読書メモ

・「サブカル・ニッポンの新自由主義 ―既得権批判が若者を追い込む
(鈴木 謙介:著、ちくま新書 \740) : 2011.07.08

○印象的な言葉
・新自由主義的な価値判断のモードが私たちの中に深く入り込んでいる。代表的な例が「既得権批判」。その主張の主体となっているのは「ロストジェネレーション」。 彼らはなぜか自らを不遇に追い込んだはずの新自由主義に、ときに強く賛成する。
・安定の欺瞞性:安定は常に誰かを排除することによってしか可能にならない
・不安定さが、私たちに「真面目に政治をやるべき時だ」という主張を突きつける

-目次-
第1章 既得権批判―流動化と安定の狭間で(サブカル・ニッポンの不安な世代
約束の土地、終身雇用
自己啓発する宿命論者)
第2章 インターネットと反権威主義(改革の末路
理想としての「情報社会」
ハッカーとヒッピーの六八年)
第3章 サブカル・ニッポンの新自由主義(新自由主義の本質とは何か
競合する「人間らしさ」へ向けて
「見られること」から「見ること」へ)