読書メモ
・「つながる力 〜ツイッターは「つながり」の何を変えるのか?」
(勝間和代、広瀬香美 :著、ディスカヴァー・トゥエンティワン \1,300) : 2010.05.02
内容と感想:
勝間、広瀬両氏が自身、ユーザでもあるツイッターの入門書を出した。
若い女性向けといった本の作り。一通りの使い方は分かるだろう。そんな難しいツールではない。
国会の中でもtwitterを使って議論のプロセスを見せようという試みがされている。
政治へのかかわりに新たな可能性を見出しているようだ。
確かに臨場感はあるだろうが、一般の人はそれをずっと見ていられるほど暇ではない。
議論を要約して、一般人にも分かりやすく解説する役割が必要になるだろう。
最終章はtwitter社の創業者ビズ・ストーンと勝間氏の対談。
そこからはtwitter社は日本市場を重視しているのが分かる。
しかし日本人は新し物好きで飽きやすい。
実験台としてはよいかも知れないが、日本でウケたことが世界で通用するかは疑問である。
ストーン氏はサービスの更なる進化のために「関連性のレイヤー」を設ける、と言っている。
つぶやきの垂れ流しでは価値がないと彼は認識している。
本書ではサンフランシスコの本社訪問のレポートもあるが、
その中でも、つぶやきデータをマイニングして関係性やコンテクストなどを分析している、ということが書かれている。
その分析がサービスに生かせれば「データの価値が生きてくる」だろう。
また、他の既存のネットサービスが「何を失敗したときにそのエコシステムが崩れていったのか研究して」いるそうである。
まだ話題先行で、収益が出せていないようだから、既に正念場と言えよう。
○印象的な言葉
・教え合いの文化
・「あの人、元気かな?」と確認するツール
・写真共有サービス:Twitpic、携帯百景
・buzztter:Twitter専用の頻出ワード抽出サービス
・どんなつぶやきがRTされているか知るサービス:viratter、ReTweeter
・ふぁぼったー:たくさんの人が☆印をつけた発言を知るサービス
・さまざまなめりっと:ふぁぼったーのデイリーランキング
・宣伝のにおいがする発言は拒否される
・メディア側は自分らへの感想や意見をすくい上げていく
・人と人をつなげるだけの政治家だったらもういらない。ネットがつなげてくれる
・情報ハブとしての価値。目利き
・思わぬ出会い、発見
・価値ある情報を提供
・インフォマーシャル:情報の中にたまに宣伝の要素を入れる
・自分試し、リスクをとる、打たれ強さ、とりえず動く
・非日常体験に人は興味をもつ
・Twitterが世界を小さな場にする、地球市民と気付かせる
→多国語対応の翻訳サービスがあれば、もっと理解し合える
・先に価値を作り上げ、それから収益を上げていく
<感想>
・できる人の口癖 →Twitterにする
-目次-
はじめに(勝間和代)
1時間目
〈広瀬香美が教える〉ツイッターを始めよう!
2時間目
〈勝間和代のソーシャルコミュニケーション論〉
ツイッターは「つながり」の何を変えるのか?
3時間目
〈勝間和代が教える〉ツイッター・使いこなしの10ステップ〈初級編〉
4時間目
〈勝間和代が教える〉ツイッター・使いこなしの10ステップ〈中級編〉
5時間目
〈対談:広瀬香美×勝間和代〉ツイッター、いったいどこが面白いの!?
6時間目
〈特別対談:ビズ・ストーン×勝間和代〉創業者にツイッターの展望をきく
〈勝間和代と広瀬香美がいく〉サンフランシスコ本社訪問レポート
|