読書メモ

・「情緒から論理へ
(鈴木 光司:著、ソフトバンク新書 \730) : 2011.05.08

情緒に偏りすぎてきた日本人。 弱点は正論の炎が上がっても、情緒という湿気ですぐに鎮火されてしまう点。

○印象的な言葉
・生命の多様性の維持。多様性を阻害する概念が「均一化、硬直化」
・古きものから学びつつ、新しい発想による体験と知識を付け加えることで多様性と進歩を保証する
・過去の答えを暗記するだけではなく、物事の原理、理論を理解した上で新しい問題において応用力を発揮させる
・対立概念
・データにのっとって議論
・太平洋戦争に至る非論理
・目的の不徹底と根拠なき楽観
・うぬぼれ、敵への過小評価
・無謀がまかり通る不合理
・特攻は外道
・体罰を許容すべきだとの意見は案外根強い
・日本軍の病理:グランドデザインの不在、曖昧な目的、楽観主義、精神主義、人間関係の過度の重視、空気に支配される傾向、想像力や判断力の弱さ
・過去が現在よりもいい時代であったという幻想
・過去から現在へと、わずかずつでも良くなっている。昔の人々たちの努力によってなされた
・我々の眼前には常に過去にない新しい局面が提示されるだけ

-目次-
はじめに
第一章 論理が日本をよくする
第二章 論理的とはどういうことか
第三章 なぜ論理が大切なのか
第四章 情緒的すぎる国
第五章 情緒的民族の失敗
おわりに