読書メモ ・「「日本よい国」構想 ―豊かで、楽しく、力強い日本を!」 ・政治が「日本のよさ」「日本の強さ」を打ち消す方向に迷走している。国家観すら見えない。国家経営の進め方が、国民が誇りをもって生きることを妨げている。 天分を活かすことを妨げている。国家理念の欠如、役割分担の曖昧さ。損得や好き嫌いの議論ばかり。 ・今さえよければ、自分さえよければ、という刹那的な風潮が広がっている ・天分教育 ・税率を一律(フラット)に。税制は複雑怪奇なものに成り果てた。特別措置が山のように積み重ねられてきた。国税は所得税、法人税、消費税のみとし、税率も一律、固定で簡素で 公平なものにする。複雑な控除制度も廃止。脱税の余地をなくし、納税を簡単にし、徴税コストも削減。 ・自治体独自の教師の育成 ・全人格的人間力を育てる教育 ・(自分の)天分を活かすことが、人間としての成功。成功と社会的な地位とは何のかかわりもない(松下幸之助)。天分を活かすことが生きる喜び。 ・自分の力を出し切り、生き抜こうとする力が人間には備わっている ・最大の喜びは、人を喜ばせること ・歴史や社会を背負って立つ心があるから誇りは生まれる。歴史と社会からなる座標軸の上に自分の場所を位置づける ・税金はなるべく安くし、財産はなるべく稼いだ人の手元に多く残すようにして、その人の自由な選択によって使われるようにするほうが、お金はより有効に使われる ・対立ばかりを際立たせる不毛な政治は国民の不幸を招く ・2008年、英国のBBC放送が発表した国際世論調査の結果、「世界によい影響を与えている国」として日本とドイツが一位。その前年もカナダと並んで日本は一位だった。 日本人自身がもつ自国への評価にズレがある。 ・家が代々続いていくことを重んじ、祖霊に見守られつつ、先祖の名を汚さぬように生きる。「家の歴史」に立脚した誇りが生きる支え ・お天道様が見ているという緊張感と安心感 ・この世は「諸行無常」と見つつも、虚無に落ち込むことなく世の中の美しさを愛でる心を忘れない。純粋な美、真実の豊かさを知る者の強み ・日本は海外から優れた知恵を上手に取り入れてきた。自分を失わず主体性をもってそれらを受容してきた ・幕末以降、日本を訪れた外国人が日本を高く評価した文章。「日本遠征記」(ペリー)、「シュリーマン旅行記」、「日本その日その日」(モース) ・人間の心を立て直すことから始める。心ある者が灯(ともし)火を、一灯を掲げる ・無駄を排して美を突き詰める日本人の感性 ・個人と家の両方をバランスよく認めなければ、個人もダメになる ・我々は国や社会の「客人」ではない。国の安全や治安を守るのも、自分たちの力によらなければならない ・戦前の政党政治は政争と汚職に明け暮れ、その政治の混乱に乗じて軍による政治介入が進んだ。堕落した政治への国民的な批判の声。 ・真の保守政治とは歴史の流れを重んじつつ、時流の赴くところを見極め、歴史の知恵を活かしながら現実的な解決策を果断に求めていくもの ・中央集権体制は非効率、不透明、不公正をもたらし、地方の責任意識を弱め、国民の責任意識を希薄にする(⇒愚民化) ・自由主義や民主主義を「勝手主義」と履き違えている ・国民不在の政党間の権力闘争、議員の党サラリーマン化 ・世界一の大学づくり。実用性の高い研究と基礎研究にも思い切った投資を。専科大学や専門学校の充実 ・敗戦後、倫理や道徳など普遍的な人間性を育む教育や、国語や歴史など日本人としての教育が軽視された ・「元首は天皇」と憲法に明記すべき ・無税国家(松下幸之助)。単年度主義を改め、仕事を効率化することで生まれた剰余金を積み立てて、運用すれば実現できる ・「夢を生む力」を育成。日本は夢ある製品やアニメ・漫画など、世界に豊かな夢を提供してきた ・日本は大番頭国家たれ(松下幸之助) ・国家主権の侵害に対して曖昧な態度を示すことは相手の侮りと増長を生み、更なる侵害を発生させる ・1980年代半ばから90年代にかけて行なわれたニュージーランドの行政改革。中央省庁の職員の削減、電話料金の引き下げなど。破綻寸前の行財政を立て直した。 改革は強力なリーダーが断行、全員が危機感を共有。例外なく一気にやる。 ・中学校の先生のエネルギーの6割が生活指導に費やされている。小学校も「小一、小二プロブレム」という問題行動の対処で手一杯 ・子供の心や頭、身体が出来上がるのは10歳まで。それまでに人間の素地を作らねばならない ・3つの大事な教育。宗教心、道徳、歴史 ・パリ不戦条約も「自衛のための戦争」は認めている。自衛か否かあ当事国が判断できる。正確な知識が勇気を生み、信念となる。戦いの勝敗と正義は関係ない。 ・日本の大きな4つの問題。自助・自立を阻害する政策、増大する国と地方の借金、安全保障、教育。 ・家族の先にある大きな家、それが国家。意欲や安心、信頼が共有される国家が必要 <その他> ・何かに賛同することを意思表示するために、自分のサイトなどにシンボルマークを掲げる -目次- 第一章 人間の幸せを考える 第二章 「自由」と「責任」と「相互尊重」 第三章 誇るべき国、日本 第四章 なぜ「私たちの幸福」が実現されないのか 第五章 「豊かで、楽しく、力強い国」となるために 第六章 杉並改革を国政の場へ! |