読書メモ

・「希望格差社会 ―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
(山田 昌弘:著、ちくま文庫 \680) : 2011.05.13

○印象的な言葉
・老後のことを考えられない、考えたくないという若者が増えてきた。将来に希望がもてない、将来のことを考えると暗くなる、と「現在」に逃げている
・安心社会の終焉
・中間集団が個人を守った時期⇒中間集団が個人を守れなくなる
・中間集団自体がリスクになる
・成長期待が不満を抑制する
・フリーターの不良債権化。フリーター、パラサイト・シングルが日本社会のお荷物となる
・リスク先送りの結果としての少子化
・誰でも「負け組」に陥る可能性がある
・リスクの普遍化
・多くの社会問題は経済格差の拡大に原因がある。経済格差⇒希望格差⇒社会問題
・日本経済は非正規の単純労働者を構造的に必要とする経済に移行している

-目次-
1 不安定化する社会の中で
2 リスク化する日本社会―現代のリスクの特徴
3 二極化する日本社会―引き裂かれる社会
4 戦後安定社会の構造―安心社会の形成と条件
5 職業の不安定化―ニューエコノミーのもたらすもの
6 家族の不安定化―ライフコースが予測不可能となる
7 教育の不安定化―パイプラインの機能不全
8 希望の喪失―リスクからの逃走
9 いま何ができるのか、すべきなのか