読書メモ

・「システム障害はなぜ起きたか 〜みずほの教訓
(日経コンピュータ :編、日経BP \1,400) : 2011.05.23

○印象的な言葉
・水に落ちた犬を皆で叩くのは日本のメディアの悪い癖。事故や障害の最中は報道が過熱するが、収束するとなんとなくうやむやになっていく
・既存の情報システムの肥大化と老朽化。維持が困難。開発担当者が引退しつつある。システムの全体像を見渡せる後継者が育っていない
・経営トップは情報システムの価値もリスクも現場の苦労も分かっていない
・情報システムの問題のかなりが経営の問題であり、技術の問題ではない
・現場任せ、無理な計画。システムが分からない経営トップ
・徹底したプロジェクトマネジメント
・利用部門とシステム部門の相互理解が鍵
・大きなトラブルが起きたとき、不眠不休で復旧作業をしている現場の担当者たちのことを考えた上で発言してほしい

-目次-
第1部 徹底検証・みずほの悲劇(現場任せが諸悪の根源―トラブルの種は一九九九年八月にまかれていた
無理なシステム統合計画を立案―当初計画は二〇〇〇年十一月に破綻
大混乱の二〇〇二年四月―当面の危機は回避したが、問題は残っている)
第2部 システム統合奮戦記(北洋銀行、既存システムを捨てて成功―経営トップのリーダーシップで乗り切る
東京三菱銀行、十カ月で完了―徹底したプロジェクトマネジメントが功を奏す
UFJ銀行、大成功の直前に暗転―史上初の統合システム一斉稼働に挑戦したが)
第3部 システム障害と闘う(基幹系システムに危機迫る―肥大化に対処できる人材が払底
経営トップがすべてを左右する―システムが分からないなら退任せよ
計画作りがなによりも重要―プロジェクトの成否は計画次第
今こそプロジェクトマネジメント―統括責任者なくして成功なし)