読書メモ

・「月10万円で豊かに生きる田舎暮らし
(高島徹治:著、幻冬舎文庫 \495) : 2011.01.07

内容と感想:
 
団塊世代の定年退職が始まり、リタイア後の田舎暮らし熱が高まっているという。 田舎暮らしの体験レポートを中心に、その経済面での問題にも言及した田舎暮らし入門書。 蓄えがない人のために「月10万円」稼ぐ方法にも触れている。 移住してから失敗した、と言わないためにも「試し期間」をもつといいという。なるほど。

○印象的な言葉
・無駄遣いがなくなり、物欲も消える
・昔の家は柱や梁がしっかりしている。リフォームすれば十分住める
・古民家の外装、内装工事費用は高い。
・自分でできることはできるかぎり自分でやる。自分で創り出す
・地元民にとっては土地や家は手放したくないが、空き家にしておくのは勿体無い、格安でもいいから貸したい。賃貸物件は少ない。元々ニーズがなかった。 家賃収入で稼ぐという考えもなかった。
・資産価値が低い物件は売却するときに苦労する
・固定資産税は田舎は圧倒的に安い
・住宅は役場に相談
・獣害(熊、猪、鹿、猿・・)対策:網、電柵
・リフォームがらみの悪質業者
・敷地内に流れる小川、温泉が出る家
・田舎では医療・福祉系の資格取得者は重宝がられる
・田舎起業にはライバルがいない、地元の人は新しいことはやりたがらない、売り方を知らない。コーディネートの才
・ネット活用の通信教育ビジネス。人に教えるスキルが必要。資格の家庭教師
・高齢者のための代行業
・総合保険代理店:生保から損保、ファイナンシャルプランまで、あらゆる金融商品を一人で請け負う
・あらゆる世代に対応した塾。生涯教育の時代
・起業家支援制度:国民生活金融公庫、各地方自治体。地域創業助成金制度
・農業志望なら最初から独立は考えず、まずは地元の農業法人に就職、先進農家でアルバイト。最初は修行

<その他>
・心配なのは交通の便、医療体制、田舎者を狙った犯罪。車もいつかは自分で運転できない年になる

-目次-
第1章 田舎暮らしが楽しい理由 ―なぜお金がなくても満たされるのか?
 田舎なら、なぜ月10万円で豊かに暮らせるのか?
 田舎は“消費の場”ではなく、“生産の場” ほか
第2章 田舎の格安住宅事情 ―家賃1万円も当たり前、失敗しない不動産の選び方
 田舎の不動産には相場がなく、自分で値段を決められる
 田舎の土地は“買い”か、“借り”か ほか
第3章 とれたてを味わう食生活 ―自分で作る、育てる、新鮮食材を毎日食べる
 田舎での食生活こそ、スローライフの原点
 田舎のひとのように自分で野菜を作る、米を作る ほか
第4章 田舎暮らしを実現した人々 ―都会を離れ、第2の人生へ
 岡山県笠岡諸島へ移住
 三重県紀伊長島へ移住 ほか
第5章 田舎で月10万円を稼ぐ方法 ―職の探し方から、アイデア起業術まで
 田舎だからこそ実現できる、生活費を稼ぐ方法
 地元企業へ就職したいなら、役所に相談する ほか