読書メモ

・「超訳『資本論』
(的場 昭弘:著、祥伝社新書 \840) : 2011.05.02

革命家マルクス著の『資本論』入門書。『資本論』は労働者のための武器。 階級闘争の書。商品化された労働力が安く買い叩かれ、搾取されていくさまを描く。 その凄さは現実世界の裏付けの素晴らしさ。実際の社会を見て書いている。 後半は生きた世界を知らないと理解できない。後半で理論が現実の世界と対比される。

○印象的な言葉
・等価交換に見せながら、そうではない労働力商品。その二重性
・資本主義社会の経済法則は国家権力、法律、政治などの問題と関係している。階級対立の場として登場する
・マルクスは同情して社会主義者になったのではなく、未来世界の可能性として、意識して社会主義者になった
・マルクスとエンゲルスが恐れられたのは、その教養の素晴らしさ。彼ら自身がブルジョワ的であり、ブルジョア世界に影響力をもてた
・自らの道を歩め、他人には好きに語らせよ(マルクス)
・マルクスの苦しい亡命生活、貧困、労働者との対話、図書館での孤独、ジャーナリストとしての活動

<その他>
・そもそも誰に向かって書かれたのか。少なくとも普通の労働者が読みたいと思う本ではない

-目次-