読書メモ ・「ムカツクからだ」 ・「ムカツク」は使用範囲の非常に広い怒りの表現。手軽にストレスを発散できる道具 ・ボキャブラリーの貧弱さ、感情をためておけない器の小ささを示す ・子供にまず必要なのは、成長への欲望を刺激すること ・「個性を育てる」より、「個性が出し合える場をつくる」 ・時代の停滞した雰囲気を、現実の必要以上に若い人が引き受け過ぎている ・漠然とした否定的な感覚の呪縛を解きたい ・感情の世界は言葉の世界と連動している。言葉が殺伐たるものになり、語彙が少なくなれば、感情世界もひからびていく ・「ムカツクからだ」はエネルギーを持つ。その過剰なエネルギーのコントロールの仕方をまだ見につけていない少年 ・「哀しみ」という感情が身についていれば、他者への攻撃に向かうことは避けられる。「哀しみ」は他者への想像力に支えられている -目次- 1 プロローグ―「ムカツク漬け」の現実 2 流行の実態―どういうときにムカつくのか 3 表出の形態―重いムカツクと軽いムカツク 4 ムカツクの本質―「瞬間的に沸き上がる、やり場のない、吐き気」 5 飾りのリアリティ―口癖としての軽い「ムカツク」 6 感性の変質―感情を「処理」するムカつけない身体 7 若者による批判―ムカツクは「小さい人間」の防御壁 8 エネルギー発散の方法―ムカツクからだは「かったるい」 9 ムカツクの系譜―『罪と罰』『嘔吐』の大衆化 10 脱皮への処方箋―ムカツク蔓延状況に何ができるのか 11 エピローグ―「ムカツク」構造 |