読書メモ ・「宮崎駿の<世界>」 ・本当の人生というのはメデタシメデタシの後から始まっていく ・年中外で遊んでいる子が年に何回かアニメ映画を見て「ワーッ、面白い」と喜んでくれるのが最高 ・現実はもう取り返しのつかないところまで来てしまっているという厳しい認識 ・日常生活のなんでもないディテールの積み重ねから、豊かな人生の表情を引き出す ・自然で素朴で理屈っぽくないのがいい ・家族には不可欠でありながら、あたかも透明な空気のように、あるいはうららかな微風のように軽く心地よく自然な存在 ・彼らが作った技術の手段とか方法とかを今の現状に適応させてこなしているだけで乗り越えていない ・日常生活の中に落としてしまいそうな喜び ・戦闘の中で見せた人間の能力に対して、異常な関心がある ・本当のギャグとは、一生懸命やった人が何かの拍子に我を忘れて日常的な行動からはみ出してしまう、そういうもの ・人間っていうのは仕方がないものなんだ ・人間と自然の二分法なんていうのは人が頭で考えたことに過ぎない ・人間と機械との特別な関係。自分の言うことを聞いてくれる、自己犠牲で動いてくれる機械 ・教団のようなものがなければ、その思想そのものも生き存えられることが出来ないという構造。誤解して錯覚されなかったら、仏陀の教えなんかとっくに消えている ・長編映画という形態にのみ囚われない表現欲求 ・思い出話をしたことはほとんどない ・宮崎駿が自分の分身をキャラクター化し、より本音を出すようになったのは「紅の豚」以降。 -目次- 第1章 スタジオジブリ作品を振り返る 第2章 少年と泥棒と探偵と―初期作品をたどる 第3章 漫画映画の伝統から「日常生活の冒険」まで―宮崎駿前史 第4章 「心を白紙にしてくれる映画」―宮崎駿論 第5章 フレームを超えた表現を―『千と千尋の神隠し』 |