読書メモ

・「「私はうつ」と言いたがる人たち
(香山 リカ:著、PHP新書 \700) : 2011.01.14

○印象的な言葉
・機能性胃腸障害:ストレスによる。悪いところ(病変部)が見つからない。自覚症状はある
・意志を貫くための基礎となる体力の限界。責任をまっとうし続けられない
・治療の一環の外出、自信をつける
・権利意識の濫用
・業務起因性の疾患での解雇は不当
・ソーシャルワーカー、精神保険福祉士
・日本人の典型:自己犠牲、昭和の価値観
・孤立化していく職場
・精神医学の診断基準「DSM-IV」:経験の浅い医師でも正確な診断を下せる。精神科では客観的な検査データが得にくい。 誰がどこで使っても同じ診断。原因や性格が問われない。原因でなく症状で判断。早く診断し、治療を開始。
・長期休職に対する傷病手当
・治療が必要な「うつ病」はそれほど増えていない
・決め手はエネルギー水準が客観的かつ慢性的にかなりの程度で低下していること。頑張りすぎた
・管理職層を2つに分ける。組織管理・運営を担うマネジメント職群と、技術開発や営業などプロを追及する専門専任職群(三井物産)
・認知療法:物事の捉え方のクセを修正し、感情のバランスを取り戻す
・悩めなくなった現代人。悩んでいる暇がない。人生を深みのある豊かなものにするために、悩み、苦しむ

<その他>
・休職中は健康保険は利くのか
・セロトニンの異常が原因ならそれを科学的な診断に使えないのか(⇒脳内部までは見えない)

-目次-
序章 一億総うつ病化の時代
第1章 うつ病セレブ
第2章 うつ病難民
第3章 「私はうつ」と言いたがる人の心理
第4章 うつ病をめぐる誤解
第5章 「自称うつ」と「うつ病」をどう見分けるか?
第6章 うつ病と言うとなんでも許される社会
終章 ほんとうにうつ病で苦しんでいる人のために