらう必要がない。この先、2ヶ月も愛車で山へ行けないのが何より辛いが、金を払って減刑してもらうのは、もっと癪だから、絶対講習は受けないと即断。
 聴取の前に免許証は警官に渡してあるから、処分書一枚持って会場を去る。また60日後、免許証を返してもらいに来なければいけない。

x月x日
 罰金の納入期限ぎりぎりで、xx銀行窓口へしぶしぶ出向く。金額もデカイが、カッコ悪い。

x月x日(免許停止から60日+α)
 ようやく免許停止期間終了。2ヶ月もよく我慢したものだ。夏の行楽シーズンを棒に振り、非常に悔しい思いをした。再び、府中の免許試験場に出向き、免許証を返してもらう。窓口で「処分書」を渡すと、あっさりと預け物を返してもらうように、ものの数分で返還。そのまま何事もなかったように試験場を後にする。

*今回、スピード違反という貴重な経験(?)をして、初めてその罪の重さを思い知らされたが、50Kmオーバーで12点減点、60日間免許停止、罰金9万円は余りにも厳し過ぎると思うのだが。
<おわり>

更新日: 00/09/20

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