読書メモ

・「森の力 ―育む、癒す、地域をつくる
(浜田 久美子:著、岩波新書 \740) : 2011.02.03

○印象的な言葉
・日本の林業では森を指して「山」という
・自分の感情を感じ、味わい、「放す」ことで自然と落ち着く
・森の刺激はマイルド。バランスがよい
・高校生は忙しい。地域や他者との関わりが狭まる。閉塞感に陥りやすい
・大木の山は緊張感がある一方で、安らげる
・民俗学的フィールドワーク
・住民が自分たちの健康のために森を利用
・医師不足だからこそ予防重視
・日本の機器の実用化レベルは「ボタン一つでOK」
・作業路を作れる人が山にいなくなっている
・行政主導の林業研修は大型で高性能な機械のオペレータ育成が主。手道具や身近な動力機械は念頭におかれていない
・森林組合や林業会社では研修教育システムが不十分。職人型の考え方が根強い
・多岐に渡る総合的な山仕事、山づくりを経験することができなくなっている
・最も危険な職種である林業は労災の負担金が高い
・林業現場で働く人たちの連携がなかった。場、機会がなかった
・日本の木造建築が過酷な風土の中、なぜ何百年も保持されえたのか?
・揺れて力を逃がすことのよって倒れない、柔構造の住宅

<その他>
・古い農家の古文書調査
・夏はカヌー、冬はスキーのインストラクター
・山道作り、整備

-目次-
1 育つ
 森の幼稚園は五感のゆりかご ―感情を深くためるからだに
 高校生、森の名人に出会う ―「森の“聞き書き甲子園”」というチャンス
2 つながる
 わが町で豊かに暮らし続けたい ―森林セラピーで地域づくり
 みんなで「森の健康診断」 ―人工林と森林ボランティア
3 生み出す
 森の恵みを生かすビジネスを ―森林バイオマスの可能性
 森のプロを育てたい ―「林業トレーナー」の挑戦
4 引き継ぐ
 街と山をつなぐ大工たち ―地域の材を使いたい
 種をまく人たち ―木を知る建築士を育てる