読書メモ

・「腹八分の資本主義 〜日本の未来はここにある!
(篠原匡:著、新潮新書 \680) : 2011.01.25

○印象的な言葉
・本当の変革は中央ではなく辺境から始まる
・二重行政の見直し
・霞ヶ関の過度の関与により地方自治体は考える力と自主性を失った
・国の甘言に乗って過大な投資をしない
・田舎で公共下水を整備してもペイしない。全戸に合併処理浄化槽を設置
・行政がやるべきこと、住民が自分たちでできるものを分ける。住民のわがままが行政コストを増大させる。行政に依存せず、自分たちも汗をかく
・地元学:地域にあるものを組み合わせる
・長野県根羽村は林業が成立している稀有な村。森林組合は無借金経営を続ける。全村民が組合員
・トータル林業:建材として加工することで付加価値をつける。設計会社と原産地契約
・山林価格は二束三文
・受益者である下流の自治体が税か山林所有で上流に還元
・障害者に就労機会を与え、自立してもらう。納税してもらえば福祉コストを削減できる。社会的弱者を弱者のままに置くことは国家的なマイナス
・農協は金融事業に一生懸命で営農事業には力を入れていない
・農協がもつデリバリーや営農指導などを利用。出荷施設や農業機械を活用
・仕事の成果を一人の従業員やチームに帰することは公平ではない。成果の家庭では様々な人の力を借りている。会社の資源や信用も寄与している
・値引きされるような販路を避ける
・社員の幸せを願う気持ちが従業員のやる気を引き出す
・成長とは「前よりも良くなった」と思えること

<その他>
・ハウス栽培に地熱や温泉を利用(→ヒートポンプ式の地熱利用)

-目次-
第1章 出生率2・04はどうして実現したのか ―長野県下條村
第2章 「あるもの探し」で地域は活性化する ―宮崎県児湯郡
第3章 林業が栄えれば水源も守れる ―長野県根羽村
第4章 超高収益を実現した障害者企業、サムハル ―スウェーデン・ストックホルム市
第5章 企業と農村の幸せな結婚 ―岩手県住田町、北海道赤平市、千葉県富里市
第6章 腹八分の資本主義 ―長野県伊那市