読書メモ

・「無欲のすすめ 〜無宗教な日本人の生き方
(島田 裕巳:著、角川oneテーマ21 \724) : 2011.04.22

○印象的な言葉
・問題は欲を「抱く」ことでなく、肥大させること
・強欲に、富を得て、満たされるのか?幸福なのか。間違った生き方なのではないか。強欲は己一人の生存を最優先する
・「無」に惹かれる日本人。無私、無我の価値。自分を捨て、自我を捨てることで自己と他者とを隔てている境界を突き崩し、より広い世界に生きる
・市場原理主義は人間が強欲であることを前提としている
・無宗教とは特定の宗教や教義に縛られないこと、自由であること。日本人の究極的な価値
・人がある物を強く欲しいと思うのは、その物が稀少なとき(→人との絆も?)
・経済発展が行き着いた果ての社会では、経済指標はその重要性を失う。成長戦略という発想自体に古さを感じる
・社会全体が無欲な方向にむかいつつある
・日本人は強欲にはなりきれず、どこか無欲に憧れをもっている

-目次-
序章 強欲な世界のなかで無欲の価値を問い直す
第1章 無所有社会は理想社会なのか?
第2章 日本はもともと無所有社会だったのか?
第3章 無所有社会はなぜ続かなかったのか?
第4章 欲望に克つ組織はあるのか?
第5章 戦後日本は間違っていなかったが、役目を終えた
第6章 時代は変わり、経済発展に終止符が打たれる
第7章 日本人は強欲には生きられない
終章 無欲が勝利する