読書メモ

・「Fortress言語　―マルチコア時代の並列化プログラミング言語」
（中山 茂 ：著、技報堂出版　\2,200） : 2011.07.19

サンマイクロシステムズが開発したコンポーネント指向のプログラミング言語「Fortress」（要塞）。 大規模な科学技術計算や最適化を重視した並列計算に適した環境。 インタプリタ。オープンソース。Java仮想マシン上で動作。 黒板に数式を書くようにプログラミングできる。

○ポイント
・VLSI方式の集積化に限界が見え始めたことから、CPUがマルチコア化されている
・複数のプロセッサを効率的に並列に処理することに、FortranやC++では十分に対応し切れていない
・object：関数オブジェクト
・trait：Javaのインターフェースに似る。抽象メソッドでなくコードを含めることができる。多重継承も可能
・関数のオーバーロード
・コンポーネントは、小さなJavaパッケージに相当
・MicrosoftはAjax対応Webアプリ開発のためのScript#言語を開発
・PCクラスタ計算では、プロセス間のメッセージ・パッシングMPIを使った並列処理がある。オブジェクト共有空間と呼ばれるJavaSpacesを用いた分散並列処理もある

-目次-
第1章 Fortress言語入門(Java言語とFortress言語
Fortress言語の特徴 ほか)
第2章 Fortress言語の基本(Fortress識別子、Fortress区切り子、Fortressコメント記号
Fortress直定数 ほか)
第3章 Fortress言語の特徴(配列
関数 ほか)
第4章 Fortress言語のコンポーネント指向(コンポーネント指向
オブジェクトobject ほか)